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Life Is A Rock - 洋楽こそ我が人生
洋楽全般について、英米ヒット・チャートに登場有無に関係なく、お気に入りの洋楽作品についての独り言やコメントをつれづれに掲載します。「新旧お宝アルバム!」「恒例グラミー賞大予想」など定期コラムが中心です。洋楽 ファンサイト、meantime(www.meantime-jp.com)のスピンオフ企画としてお楽しみ下さい。
【今週の全米No.1アルバム事情 #7 - 2019/12/14付】

今週末のBillboard 200チャートの1位の予想、今度はうまいこと的中しました。やはり強力なリリースがやや少なかった今週は、映画の興行成績の方も順調に上積みを続けている『Frozen II(アナと雪の女王2)』のサントラが先週3位から1位にアップ、今年わずか2枚目の「初登場で1位にならなかったアルバム」というステイタスを達成してます(もう1枚は1/19付で2→1位となった、ア・ブギー・ウィット・ダ・フディーの『Hoodie SZN』)。

Frozen 2

『アナ雪2』サントラは、先週予想したとおり、先週の79,000EAUs(実売43,000枚)とほとんど変わらず今週は80,000AEUs(実売37,000枚)で他のアルバムが売上を落とす中、1位をゲット。これっておそらく映画を見に行った家族が帰りとか家に戻ってからサントラ盤を買ってる、という消費行動がそのままポイント、実売数に反映してる気がしますね。今回の映画は前回とコア・キャストは同じでほとんどの楽曲はイディナ・メンゼルら出演者たちがパフォーマンスしているわけですが、サントラにはエンドロール・クレジットで流れると思われる、パニック!アット・ザ・ディスコ、ケイシー・マスグレイヴそしてウィーザーによる、劇中曲のカバーも収録されていてこのあたりもステディな売上に寄与してるのかも。

11/22(金)に公開されて最初の週末でいきなり13,000万ドルの興行成績をあげて、最初の週が18,800万ドル、2週目が9,460万ドルと徐々に下げては来ているものの、昨日までの週末までの累計が既に33,700万ドルに。全世界では既に9億ドルを超える興行成績で、既に2019年の興行成績ランキング8位にランクされてるというからまあサントラも売れるというわけですね。このサントラからは、Hot 100の方にも先週末のチャートにイディナ・メンゼル(雪の女王エルサの声)&オーロラの「Into The Unknown」(55位初登場)、パニック!アット・ザ・ディスコのバージョンの「Into The Unknown」(98位初登場)、そしてイディナ・メンゼル&イヴァン・レイチェル・ウッド(エルサとアナの母、イドゥナの声)の「Show Yourself」(99位初登場)の3曲がランクインしています。

Fabolous Summertime shootout 3

一方今週のその他のトップ10内初登場ですが、7位に先週ちらっと名前を出したファボラスの5年ぶりになる新作『Summertime Shootout 3: Coldest Summer Ever』が44,000EAUs(実売6,000枚)で初登場してます。何で冬のリリースなのに「寒い夏」なんだかは不明です(笑)。ファボラスも頻繁にチャートを賑わしていた2000年代が終わって以降、鳴かず飛ばずで、2010年代はやっとこのアルバムが2枚目のチャートイン、前々作の『The Young OG Project』は最高位12位で、前作の「Summertime Shootout 2: The Level Up」に至ってはアルバムチャートインせずという状態だったので、今回のトップ10復帰は本人に取っては朗報でしょう。ただ音を聴く限りはそこらによくあるトラップ路線なので、シングルヒットは厳しいでしょうけどね。

Michael Buble Christmas

初登場以外で今週トップ10に入ってきたのは3枚あっていずれも季節がらクリスマス・アルバム。まずは17→6位のマイケル・ブブレ『Christmas』。2011年リリースでリリース当時は51位と大いに売れたこのアルバムももはやクラシックの域に入りつつあるようで今週トップ10に復活。先日ビルボード誌が発表した2010年代のアルバムランキングでも24位にランキングされてるくらいのベストセラー・アルバムになってます。僕も実は持ってて、この時期には重宝してます(笑)。2枚目はペンタトニックスの『The Best Of Pentatonix Christmas』が18→8位に上昇。これは今年リリースで、過去の彼らのクリスマスアルバムのベスト盤という、正しくショッピング仕様のアルバム。彼らのアカペラはクリスマス気分満点ですからね。

そして3枚目はこちらも定番アルバム、マライアの『Merry Christmas』が21→9位とえらい勢いでトップ10復帰。毎度お馴染みのクリスマスソング「All I Want For Christmas Is You」もHot 1008回目の再登場で12/7付では18位に急上昇中。昨年は3位まで行ってますから、今年も今週末のHot 100あたりでトップ10入りは固いんでしょうねえ。

Best Of Pentatonix Christmas

さて来週の1位ですが、12/6-12リリース予定のアルバムの目玉は何といってもカミラ・カベロの大ヒット「Senorita」を収録した新作『Romance』なのでこれが最右翼で、これに対抗するのはフレンチ・モンタナの『Montana』、本来デビューアルバムとしてリリースされるはずだったという故XXXテンタシオンの『Bad Vibes Forever』あたりかな。ではまた来週。

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【今週の全米No.1アルバム事情 #6 - 2019/12/07付】

今週のBillboard 200チャート、先週の予想でベックが1位じゃね?なんて言ってたんですが見事に外してしまいました。てかベック、トップ10にも入ってないし、いったいどうなっているのかフルチャートがポストされる明日の夜に確認したいなあ。

で、今週末のチャートの1位をものにしたのは、何とオハイオ出身のラッパー、トリッピー・レッド(本名:マイケル・ラマー・ホワイト4世)の3作目にして初の1位を獲得した『A Love Letter To You 4』。これ、ラッパーにありがちの実売は100枚単位でストリーミングで稼いで1位、っていう今年でいうとア・ブギー・ウィット・ダ・フディー『Hoodie SZN』とかと同じパターンの1位かと思うと、これがさにあらず。このアルバム、104,000EAUと先週のセリーン・ディオンと遜色のない規模のポイントのうち、実売も14,000枚と、今年のアルバム1位を取ったけどダベイビーとかヤング・サグあたりが数千枚しか実売売れなかったのと比較すると、カニエやドレイク並の実売を達成してるのは正直驚き。そしてストリーミングの方も12590万オンディマンド・オーディオ・ストリーミングを達成したというから、ヒップホップアーティストにしてはかなりソリッドな1位ということが言えますな。

Trippie_Redd_-_A_Love_Letter_to_You_4.png

その名の通りドレッド風の深紅の髪の毛が独得の印象を醸し出してるトリッピー・レッド。トリッピーっていうと最初はXXXテンタシオンとか、リル・ヤティとかのトラックにフィーチャリングされてて「これ誰?」的なイメージだったんだけど、去年くらいからピンのトラックを次々にリリースして「Topanga」(Hot 100最高位52位)あたりでは「お、結構正統派のラッパーで今っぽくないのがいいね」って感じを持ってたので、今回のブレイクはある程度予想すべきだったのかも。

今回のアルバムは、最近ジュースWRLDやリル・テッカでいい仕事してるニック・マイラをメインのプロデューサーに迎えて、シングルの「Love Me More」あたりはトラップ風味も加えながら正統派っぽいフレイバーもしっかりキープしてるのが支持されてるゆえんなのかもね。うちの息子に聴いたら「まだちゃんと聴いてない」とのことだったので、感想教えてもらうことにしました(笑)。

Jason Aldean 9

さて、今週のその他のトップ10内初登場。2位に83,000EAU(実売68,000枚)で飛び込んで来たのは先週も名前を出してたカントリーのジェイソン・アルディーンの『9』。その名の通り彼の9作目のアルバム、この前の『Rearview Town』まで4作連続Billboard 200でも初登場1位だったので、今回はトリッピー・レッドの後塵を拝するという結果は本人としては大いに不満足なんではないかなあ。これまでの初登場14枚の実売も2012年『Night Train409,000枚、2014年『Old Boots, New Dirt278,000枚、2016年『They Dont Know131,000枚、そして去年の『Rearview Town162,000枚と下降傾向だったのが今回一気に10万枚を割ってるあたりが気になるところ。今やカントリー男性シンガーの人気はルーク・コムズとクリス・ステイプルトンに集中している感もあるので致し方ないところではあるのでしょうが。

Frozen 2

そして初登場ではないですが、トップ10圏外15位から一気に3位に上がってきたのは、映画の公開と同時に一気にポジションを延ばした『Frozen 2(アナと雪の女王2)』のサントラ。79,000EAU(実売43,000枚)とがっつりと売上ストリーミングを稼いで、このサンクスギヴィングの週末映画を見に行った家族の売上が来週乗っかると、ひょっとして来週の1位はアナ雪2?というシナリオもあるかも。

Coldplay Everyday Life 

続いて7位に初登場したのが、先週ベックと1位を争うのでは、と予想したコールドプレイの新譜『Everyday Life』。もっと売れるかなあ、と思ったのに48,000EAU(実売36,000枚)と実売でジェイソン・アルディーンの半分と意外と振るわない結果に(ベックはもっと振るってないってことだけど汗)。もうそろそろコールドプレイってバンドの賞味期限も終わりに近い感じなんでしょうかねえ。アルバム自体の評判はそんなに悪くないみたいだし、何曲か聴いてみた感じだと、一時期あった悪しき大作主義みたいな感じもなさそうですね。今回はちょっと真面目に聴いてみようかな。

YNW Melly Melly vs Melvin

そして今週最後のトップ10初登場は、2月に逮捕されて今現在第一級殺人罪の容疑で服役中の(笑)フロリダ出身のラッパー、YNWメリー(本名:ジャメール・モーリス・ディーモンズ)の初めてのフルアルバム『Melly vs. Melvin』が43,000EAU(実売1,000枚、典型的やな)で8位初登場。カニエをフィーチャーしてブレイクアウトヒットになった去年の「Mixed Personalities」(最高位42位)も初のトップ40ヒットになった「Murder On My Mind」(14位)もちょっといっちゃってる感はあるけどどちらかというとこれも今っぽくない王道のフロウを聴かせてただけにこのまま無期、下手すると死刑判決もありうると言う状況の中でこのアルバム大ヒットは皮肉というか何というか。

さて来週の1位ですが、11/29-12/5リリース予定のアルバムは正直言ってこれ、というのがなくて、ファボラスの新譜とか、ケイシー・マスグレイヴスのクリスマス・スペシャルのサントラくらいが目に付く程度。だとするとやっぱりアナ雪2が来週1位なのかも。ちょうどサンクスギヴィングのブラック・フライデーが集計期間に入っているのもそういう予想を掻き立てますね。ということでまた来週。

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【今週の全米No.1アルバム事情 #5 - 2019/11/30付】

先週のコメントで「2週目の1位もあるかなあ」と言ってたルーク・コムズを今週末のBillboard 200チャートの1位から引きずり下ろしたのは、先週も予想してたセリーン・ディオン。2013年のアルバム『Loved Me Back To Life』(最高位2位)以来6年ぶりの英語アルバム(彼女はケベック出身でフランス語が第2言語なので時折フランス語アルバムもリリースしてるのはご存知のとおり)になる新作『Courage』が今週初登場1位。何とセリーンのアルバムチャート1位は2002年の『A New Day Has Come』以来の17年ぶりで、今回女性アーティストのアルバム1位間の長期ギャップ記録を更新するという力強さ(これまでの記録はホイットニーの『ボディガード』サントラと2009年の『I Look To You』の164ヶ月)。

売上の方もまずまずで、113,000EAU(実売109,000枚)と2位とEAU3万ポイントの差を付けての文字通り堂々の1位。しかし最近この実売109,000枚って、先週のルーク・コムズといい、この間のカニエといい、まったく同じ枚数。そういうことからも今回のセリーンの復活が半端なレベルではないことがわかるし、EAUのうちストリーミングやデジタルダウンロードの割合が極端に少ないのも、ほとんどの人がアルバムちゃんと買ってるってことで、大ポップスター、セリーンの面目躍如たるもんがありますな。まあこれも9月から既に開始している「Courage」ツアーのチケットとアルバムのバンドルセールスで結構枚数稼いでるらしいけど、それにしたってファンがコンサートのチケット買ってるからで、やはり彼女の根強い人気を物語るというもの。

セリーン・ディオンといえばちょうど『Loved Me Back To Life』をリリースした直後に発覚した咽喉ガンで2016年に最愛の夫ルネ・アンジェリルが他界するという人生の試練を経験して、ちょっと前にはガリガリにやせこけた写真を報道されたりなんかして「セリーン・ディオン大丈夫か」と思わせていたので、今回のアルバム『Courage』どうなんだろう、と興味半分、心配半分という感じだった。それでも2011年から年間平均70ステージをこなしてきたという、ラスベガスのシーザー・パレスでの8年にわたるレジデンシーも今年の6月に見事に勤め上げ、最後のステージではこの『Courage』収録の曲もいくつか披露したというから、ポップスターとしてのプロ意識は高く維持され続けてきたようだ。

で、今回のアルバムから何曲か聴いてみて驚いたのは、前回の英語アルバムではメインストリーム・ポップ系のプロデューサー達(お馴染みウォルター・アファナシエフとか)やメインストリームR&B系のソングライター・プロデューサー達(ベイビーフェイスやニーヨなど)との仕事で、正に伝統的な王道ポップアルバムを作っていたのが、今回は多分かなり「今のソングライター・プロデューサー」達と組んで、敢えて伝統的サウンド・楽曲ではなく、コンテンポラリーなサウンドに取り組んでるなあ、ということ。エミネムやピットブルとの仕事で知られるニュー・ロワイヤルのリズ・ロドリゲスが共作者に名を連ねる冒頭の「Flying On My Own」なんて、始まりは「ん?フランク・オーシャンか?」って感じの今の音響系RBにトラップ・フレイバーまで加味され、サビのアップテンポのトラックはピットブルが出てきてもおかしくなさそうなアゲアゲリズム。こう書くと「何すかそれ、無茶苦茶ですやん」と思うんだけど、これにセリーンのボーカルが乗ると、もうセリーンの世界以外何ものでもない、という感じで彼女のポップスターとしての存在感は何ら揺らいでいないのが凄い。シーンからの評価も概ね高いようだし、セリーン復活を印象づけるには充分過ぎる出来。

このアルバム、他にもスカイラー・グレイやサム・スミス、アデルでお馴染みのグレッグ・カースティン、スターゲイト、シーア、デヴィッド・グエッタ、更にはスティーヴ・アオキと、2019年のコンテンポラリーポップを代表するサウンドメイカー達が総出演の凄いアルバムなのだが、上記のようにこれにセリーンが負けてるどころか、むしろ彼らが創り出すトラックを自分の手のひらで転がすかのように自分のものにしているのが凄い。よく見るとジャケ写のセリーンもすっかり以前の風貌に戻りながら、どこか筋金入りの力強さを感じさせる。このアルバムのタイトル(勇気)について彼女は「私もいろいろあった。その間親しい人達が私に力と勇気をくれたから、今回のアルバムはこのタイトルにした」と語ってるけど、ルネの死とそこからの立ち直りがその大きな要素だったことは想像に難くない。

今回のアルバムの1位で、彼女は1990年代、2000年代、そして2010年代と3つのデケイドで1位を記録。これは女性シンガーとしてはジャネット、バーブラ、ブリトニーに続いて4人目。彼女のこの力強い歌声とこのアルバムの出来だと2020年代もまだまだ来そうだし、2002の「A New Day Has Come」(最高位22位)以来途絶えているトップ40ヒットも期待できそうですねえ。

さてその他のトップ10内初登場は今週も1枚だけ(レディ・アンティベラムはどこ行ったの?)。2位に83,000EAU(実売9,000枚)で初登場してきたのは、カナダ出身のラッパー・R&Bシンガーのトリー・レインズの4枚目になる『Chixtape 5』。今時のラッパー達を多くフィーチャーしていた前回までの3枚に比べて今回はかなりR&Bサイドに寄り添ってる内容みたいで、フィーチャリングされてるのも安定の(笑)クリス・ブラウン以外にもジャッギド・エッジとかマイヤとかアシャンティとか、2000年代R&Bファンには懐かしい名前が続々。これはちょっとじっくり聴いてみたい。

さて来週の1位ですが、11/22-28リリース予定のアルバムの中でダントツに目立ってるのは何と言ってもベックの『Hyperspace』。これに対抗しそうなのはコールドプレイくらいかなあ。BJザ・シカゴ・キッドとか、カントリーのジェイソン・アルディーンとか、アニマル・コレクティブのライブとか、売上小さい週だったら1位もありでしょうけど、ベックとコールドプレイの新譜は結構売れるでしょう。しかもサンクスギヴィングのブラック・フライデー直前なので来週の1位は実売20万枚は行きそうですね。ではまた来週。

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【今週の全米No.1アルバム事情 #4 - 2019/11/23付】

今週末のBillboard 200チャートの1位は、先週予想してたとおり、カントリーのルーク・コムズの2枚目『What You See Is What You Get』が172,000EAU(実売109,000枚)という、カントリー・アルバムとしては今年最大のEAUと売上枚数で初登場。今年のカントリー・アルバムでBillboard 200を制したのはこのアルバム以外ではトーマス・レットの『Center Point Road』(6/15付)だけだけど(あ、テイラーは当然カントリーとは見なさないってのでいいよねw)、その時はわずか76,000 EAU(実売 45,000枚)。カントリーで109,000枚週間売上というのは、去年9/29付で1位初登場、266,000EAU(実売 251,000枚)を記録したキャリー・アンダーウッドの『Cry Pretty』以来の実に1年ぶりの記録になった。

ルーク・コムズというと、2017年に『Hurricane』のヒット(カントリー1位、Hot 100 31位)でブレイク以来、『When It Rains It Pours』(Hot 100 33位)『One Number Away』(同34位)『She Got The Best Of Me』(同31位)そして先週発表された第53CMAのソング・オブ・ジ・イヤーを見事獲得した『Beautiful Crazy』(同21位)と、デビューアルバム『This Ones For You』からの5枚のシングルが連続でカントリー・エアプレイ・チャート1位を取るという、最近久々にカントリー界の大物新人アーティストとして充分なくらいの実績を打ち立てた(このうち『When It Rains It Pours』と『Beautiful Crazy』はカントリーソング・チャートも堂々1位)、ノース・キャロライナ州シャーロット出身の29歳。しかし写真見ると頭薄くて顎ヒゲたっぷりでとても29歳には見えんが(笑)。

そのデビューアルバム『This Ones For You』はリリースの20176月にカントリー・アルバム・チャート1位になってからつい先々週まで、他のアーティストの新譜に1位を譲った後また返り咲き、そしてまた返り咲きと都合何と19回も1位に復帰、通算50週も1位を独占しながら、Billboard 200の方では最高4位止まりだっただけに、満を持してリリースした今回のセカンドで力強い売上で堂々1位を取って、さぞ気持ちいいだろうなあ。

実はこのセカンドからの先行シングル『Beer Never Broke My Heart』(Hot 100 21位)もすでにカントリー・エアプレイ・チャート1位を記録済みでこれで6曲連続。彼のスタイルは、ザック・ブラウン・バンドあたりの影響を色濃く感じさせる、ややロック寄りの正統派カントリー・シンガーソングライターで、カントリーファンだけでなく、ガース・ブルックスやティム・マグローとかも聴くよ、という70年代カントリー・ロック・ファンでも充分楽しめる楽曲と、何と言っても歌のうまさが強み。『Beer Never…』は豪快なカントリー・ロックナンバーだし、セカンドシングルの『Even Though Im Leaving』はマンドリンをバックにゆったりと歌う和み系の曲。なかなかアルバム全体もいい感じですね。

今回の109,000枚という実売は、最近よくあるコンサート・チケットを買うとアルバムをゲットできるというキャンペーンや、彼のサイトで販売されてるグッズとアルバムのバンドル・セールなどがかなり貢献してるらしいけど、それにしてもこの枚数は立派なものです。よく考えると先々週のカニエの実売枚数と全く同じ枚数だし(笑)。カントリー・アルバムが実売で大物ヒップホップ・アーティストに並ぶというのもなかなかないことです。

またこのアルバム、ストリーミングの方もかなりのもので、7,400万オンデマンド・ストリーム曲数を記録して、カントリーアルバムとしては史上最多の記録を達成。従来の記録保持アルバムが、大御所ジーン・オートリーのクリスマスアルバム(ジーンの「赤鼻のトナカイ」はクリスマス・ソングの定番)が記録した4,371万ストリーム曲数というからぶっちぎりですな。

今年のCMAアウォードでは「Beautiful Crazy」のソング・オブ・ジ・イヤーの他に、デビュー2年目にしてクリス・ステイプルトンやキース・アーバンを押さえて堂々最優秀男性ボーカリストも獲得してるあたりは、しっかりとした実力を持った彼に対するシーンの評価が高いのを物語ってるよね。このアルバムからもカントリー1位ヒットはまだまだ出るだろうけど、まだHot 100でトップ20に駒を進められてないので、ここらが今後の彼の課題でしょうか。

Rod Wave

さて今週は1位以外はトップ10内初登場はないのだけど、先週14位に初登場、今週10位に上昇してトップ10入りしてきたのがフロリダ出身のラッパー、ロッド・ウェイヴの『Ghetto Gospel』(27,000 EAUs)。ピッチフォークが8.0を付けたこのアルバム、2016年の「2 Phones」(Hot 100 17位)のヒットで知られるルイジアナはバトン・ルージュ出身のラッパー、ケヴィン・ゲイツがエグゼクティブ・プロデューサーになっているのは、ロッドがケヴィンをリスペクトしてそのスタイルに影響を受けたかららしい。基本打込みにピアノやギターを絡めるくらいで、音数を押さえたトラックをバックに南部のリアルな日常をフロウに乗せる、という攻撃的ではなく淡々とラップする彼のスタイルが結構共感を呼んでるのかもね。

さて来週の1位ですが、11/15-21リリース予定のアルバムの中ではなかなかこれという大物が見当たらないですね。可能性あるとすると6年ぶりの新譜になるセリーン・ディオンの『Courage』か、レディ・アンティベラムの『Ocean』あたりか。ルーク・コムズの売上とEAUがあまり落ちないようだと、2週連続1位というのも充分あり得る線ですね。ではまた来週。

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【今週の全米No.1アルバム事情 #3 - 2019/11/16付】

やっぱり強かったポスト・マローン。今週末のBillboard 2001位は先週のカニエを2位に退けて、何とポスト・マローンの『Hollywoods Bleeding』が先週の2位から通算5週目の1位に返り咲きました。51位は今年のチャートで最長、直近の51位アルバムは去年の78月に5週連続1位となったドレイクの『Scorpion』以来で、その前は201712月のザ・ウィークンドの『Starboy』。

今週の『Hollywoods Bleeding』のEAU78,000と、先週の81,000EAUからわずか3.7%しか落ちておらず、2位のカニエ(先週から73%のEAUダウン)とわずか6,000EAUの差というから、カニエの2週目のEAU大幅ダウンに助けられた格好。なお今週は残念ながら実売枚数はビルボードにもNYTにもLA Timesにも出ておらず不明。

ちなみにチャート初登場から現在までのこのアルバムのEAUの推移を見ると、4週目以降のEAU減少がゆっくりと進んでいて、デジタル/ストリーミングでかなり持続的に消費されているのがわかります。

9/21 - 489,000 (実売200,000)
9/28 - 198,000▲60.2% (実売26,000)
10/5 - 149,000▲24.7% (実売16,000)
10/12 - *124,000▲16.8%
10/19 - *108,000▲12.9%
10/26 - *99,000▲8.3%
11/2 - 93,000▲6.1% (実売9,000)
11/9 -*81,000▲12.9%
11/16 - 78,000▲3.7%

今年最長1位アルバムを決めて、年間アルバムチャート首位はほぼ確実となったこのアルバム、その人気のほども、そしてヒップホップとメインストリーム・ポップのハイブリットのようなコンテンツからも、色んな意味で2019年を代表するアルバムに。でも前も言ったように、今年のグラミーの対象期間の8月末への繰り上げの影響を食らって、11/20発表予定のグラミーノミネートの対象にならないのが何とも納得が行かないな。まあ今年のグラミーでは、ROYSOY部門で頑張ってもらいましょう。

ちなみに今週のトップ10初登場は1枚だけ。何と53,000EAU(実売44,000枚)とかなりガッツリとポイントを獲得して4位にカントリーの中堅女性シンガー、ミランダ・ランバートのメジャー7枚目『Wildcard』が登場。これで彼女は2007年の『Crazy Ex-Girlfriend』(6位)から、『Revolution 』(20098位)『Four The Record』(20113位)『Platinum』(20141位)『The Weight Of These Wings』(20163位)と6枚連続でBillboard 200のトップ10入りという堂々たる実績。先行シングルの「It All Comes Out In The Wash」はカントリーチャートでも22位と今一振るいませんが、ブレイク・シェルトンを降り出しに3人の男性遍歴を経て今年1月にNY市警の警察官とめでたくゴールインした恋多き、そして強き女のイメージのミランダ、アルバムもヒットで今週発表のCMAアウォードでの最優秀女性ボーカリスト部門の受賞も期待されます。

さて来週の1位に入って来そうなのはカントリーのルーク・コムズの2枚め『What You See Is What You Get』か、ピッチフォーク誌が10点満点の9.4点という高得点で「Best New Music」に選んだオルタナR&BFKAトウィッグスの2枚目『Magdalene』のどちらかでは、と睨んでいるのですがさてさて。ではまた来週。
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