Life Is A Rock - 洋楽こそ我が人生
洋楽全般について、英米ヒット・チャートに登場有無に関係なく、お気に入りの洋楽作品についての独り言やコメントをつれづれに掲載します。「新旧お宝アルバム!」「恒例グラミー賞大予想」など定期コラムが中心です。洋楽 ファンサイト、meantime(www.meantime-jp.com)のスピンオフ企画としてお楽しみ下さい。
恒例!第59回グラミー賞大予想 #5〜カントリー部門〜

さあ、どんどん行きます。次はカントリー部門の予想。

Carrie-Underwood-Church-Bells-Cover.jpg


22.最優秀カントリー・ソロ・パフォーマンス部門


  Love Can Go To Hell – Brandy Clark
○ Vice – Miranda Lambert

  My Church – Maren Morris
◎ Church Bells – Carrie Underwood
× Blue Ain’t Your Color – Keith Urban


さてカントリー部門の予想については、毎年言ってますが、前年の秋に発表されるCMA(カントリー・ミュージック・アウォード)の結果が往々にして大きく影響するという点が一つのポイントです。事実昨年のグラミーのカントリー部門では、その前年の第49CMA最優秀男性ボーカリスト、最優秀新人、最優秀アルバム3部門を独占したクリス・ステイプルトンが、グラミー主要部門の最優秀アルバム部門にもノミネートされたこともあり、グラミーのカントリー部門ではソロ部門とアルバム部門を見事受賞した、という最近の例もあります。そこでちょっと昨秋の第50CMAの結果を見てみると:

*最優秀エンターテイナー:Garth Brooks

*最優秀男性ボーカリスト:Chris Stapleton2年連続受賞)

*最優秀女性ボーカリスト:Carrie Underwood8年ぶり4回目の受賞)

*最優秀新人:Maren Morris

*最優秀ソング:Humble And Kind” by Tim McGraw作者:Lori McKenna

*最優秀アルバム:Mr. Misunderstood” by Eric Church

という状況です。

これから推測するに、CMAの受賞者でこの部門に名前が出ているのはキャリー・アンダーウッドと新人女性シンガーのマレン・モリスのみ。マレンはグラミー最優秀新人部門にもノミネートされているのですが、ここはやはりキャリー・アンダーウッドが本命◎でしょう。

ただ油断ならないのは対抗○のミランダ・ランバートキャリーは過去この部門で9回ノミネートされて、うち5回受賞していますが、受賞できなかった4回のうち第53回は、「Temporary Home」がこのミランダ・ランバートの「The House That Built Me」に受賞を持っていかれています(残りの2回はテイラー・スイフト、もう1回は昨年のクリス・ステイプルトン)ので、ミランダが来る可能性も結構あると踏んでいます。

穴×は今年カントリー・シングル・チャートで現在も連続12週1位を独走中という大ヒットを記録しているキース・アーバンに。


23.最優秀カントリー・デュオ/グループ・パフォーマンス部門

○ Different For Girls – Dierks Bentley Featuring Elle King

× 21 Summer – Brothers Osborne

◎ Setting The World On Fire – Kenny Chesney & Pink

Jolene – Pentatonix Featuring Dolly Parton

  Think Of You – Chris Young With Cassadee Pope


さてさてこの部門、昨年はその前年の CMAの最優秀ソングを取った、リトル・ビッグ・タウンの「Girl Crush」が予想通り持っていったんですが、今年のラインアップは見事に CMAとは全く関係のない面子が並んでます。特に 2004 年のティム・マグローネリーの「Over And Over」や、そのネリーフロリダ・ジョージア・ラインとの「Cruise(2012)のリミックスとかここ10年くらいで増えてきた、カントリー・アーティストと他ジャンルのアーティストのコラボ曲が今年はズラッと並んでいて、何だかやや違和感が….

その中で敢えて本命◎を選ぶとすると、今やガース・ブルックス、ティム・マグローの後を次ぐのは彼しかいない、て感じのメインストリーム感満点のケニー・チェズニーピンクのデュエットがポップの楽曲としても結構いい出来の曲になってると思うのでこれが一押しかな、と。この中では最高位29位とHot 100でもヒットしたし、カントリーチャートでも4週1位の大ヒットだしね。

対抗○は同じくHot 100でもちょっとヒットした、ディアークス・ベントリーと何と新進女性ロック・シンガーのエレキングそういう怪獣いましたなあw)のデュエット曲かな。

それ以外にも近年人気のアカペラ・グループ、ペンタトニックスが大御所ドリー・パートンと組んでドリーの「Jolene」のカバーをやったやつとか、若手カントリー・スターの存在感充分なクリス・ヤングNBCのスター誕生番組「The Voice」卒業生のカサディー・ポープと組んだ「Think Of You」とかいろいろノミネートされてるけど、穴×は昨年デビューするといきなり昨年のグラミーのこの部門にノミネートされた、T.J.ジョンオズボーン兄弟が、今年も連続ノミネートされているので、そのブラザーズ・オズボーンに敬意を表して進呈します。しかしカントリー・チャートで最長の18週間1位を独走したフロリダ・ジョージア・ライン「H.O.L.Y.」は陰も形もないというのが凄いなあ(笑)。


24.最優秀カントリー・ソング部門(作者に与えられる賞)


  Blue Ain’t Your Color – Keith Urban (Clint Lagerberg, Hillary Lindsey & Steven Lee Olsen)

× Die A Happy Man – Thomas Rhett (Sean Douglas, Thomas Rhett & Joe Spargur)
◎ Humble And Kind – Tim McGraw (Lori McKenna)

My Church – Maren Morris (busbee & Maren Morris)

○ Vice – Miranda Lambert (Miranda Lambert, Shane McAnally & Josh Osborne)





この部門のノミネートを見て CMA の昨秋の受賞者リストを見ると、もう本命◎はロリ・マッケンナ作の、ティム・マッグローが歌う「Humble And Kind」しかないように見えますね。ロリは、昨年の CMA 最優秀ソングで、グラミーでもこの部門を取ったリトル・ビッグ・タウンの「Girl Crush」の共作者として昨年も受賞してるし、今ナッシュヴィルで「最も注目されているソングライター」の一人ということもあって、この本命は超堅いように思えます。このPVも何か、トランプと対極にあるいー感じのPVで素晴らしいしね。ただ、過去10年くらいを見ると、 CMA のソング部門受賞曲でグラミーでも受賞した、というのは昨年第58回グラミーの「Girl Crush」と第51回グラミーのシュガーランドの「Stay」の2曲のみ。どちらかというとそもそも CMA のソング部門受賞作がノミネートすらされない年の方が多いくらいなので、 CMA との連関性はあまり当てにはならないかも。

その場合の対抗○というと、やはりここでもミランダ・ランバートの「Vice」がいろんな意味でも話題作だったし、強いのではないかというのが見立てです。

穴×は、ジェイソン・アルディアンらと並んで若手の人気カントリー・シンガー、トーマス・レットのしみじみとしたバラード曲でカントリーチャートでも一昨年末から去年初頭にかけて17週間1位を独走した「Die A Happy Man」に。


25.最優秀カントリー・アルバム部門


× Big Day In A Small Town – Brandy Clark

○ Full Circle – Loretta Lynn

Hero – Maren Morris

◎ A Sailor’s Guide To Earth – Sturgill Simpson
  Ripcord – Keith Urban

Brandy Clark_BigDay In A Small Town Loretta Lynn Full Circle Maren Morris Hero Sturgill Simpson A Sailors Guide To EarthKeith Urban Ripcord 


ジャンル部門のメインカテゴリー、アルバム部門は、通常主要部門にノミネートされているアーティストが持っていく、というのがやはりパターンで、昨年のクリス・ステイプルトンの『Traveller』なんかはその好例。そうなると今回も突然全体の最優秀アルバム部門にノミネートされたスタージル・シンプソンの『A Sailor's Guide To Earth』という、何やら「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」を連想させるタイトルのアルバムが本命◎ということになります。このアルバム、実は昨年各ロック関係音楽誌の間でかなり話題になった作品で、彼の前作『Metamodern Sound Of Country Music』(2014、こちらもかのレイ・チャールズの名盤のタイトルを連想させるタイトル)は2年前の第57回グラミーの最優秀アメリカーナ・アルバム部門にノミネートされていました。いわゆるルーツ・ロック系のシンガーソングライターで、この部門でノミネートされるにはやや異端の感じもしないではありませんが、主要部門にもノミネートされているということで評価は高いわけなので、ここは本命◎で間違いないかと。

対抗○は思わず名前を見て「おお!」とつぶやいてしまったカントリー・レジェンド、ロレッタ・リン40作目のカントリー・アルバム・チャートトップ10アルバムとなった『Full Circle』。彼女は既に大御所であるにもかかわらず、2004年には当時ナッシュヴィルに居を移してきた元ホワイト・ストライプスジャック・ホワイトのプロデュースによる『Van Lear Rose』で見事に第47回グラミーのこの部門を受賞するなど、ベテランの域に入ってなお冒険的なミュージシャン活動を行っているというすごいお方。なのでスタージルが取れない場合はこの方の作品しかないなあ、という感じ。エルヴィス・コステロウィリー・ネルソンとのデュエットも収録されてるとのことでうーん、やっぱ買おうかな

穴×は2年前の第 57 回グラミーで最優秀新人部門にノミネートされ(受賞はサム・スミス)、今回のグラミーでも複数の部門にノミネートされているこの人も今ナッシュヴィル注目のシンガーソングライターの一人、ブランディ・クラークのアルバムに付けておきましょう。


ふう、何とか折り返し点は通過したので、残りも頑張っていきます。次はアメリカン・ルーツ部門、ミュージカル部門、ビジュアル・メディア部門、そして最後のプロデューサー部門と続きます。

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恒例!第59回グラミー賞大予想 #4〜ラップ部門〜

さあまだまだ先は長いグラミー予想、今日はラップ部門の予想です。

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18.最優秀ラップ・パフォーマンス部門


◎ No Problem – Chance The Rapper Featuring Lil Wayne & 2 Chainz
  Panda – Desiigner

○ Pop Style – Drake Featuring The Throne (Jay-Z & Kanye West)

  All The Way Up – Fat Joe & Remy Ma Featuring French Montana & Infared

× That Part – ScHoolboy Q Featuring Kanye West



今年の主要部門の一つ、最優秀アルバム部門に初めてノミネートされたドレイク。彼の『Views』、チャンス・ザ・ラッパーの『Coloring Book』、そしてカニエの『The Life Of Pablo』の3枚は2016年のラップ・シーンを代表する3大アルバムだと思いますが、この中で主要部門にノミネートのあるドレイクが今年のラップ部門を席巻するだろう、というのが僕のシナリオ。なぜかカニエのアルバムは最優秀ラップ・アルバム部門に影も形もないですが、同じダウンロード・オンリー・フォーマットのチャンスはちゃんとノミネートされてるのでカニエもそろそろアカデミーに愛想を着かされ始めたか(笑)?

しかしこのラップ・パフォーマンス部門での本命◎は、ダウンロード・オンリーのみのフォーマットのアルバムで、何と最優秀新人部門にもノミネートされたチャンスに付けたい、というのが僕の思い。この曲も含め、彼のアルバムは優れた作品だと思うし、実際個人的にも夏あたりにかなりのパワーローテーションで、2016年のマイトップ10アルバムの8位に入れたくらい。

一方ドレイクジェイZカニエという、この部門で過去合計6回受賞(そのうち第54回と第55回は2回連続、ジェイZ&カニエのコラボで受賞)している強力コンビをフィーチャーした「Pop Style」が入ってますが、こちらは対抗○ということで。

穴×は同じくカニエをフィーチャーした、ここ数年で一気にブレイクしたスクールボーイQに。


19.最優秀ラップ/歌唱パフォーマンス部門


○ Freedom – Beyonce Featuring Kendrick Lamar
◎ Hotline Bling – Drake
  Broccoli – D.R.A.M. Featuring Lil Yachty
× Ultralight Beam – Kanye West Featuring Chance The Rapper, Kelly Price, Kirk Franklin & The-Dream

  Famous – Kanye West Featuring Rihanna



今年から部門名から「コラボレーション」の名称が消えたこの部門、まるでアルバム部門でカニエがノミネートされてないことの埋め合わせかのように、彼のアルバム『The Life Of Pablo』から「Ultralight Beam」と「Famous」の2曲がノミネート。しかし何か今年はカニエが来るような気がしないんだよね~。今回フランク・オーシャンのアルバム『Blonde

が何故かR&B部門にノミネートされなかった(一説によるとレーベルがノミネート申請し損なったという噂もw)ことにカニエが抗議してるとか、トランプの次の大統領はオレだと豪語してるとか、最近不可解な言動が多いカニエなので、せいぜい豪華オールスターキャストの「Ultralight Beam」に穴×を付けるくらいかなあ、と個人的には思ってるんだけど。

で本命◎は、僕の「ドレイク席巻」のシナリオに沿って、去年惜しくもウィークンドの「The Hills」やアデルの「Hello」に阻まれてHot 100の1位は逃したものの(最高位2位)、去年を代表するヒップホップ・チューンと言っていい「Hotline Bling」が堂々と持っていくと思ってます。

対抗○は、ラッパーではなく、こちらも今年のグラミーの台風の目の一人、ビヨンセケンドリック・ラマーという超強力コンビによる、ビヨンセのアルバム『Lemonade』からの「Freedom」に。


20.最優秀ラップ・ソング部門(作者に与えられる賞)


  All The Way Up – Fat Joe & Remy Ma Featuring French Montana & Infared (Joseph Cartagena, Edward Davadi, Shandel Green, Karim Kharbouch, Andre Christopher Lyon, Reminisce Mackie & Marcello Valenzano)

× Famous – Kanye West Featuring Rihanna (Chancelor Bennett, Ross Birchard, Ernest Brown, Andrew Dawson, Kasseem Dean, Mike Dean, Noah Goldstein, Kejuan Muchita, Patrick Reynolds, Kanye West, Cydel Young & Malik Yusef)

◎ Hotline Bling – Drake (Aubrey Graham & Paul Jefferies)
○ No Problem – Chance The Rapper Featuring Lil Wayne & 2 Chainz (Chancelor Bennett, Dwayne Carter, Rachel Cato, Peter Cottontale, Tauheed Epps, Jonathan Hoard, Cam O’bi, Ivan Rosenberg, Conor Szymanski, Lakeithsha Williams & Jaime Woods)
  Ultralight Beam – Kanye West Featuring Chance The Rapper, Kelly Price, Chancelor Bennett, Kasseem Dean, Mike Dean, Kirk Franklin, Noah Goldstein, Samuel Griesemer, Terius Nash, Jerome Potter, Kelly Price, Nico “Donnie Trumpet” Segal, Derek Watkins, Kanye West, Cydel Young & Malik Yusef)


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昨年同様これまでこの部門を牛耳ってきたカニエの勢いが最近は落ちていること、そして今年のドレイク席巻、というシナリオを基本に考えてやはりこのラインアップだと、本命◎はドレイクの「Hotline Bling」で堅いところだろうなあ。ちなみに作者名にあるオーブリー・グラハムというのはドレイクの本名。

そしてここでもあちこちに顔を出しまくっているチャンス・ザ・ラッパーことチャンセラー・ベネット君。この部門でも5曲中3曲にソングライティング・クレジットがあるので、何とチャンス君67%の確率でこの部門受賞することになるなあ。それはそれとして、ここもやはりドレイクに対抗○できるのはチャンスの「No Problem」だと思います。

穴×をカニエの「Famous」につけとくかな。この曲、リリックの中でテイラー・スイフトを有名にしたのはオレだ、とあるのをテイラーが許可したかしないかで一騒ぎあったという因縁付きの曲だし、この曲のPVがそのテイラーも含めて、カニエと嫁さんのキム・カーダシアンドナルド・トランプまで裸で一緒に寝てる(もちろん全て作り物なのだがかなりリアル)というまた凄いといえば凄いもので、まあ2016年の話題曲の一つといえば言えるしね。


21.最優秀ラップ・アルバム部門


○ Coloring Book – Chance The Rapper
  And The Anonymous Nobody – De La Soul
  Major Key – DJ Khaled
◎ Views – Drake
  
Blank Face LP – ScHoolboy Q

× The Life Of Pablo – Kanye West

ChanceTheRapper_ColoringBook.jpgAnd_The_Anonymous_Nobody_album_cover.jpgDJ Khaled Major KeyDrake ViewsSchoolboyQ Blank FaceKanye West The Life Of Pablo


さあ、考え方次第ではラップ部門中最も予想の難しいのが、このアルバム部門。各ジャンルのアルバム部門って、それぞれのジャンルで最も重要な部門だけに、ここを取ることには各アーティストに取って大きな意味があるのです。で、今年の僕のラップ部門のシナリオに基づくと、当然ここも、主要部門の最優秀アルバムにもノミネートされているドレイクViews』が本命◎ということになります。過去のグラミーの傾向から言っても、主要部門でのサブジャンルからのノミネート、特にラップについては主要部門受賞はないけど、ジャンル部門でちゃんと受賞するというのが毎度おなじみの展開。

これに敢然と立ちはだかるかも、と思われるのが対抗○のチャンス・ザ・ラッパーと穴×のカニエ

チャンスは今回主要賞の最優秀新人部門にもノミネートされてますが、主要四部門ノミネートでダウンロード・オンリー作品のみでノミネートされた、というのは今回が初めてだと思います。一部のメディアでは、「ストリーミング・オンリーでノミネートされた初のアルバムであり、歴史的」という報道がされてますが、ここで穴×を付けたカニエの『The Life Of Pablo』も同じダウンロード・オンリーだし、昨年ノミネートされたドレイクの『If You're Reading This It's Too Late』もノミネート当時はダウンロード・オンリーだったはずなので、チャンスが始めてではないですが、新人としてノミネートされたことに意義があると言えます。

一方カニエは歴史的にこの部門は大変強く、過去リリースしたアルバムは2008年の4作目『808s & Heartbreak』以外は全てノミネートされ、そのうち前作の『Yeezus』(2014年、第56)以外の4枚は全てこの部門受賞しているほど。でも『Yeezus』の年はカニエ以外にもケンドリック・ラマーの『Good Kid, M.A.A.D. City』やドレイクの『Nothing Was The Same』、ジェイZの『Magna Carta...Holy Grail』という早々たる面子を押さえてマックルモア&ライアン・ルイスが取っちゃったという脱力系の年(笑)なので、今回挽回してくる可能性は充分にありということで穴×を付けてますが、どうなることやら。


さて次はカントリー部門の予想です。週末までにアップできるといいな。

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【Boonzzy Music】新旧お宝アルバム!#73「Tracy Nelson」Tracy Nelson (1974)

 #73『Tracy NelsonTracy Nelson (Atlantic, 1974)


ワシントンDCに50万人を超える参加者が集結したウーマンズ・マーチなど、混乱のうちに執り行われたトランプ新米国大統領就任式から早数日、まだこれから新政権の下でアメリカがどういう方向に進むかははっきりしませんが、新大統領がどういう行動を今後取って行くのか、まずは見極めたいと思います。1月も早くも後半に突入、これから年度末に向けて何かと忙しい方も多いでしょうが、寒い日が続くここ最近、お互いに体調には充分気を付けて洋楽ライフを楽しみましょうね。


さて今週の「新旧お宝アルバム!」は旧アルバムをご紹介する番ですが、今回は1970年代前半にシーンに登場した多くのシンガーソングライター達の一人ながら、よりカントリー・フォーク系のブルースに根ざした作品を現在に至るまで発表し続け、最近ではブルースシーンへの貢献に対する評価も高い女性シンガーソングライター、トレイシー・ネルソンのソロデビュー作『Tracy Nelson』(1974)をご紹介します。

Tracy Nelson (Front) 

このレコードのジャケットは、セピア色のトーンで描かれたトレイシーのポートレイト。裏ジャケはトレイシーがワンちゃんと一緒にニッコリと微笑んでいるもので、若々しさが故の魅力溢れるポートレイトになってます(この作品発表当時彼女は27歳)。


ところがアルバムオープニングの「Slow Fall」の歌い出しの第一声を聴くと、そのやや低めの力強いソウルフルなコントラルト・ヴォイスに「おおっ」と呟いてしまう、そんな意外性にいきなりのめり込んでしまう、このアルバムはそういうアルバム、そしてトレイシーはそういう魅力に溢れたシンガーです。

もともとキャリアのスタートが、1964年に当時住んでいたウィスコンシン州マディソンからほど近いシカゴで録音された、アコースティック・ベースのブルース・アルバム『Deep Are The Roots』という作品で、この時のバックには後にブルース界の大御所となるブルースハーピスト、チャーリー・マッスルホワイトがいたというから、最初から筋金入りのブルース・シンガーだったわけです。ただ彼女のキャリアはブルース一辺倒ではなく、60年代後半はサンフランシスコに移ってマザー・アースというカントリー・ロック・バンドを率いてフィルモア・ウェストに出演、ジェファーソン・エアプレインジャニス・ジョプリンと共演したり、1969年にはソロ名義で『Tracy Nelson Country』というカントリーアルバムをリリースしたりと、フォーク・カントリー中心の広いジャンルで活動を続けていました。


その彼女がマザー・アースと袂を分かってリリースした実質的に最初のソロアルバムがこの今回ご紹介する『Tracy Nelson』。プロデューサーにはサイモン&ガーファンクル、ボブ・ディラン、ジョニー・キャッシュらの大ヒットアルバムの数々を手がけた大御所、ボブ・ジョンストンを迎えて、ブルースやR&Bに強いアトランティック・レーベルからリリースしたこのアルバム、トレイシーの本気度みたいなものが感じられるアルバム

その本気度は、前述の冒頭「Slow Fall」の力強いソウルフルな歌唱からも充分くみ取れるものです。続く「Love Has No Pride」は後にリンダ・ロンシュタットもアルバム『Don't Cry Now』(1973)でカバーしたことで有名な、エリック・カズリビー・タイタスのペンによるカントリー・ロック・バラードの名曲。ここでもトレイシーメリー・クレイトンストーンズの「ギミー・シェルター」でのミック・ジャガーとのデュエットが有名な黒人女性シンガー)やジム・ギルストラップといった名うてのシンガー達のコーラスをバックに実に堂々としたソウルフルな歌声でこの曲を歌いきってます。


ジョー・コッカーマッド・ドッグ&イングリッシュメンにも参加して、後にキム・カーンズに「Bette Davis Eyes」の大ヒットを提供することになるドナ・ワイスのペンによるカントリー・バラード「Hold An Old Friend's Hand」は、トレイシーの力強い歌声がゴスペル・シンガーのような風格。スワンプ風味たっぷりのフェンダー・ローズのイントロで、こちらも南部ゴスペル的なたたずまいで情感たっぷりに聴かせる「Rock Me In Your Cradle」でのトレイシーは若き頃のアレサ・フランクリンをちょっと思わせるような存在感も。この曲はプロデューサーのボブの作品。そしてLPでいうとA面ラストを飾るのは、ホーンセクションやバックコーラス隊をバックに、ベイエリアファンク・ナンバー風のアレンジで思いっきりソウルフルに聴かせるディランの「It Takes A Lot To Laugh, It Takes A Train To Cry」のカバーでこれが素晴らしい出来。ホーンアレンジはあのニューオーリンズの大御所、アラン・トゥーサンというのも納得。



後半のスタートは何とカントリーの大御所、ウィリー・ネルソンとのデュエットで、ハーモニー・ボーカルにリンダ・ロンシュタットという豪華な組み合わせでのカントリー・ナンバー「After The Fire Is Gone」。いやいやここでの朗々としたトレイシーのボーカルは明らかにウィリーを圧倒してます。この曲のパフォーマンスが素晴らしかったことは、1975年第17回グラミー賞最優秀カントリー・デュオ/グループ部門でこの曲がノミネートされたことでも明らか。

ビル・ウィザーズの「Lean On Me」のカバーに続いて、黒人女性ブルース・シンガーのアーマ・トーマス1964年の曲「I Wish Someone Would Care」のカバーとここはカバー攻撃ですが、彼女の抜群の歌唱力と声質の力強さからいって、やはり後者のアーマ・トーマスの曲のような、ゆったりとしたゴスペル・バラード風の曲で、より彼女のボーカルの魅力が発揮されている気がします。ちなみにトレイシーは後に1999年第41回グラミー賞最優秀コンテンプラリー・ブルース部門で、そのアーマ、そしてマーシャ・ボールとのトリオでの「Sing It!」がノミネートされることになります。



フェンダー・ローズの音色とバックのホーンセクションがスワンプ風味を盛り上げる「Lay Me Down Easy」に続いて、アルバムラストはトレイシー自らのペンによる、マザー・アース時代の曲のセルフカバー「Down So Low」。この曲もリンが『風にさらわれた恋 (Hasten Down The Wind)』(1976)でカバーしていましたが、トレイシーのボーカルの魅力が十二分に発揮された、南部の教会で歌われているかのようなこの感動的なゴスペルナンバーでアルバムは幕を閉じます


Tracy Nelson (Back)


こんなにソウルフルでビックリするくらい魅力的な歌唱パフォーマンス満載で、有名プロデューサーの素晴らしい仕事で作り上げられた作品ですが、残念ながらチャート的には芳しくなく、その後も1980年頃までコンスタントにアルバムを発表するも大きな商業的成功を得ることはできていません。

その後10年以上のブランクの後、1993年にブルーグラス系のレーベル、Rounderからリリースした『In The Here And Now』で復活したトレイシー、その後またコンスタントにアルバムを発表しながら、カントリーやブルースのシーンで活動を続けていて、2013年にはブルース・ミュージック・アウォードで、「ココ・テイラー賞(トラディショナル・ブルースの女性シンガー部門)」にノミネートされるなど、メインストリームの成功には縁がないものの、シーンでの存在感はかなりがっちりと確保しているようです。


このアルバム、他のお宝アルバム同様、ワーナーミュージック・ジャパンさんの「新・名盤探検隊」シリーズで2015年にCD化されてから比較的入手しやすくなっています。寒い気候でほっこりした雰囲気が恋しい今日この頃、トレイシーの熱いソウルフルなボーカルの魅力で暖まってみて下さい。


 <チャートデータ> 

ビルボード誌全米アルバムチャート最高位145位(1974.11.2付)

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恒例!第59回グラミー賞大予想 #3〜R&B部門〜

さて今週も寒い日が続いてますが、皆さん暖かくしてますか?今週は月曜日にレイク・ストリート・ダイヴのライブに、水曜日はホイットニーのいろいろ物議をかもしたライブ(FBのここにポストしてますのでご興味のある方はどうぞ)に行ったりと忙しかった関係で、このグラミー予想も間が開いてしまいました。さあ次はR&B部門です。


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13.最優秀R&Bパフォーマンス部門

× Turnin' Me Up - BJ The Chicago Kid
  Permission - Ro James
  I Do - Musiq Soulchild
 Needed Me - Rihanna
◎ Cranes In The Sky - Solange

ここでも今回のグラミーの不思議なところが出ていて、何故か主要部門でアデルとがっちり四つに組んでいるビヨンセがこの部門では影も形もなし。今回彼女はR&B関連部門では唯一最優秀アーバン・コンテンポラリー・アルバム部門にノミネートされてるだけで、普通のR&B部門には一切名前がありません。変ですよねえ。

まあでも前向きに考えると他の人の受賞チャンスが高くなってるということで、その恩恵をこの部門でもろに受けそうなのが他ならぬビヨンセの妹のソランジュ。超メインストリームR&B路線のお姉ちゃんとはちょっと違う道を歩いてきて、前作のEPTrue (2012) ではあのブラッド・オレンジことデヴ・ハインズをプロデューサーに迎えるなど、一気にオルタナR&B的な立ち居地を強めていた彼女、今回のノミネート曲を含むアルバム『Seat At The Table』はプロデューサーにラファエル・サディークQ-ティップなどのR&Bを代表する連中の他に、ダーティ・プロジェクターデヴィッド・ロングストレスや、元ヴァンパイア・ウィークエンドロスタムら、インディロック系の人たちも起用した意欲作。残念ながらまだ聴けてないですが、各音楽誌の2016年ベストアルバムリストにも多く選ばれるなど、いろんな意味で注目作であり、ここでの本命◎は堅いと踏んでます。なかなかスタイリッシュなPVも好感度高いし。でもこのタイトルを見ると僕は落語の「つる」を思い出してしまいますが(笑)。

対抗するのは、今回主要部門には顔を出せなかったリアーナがここで存在感を示す可能性は充分ありということで彼女の「Needed Me」に、そした穴×は、ケンドリック・ラマースクールボーイQら、今のメインストリーム・ヒップホップ・シーンを代表する連中とのコラボで名を上げ、去年初リーダーCDIn My Mind』を出した、若手ヒップホップR&Bシンガー最右翼の一人、BJザ・シカゴ・キッドこと、ブライアン・ジェームズ・スレッジくんに。


14.最優秀トラディショナルR&Bパフォーマンス部門

× The Three Of Me - William Bell
 Woman's World - BJ The Chicago Kid
  Sleeping With The One I Love - Fantasia
◎ Angel - Lalah Hathaway
  Can't Wait - Jill Scott

前の項でも触れたけど、今年のR&B関連部門のノミネートはちょっといつもの年と傾向が違っていて、ビヨンセの件に加えて、最優秀R&Bパフォーマンスと最優秀トラディショナルR&Bパフォーマンスにノミネートされているアーティストの曲が、次の最優秀R&Bソング部門に、リアーナの曲1曲しか(それも違う曲)ノミネートされてないこと。普通の年だと、ソング部門にノミネートされているアーティストがここまでの二大部門にちりばめられていて、毎年予想に苦労するんですが、今年はそういう苦労が全くなくて、いいんだか悪いんだか(笑)。

なので他の部門との兼ね合いとか気にせずに、それぞれの部門のノミネートリストを見て判断、というのが正しい気がするのですが、そうなるとここで一際光ってるのがレイラ・ハサウェイ。彼女は一昨年はスナーキー・パピーとのコラボで、昨年は今回の最優秀R&Bアルバム部門にもノミネートされている『Lalah Hathaway Live(2016)に収録の「Little Ghetto Boy」で2年連続この部門を受賞してるという、最近の「グラミー・ダーリン」のひとり。昨年12月に来日した時のライブも観に行きましたがいやいや素晴らしいパフォーマンスでした。そのライブでもアンコールにやってくれ、同じライブ盤に収録されている「Angel」、文句なしの本命◎でしょう。

対抗には、前の部門でも穴×をつけたBJザ・シカゴ・キッド。この2部門両方にノミネートされているというのと、彼もレイラ同様アルバム部門にもノミネートされてることから、この部門でレイラに対抗するなら彼くらいしかいないかな、と。穴×は芸歴55年目の去年、40年ぶりに地元のメンフィスのスタックス・レーベルから新作アルバムを出した(これがまたいいアルバムなんだ)大ベテランのウィリアム・ベルに進呈。彼はこの部門と、今回最優秀アメリカーナ・アルバム部門にもノミネートされるという偉業を成し遂げてます。ここで受賞の目は薄いけど、大きな拍手を送りたいよね。


15.最優秀R&Bソング部門(作者に与えられる賞)

○ Come And See Me - PARTYNEXTDOOR f/ Drake (J. Brathwaite, Aubrey Graham & Noah Shebib)
  Exchange - Bryson Tiller (Michael Hernandez & Bryson Tiller)
× Kiss It Better - Rihanna (Jeff Bhasker, Robyn Fenty, John-Nathan Glass & Teddy Sinclair)
◎ Lake By The Ocean - Maxwell (Hod David & Musze)
  Luv - Tory Lanez (Magnus August Hoiberg, Benjamin Levin & Daystar Peterson)

さて、先ほど前の部門でも触れた通り、今年のこの部門のノミネートはほとんど他のR&B部門のノミネートアーティストとかぶっていない、という点で特異です。また、いずれの候補も圧倒的に他者を圧倒している、という楽曲がなく、ここ最近のこの部門はだいたい抜きんでたノミニーが1,2はあったのですが、今年に限ってはそれがなく、激戦が予想されます

そんな中でやっぱりこの人は2016年押さえなきゃな、と思うのがマックスウェルBlack Summers' Night三部作の今年は「Summers'」が大文字だった2作目をリリースしたマックスウェル。内容は期待に全く違わない傑作だっただけに、ここは彼が本命◎かと。このPVも映画仕立てでなかなか見応えがあ

対抗○はドレイクが発掘したR&Bシンガー兼ラッパーのPARTYNEXTDOORことジャーロン・アンソニー・ブラスウェイトが師匠のドレイクをフィーチャーした「Come And See Me」に、そして穴×は今回グラミーでの存在感がやや薄めのリアーナがやった「Kiss It Better」に付けておきます。


16.最優秀アーバン・コンテンポラリー・アルバム部門

○ Lemonade - Beyoncé
  Ology - Gallant
× We Are King - KING
◎ Malibu - Anderson .Paak
  Anti - Rihanna

Beyonce LemonadeGallant OlogyWe Are King (Front)Malibu (Front)Rihanna_-_Anti.png

アーバン・コンテンポラリー部門、とわざわざ名前を別にしておきながら、14年前の第45回グラミーでこの部門スタートしてしばらくはどちらかというとビヨンセ、アッシャー、マライアといった超メインストリームの、ヒットチャートで上位に来るアーティストのど真ん中のアルバムが毎回受賞してたんですが、5年前の第54回で何と「ノミネーションなし」という事態があった翌年の第55回ではあのフランク・オーシャンが『Channel Orange』で堂々の受賞を果たすなど、かなり今の最先端のR&Bのアーティストや作品を意識するようになってきています。その後も受賞はリアーナファレル、そして昨年のウィークンドといったヒットアルバムが押さえてますが、ノミネートされた面々はフレッシュな顔ぶれが毎回揃えられていて、アカデミーの矜持がちょっとうかがえる部門になってきています。

そんなところで今年のノミネート。うーん、と思わず(いい意味で)唸ってしまうメンツ。ビヨンセリアーナのメインストリーム勢に並んで、昨年彗星のように現れたオルタナR&Bを伝統的なスタイルを漂わせる大物感バッチリのシンガーギャラントロバート・グラスパーのアルバム『Black Radio』(2012)への客演でシーンに登場、ゴージャスなサウンドを聴かせて昨年いち早く来日も果たしたLAの女性トリオのKING、そしてDr.ドレの『Compton』(2015)への客演で一躍注目を浴びて昨年は文字通りヒップホップ・R&Bシーンのあちこちで活躍を見せ、高い評価を得ているアンダーソン・パークの3人ががっちりとノミネートを獲得。

で、悩ましいのが本命◎。ビヨンセがこの部門、これまで4回ノミネートされ最初の3回は余裕で受賞していたのですが前回はファレルに受賞を譲っていることと、ビヨンセが主要部門以外のR&B関連部門ではここでしかノミネートされていない、というのがどうも不気味なんですが、ここは新人賞部門でもノミネートされているアンダーソン・パークに付けたいというのが僕の気持ち。実はこのアルバム『Malibu』は僕の2016年ベストアルバムでもあります

対抗○は、上記を勘案してビヨンセがやっぱり強そうな気がするので『Lemonade』に、そして穴×は、僕の2016年ナンバー2アルバムでもある、KINGのアルバムに進呈します。


17.最優秀R&Bアルバム部門

× In My Mind - BJ The Chicago Kid
◎ Lalah Hathaway Live - Lalah Hathaway
○ Velvet Portraits - Terrace Martin
  Healing Season - Mint Condition  Smoove Jones - Myá

BJ The Chicago Kid_In My MindLalah_Hathaway_live.jpgTerrace Martin_Velvet PortraitsMint Condition_Healing SeasonMya_Smoove Jones

ビヨンセがノミネートされていない今回のR&Bアルバム部門。その恩恵を受けてか、何とミント・コンディションの久々のアルバム(これ、クリスマスアルバムのようです)やマイヤなんていう懐かしい名前が見えます。

先ほどのトラディショナルR&B部門でも書いたように、このメンツだと、まあどう考えてもレイラ・ハサウェイのライブ盤の本命◎は動かないところ。で残りはほぼ一線というところなのですが、対抗○としては、テラス・マーティンの『Velvet Portraits』を挙げておきます。彼は2000年代以降、スヌープ・ドッグレイラ・ハサウェイなどR&B・ヒップホップのアーティストのプロデュースを手がけてきていて、ここ数年はロバート・グラスパーの『Black Radio 2』(2013)やケンドリック・ラマーの『To Pimp A Butterfly』(2015)といったシーンへの影響力の大きいアルバムでのプロデュースに関わって来た知る人ぞ知るサウンドメイカー。実はレイラ・ハサウェイのこのライブ盤のプロデュースもやっています。その彼のこのアルバム、R&B、ヒップホップ、ジャズといったブラックミュージックの粋を集めたような作品に仕上がっていて、ロバグラレイラに加えて今話題のジャズ・サックス奏者、カマシ・ワシントンなどもフィーチャーしている作品。なので対抗○としては充分かと。

穴×については、R&Bパフォーマンス部門で存在感を放っているBJザ・シカゴ・キッドケンドリック・ラマーチャンス・ザ・ラッパーもフィーチャーしたアルバムに。


さて、この後はラップ部門ですが、今日もし時間があればアップしたいと思います。


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【Boonzzy Music】新旧お宝アルバム!#72「Building A Beginning」Jamie Lidell (2016)

 #72Building A BeginningJames Lidell (Jajulin, 2016)


もうすっかり正月気分もどこかに行って忙しい新年をお過ごしの方も多いのでは。ここのところ冷え込みは厳しいものの連日いい天気で、2017年の始まりは気持ちよい限りですが、今週後半にはいよいよトランプ氏のアメリカ大統領就任式が予定されており、そちらについてはドヨーンとした気分の方もこれまた多いのではとお察しします。ともあれ年も改まって、今年も新しい音、懐かしい音、いろいろご紹介していきますのでよろしくお願いします。


さて今週の「新旧お宝アルバム!」は新しいアルバムご紹介の順番ですが、昨年秋にリリースされた、現在ナッシュヴィル在住、イギリス人のR&B系シンガーソングライター、ジェイミー・リデルの7枚目のアルバムとなる『Building A Beginning』をご紹介します。


Building A Beginning 


ジェイミー・リデルという名前をあまり耳にしたことのないリスナーの方も多いと思いますが、彼は90年代の終わり頃に、レディオヘッドらのリミックスの仕事で知られるエレクトロ系のプロデューサー、クリスチャン・ヴォーゲルスーパー・コライダーなるユニットを組み、ちょっと前衛的テクノ・ロック(ケミカル・ブラザーズとかのような)をやったのがキャリアの始まり。ただ、2005年にリリースした2枚目のアルバム『Multiply』からのタイトル曲が、アメリカABCテレビの人気医療ドラマ『Grey's Anatomy(グレイズ・アナトミー~恋の解剖学)』で使われてその名を知られるようになったのをきっかけに同ユニットから離脱、以来ソロのキャリアを進んでいます。

最初のスーパー・コライダーでの前衛テクノ的スタイルと異なり、彼の基本的スタイルは60年代後半~70年代前半のサザンソウル風のR&Bをベースとした、いわゆる「ブルー・アイド・ソウル」シンガーで、その歌唱スタイルはスティーヴィー・ワンダーオーティス・レディングあたりの強い影響を受けているのがはっきりと分かるものです。

ただしほとんどすべての今日を自作自演、プロデュースするジェイミーのサウンドは、イギリス人らしくエレクトロの要素やヨーロッパのクラブ・ミュージックあたりの影響も伺われ、ジャミロクワイあたりがお好きな向きにはぴったりくるアーティストのように思います。

Jamie Lidell


2008年のアルバム『Jim』では彼本来のR&Bシンガーぶりが炸裂、ポップなフックを持った楽曲が満載のこのアルバムは彼にとって初の(そして現在まで唯一の)全米アルバムチャートイン作品(最高位183位)となりました。その後もヨーロッパでの人気を確保しながら、あのベッとのコラボ曲を含むアルバム『Compass』(2010)、久しぶりに聴いたジャネット・ジャクソンの代表作『Rhythm Nation 1814』(1989)のサウンドに触発されたという前作『Jamie Lidell』(2013)といった作品をコンスタントに発表してきました。

そしてその前作発表の前後に昔からのガールフレンド、リンジー・ロームと結婚してナッシュヴィルに移り住んだジェイミーが、3年ぶりにリリースしたアルバムが、今回ご紹介する『Building A Beginning』です。


真っ赤なジャケットに描かれた暖かいトーンのタンポポの花。前作『Jamie Lidell』のジャケが、ジェイミー自身の顔をコンピュータグラフィックのワイヤフレームで描いた、ある意味無機的なデザインであったのと好対照であり、それはアルバム全体のサウンドに如実に表れています。上記の通り、80年代後半の打ち込みサウンドを主体にした前作とは大きく異なり、今回のアルバムはとてもオーガニックでアコースティックな音を主体にした、とてもポジティヴな感触に満ちている、どちらかというと70年代レトロ的なソウル・アルバムに仕上がっています


ちょっとヘナチョコなボーカルで始まっておいおい大丈夫かよ、と思っているとコーラスの部分では紛う方なきスティーヴィー・ワンダーを彷彿とさせる力強いボーカルとメロディでいきなりアルバムへの期待を膨らませてくれるタイトル曲でスタートするアルバムは、軽快なサウンドで終始楽しそうにジェイミーが歌う「Julian」に続いていきます。この曲は昨年1歳の誕生日を迎えたジェイミーリンジーの息子、ジュリアンのことを歌ったもの。この曲も含めて、ジェイミーリンジーはこのアルバム14曲中12曲を共作していて、このアルバム全体を包むポジティヴな雰囲気が、新しい家族というコミュニティをスタートしたジェイミーの充実感から来ていることが如実に分かります。



ピアノの弾き語りでゆっくりと始まってだんだん盛り上がっていくソウルフルなバラード「I Live To Make You Smile」、ギターとドラムスだけというミニマルなサウンドセッティングで、オーティスの若い時のボーカルスタイルを彷彿させる歌を聴かせる「Me And You」、ちょっとレゲエっぽいシャッフルのリズムでレイドバックなボーカルで愛の喜びを歌う「How Did I Live Before Your Love」、そしてゴスペル風のコーラスをバックに、ジョン・レジェンドかよ!と思うようなソウルフルな歌い回しでアメリカ南部の教会で聖歌隊をバックに歌っているようなイメージを想起させる「Motionless」などなど、このアルバムはそこら中にジェイミーが今人生の充実期の入り口に立っていて、それにを無条件にポジティヴに諸手を広げて受け入れている、そんな感じがひしひしと伝わってくる作品なのです。



こうした、どの曲も楽曲としてのクオリティが高いアルバムであることを特に実感するのが、アルバム最後の2曲。「Precious Years」はハープの音をバックにジェイミーがソウルフルに歌い、スティーヴィー・ワンダーの『Songs In The Key Of Life』あたりに入っていてもおかしくないという感じの曲ですし、エンディングの「Don't Let Me Let You Go」は、エレクトロな楽器音を使っていながら、90年代のオーガニック・ソウル・ムーヴメントの頃の楽曲を彷彿とさせ、それでいてドリーミーなサウンドで今のR&B最前線のフランク・オーシャンアンダーソン・パークあたりにもつながるようなスタイルで、終わった後思わずため息が出るような素晴らしいクロージングを演出しています。

Building A Beginning (back)


正直言って前作『Jamie Lidell』は賛否両論で、自分自身も聴いてみてはみたもののちょっと首をかしげざるを得ない内容だっただけに、今回の彼のアルバムの充実度は大変うれしい限り。もともとサウンドの作り込みがうまいだけではなく、ボーカルテクニックも(時々スティーヴィーそのものになっちゃう部分はご愛敬ですが)素晴らしいシンガーであるだけに、今回のように地に足のついた楽曲と組み合わせると、そのパフォーマンスたるや最強です。ナッシュヴィルという今や世界中のあらゆるジャンルのミュージシャン達が集まりつつある環境で、新しい家族に囲まれて作られたことも大きな影響を本作に与えているに間違いないところ。

皆さんも、この心温まるようなサウンドと楽曲、ボーカルを聴かせてくれるジェイミーの新作を聴いて、幸せのお裾分けに預かってみてはいかがでしょうか?


<チャートデータ> チャートインなし

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恒例!第59回グラミー賞大予想 #2〜ダンス&ロック部門〜

この週末ずいぶん寒くなってきて、どうも明日は雪もちらつくらしい東京。こんな週末は家にこもっていい音楽に浸るのも悪くないわけで。そしてグラミー賞大予想は続く、というわけで今日はダンス部門の予想いってみます。


Chainsmokers Dont Let Me Down 



6.最優秀ダンス・レコーディング部門

× Tearing Me Up - Bob Moses
◎ Don't Let Me Down - The Chainsmokers Featuring Daya
○ Never Be Like You - Flume Featuring Kai
  Rinse & Repeat - Riton Featuring Kah-Lo
  Drinkee - Sofi Tukker


今年のこの部門、2016年はそれまでシーンを代表してきたスクリレックスとかディスクロージャー去年のフジロックでのライヴは素晴らしかったです)とかカルヴィン・ハリス(そういえばリアーナとやって全米最高位3位の大ヒットだった「This Is What You Came For」がノミネートされてないのは変)といった常連たちが全く顔を出していない中、このメンツだったらどう考えても2016年のEDMシーンを席巻したチェインスモーカーズが本命◎以外はあり得ないでしょう。

最優秀新人部門にもちゃんとノミネートされたドリュー・タガートアレックス・ポールのデュオによるチェインスモーカーズの2016年のブレイクぶりは圧倒的なものがありました。2014年に「#SELFIE」(最高位16位)などという明らかに色物系のヒットでデビューした彼ら、2015年の「Roses」(最高位6位)のヒットでいきなりブレイクした後、2016年はこの「Don't Let Me Down」(最高位3位)で一気にヒットメイカーの地位を確保したかと思ったら夏から秋にかけてホルジー嬢をフィーチャーした「Closer」が何と12週間Hot 100の1位を占めて、ドレイクの「One Dance」(1位10週)を押さえて2016年最大のヒットとなるという化け具合。「Closer」は今現在もダンス・エレクトロニック・ソングチャートの1位21週目を記録しているという凄い勢いです。EDMというジャンルのため、主要部門にはノミネートされませんでしたが、彼らは今年以降もまだまだ活躍しそう。

で、対抗○はオーストラリアのEDMプリンス、フルームに、穴×はどれでもいいんだけど(笑)カナダのEDMデュオ、ボブ・モーゼズに付けておきましょう。

7.最優秀ダンス/エレクトロニック・アルバム部門

× Skin - Flume
◎ Electronica 1: The Time Machine - Jean-Michel Jarre
  Epoch - Tycho
○ Barbara Barbara, We Face A Shining Future - Underworld
  Louie Vega Starring...XXVIII - Louis Vega

Flume_Skin.pngJeanMichelJarre_Electronica1.jpgTycho_Epoch.jpgUnderworld_Barbara.jpgLouie Vega starring xxviii

ノミネートされていればこちらもぶっちぎりだったであろうチェインスモーカーズのアルバム『Collage』はリリースが11月だったために、9月末までのリリースが対象というグラミーの要件から今年は外れてるのでここには出てきていません。多分来年のグラミーでは強力候補の一つでしょう。そういうこともあって真空状態のこの部門、どうしようかと思ったんですが、目を引いたのが何と懐かしい名前、ジャン・ミシェル・ジャール。「ドクトル・ジバコ」などの作曲で有名な映画音楽作曲家モーリス・ジャールの息子のジャン・ミシェルが70年代にヨーロッパを中心に大ブレイクしたアルバム『Oxygene』で彼の名前を覚えているシニアの洋楽ファンもいらっしゃるでしょう。その彼が元ディペッシュ・モードヴィンス・クラーク、ピート・タウンゼント、タンジェリン・ドリームエドガー・フローゼらと、エレクトロニカ・ミュージックの歴史を俯瞰するという意欲的なプロジェクトの第一弾としてリリースしたのがこのアルバム。これを本命◎にせずして何を選ぶのか、という感じですよね。

対抗○は、2017年に彼らのブレイクのきっかけとなった映画『トレインスポッティング』の20周年を記念した続編の封切りが予定されている、アンダーワールドの新作に、そして穴×は前の部門でも印を付けたフルームに。

引き続き、ロック部門も行ってみましょう。


8.最優秀ロック・パフォーマンス部門

○ Joe (Live From Austin City Limits) - Alabama Shakes
  Don't Hurt Yourself - Beyonce Featuring Jack White
◎ Blackstar - David Bowie
  The Sound Of Silence (Live From Conan) - Disturbed
× Heathens - twenty one pilots

前回の冒頭でも書いたように、今回のグラミーノミネートの最大の問題は、最優秀アルバム部門にボウイの『★』がノミネートされていないこと。でもさすがにここロック部門では彼の死力を振り絞ったこの作品を無視できないわけで、ノミネートされてきました。そうなるとこの中では当然本命◎はボウイ。

一方この部門でビックリしたのは何とビヨンセの曲がノミネートされていること。そりゃあグラミーはジャック・ホワイト大好きだからといって、ビヨンセの曲がロック??これってこのロック部門が創設された1980年の第22回のロック部門でドナ・サマーが「ホット・スタッフ」で受賞した時くらい唖然、のノミネートですよ。こういうことするからこの部門にホントは(作品の善し悪しは別として)ノミネートされてしかるべきだったレッチリが陰も形もないじゃないの。

気を取り直して、対抗○は去年この部門を見事に受賞して、これもどうもグラミーご贔屓ではないかと思われるアラバマ・シェイクスに付けとこう。穴×は本来なら今年のブレイクアウトアーティストとしてもっともっといろんなところでノミネートされておかしくなかったトウェンティワン・パイロッツに。

9.最優秀メタル・パフォーマンス部門

  Shock Me - Baroness
○ Silvera - Gojira
◎ Rotting In Vain - Korn
× Dystopia - Megadeth
  The Price Is Wrong - Periphery

Korn The Serenity Of Suffering

いつも言ってますがこの部門は毎回独自の世界を構築してて最も予想が難しい(というかよく分からん)部門なんですが、今年は例年に比べると比較的メリハリのきいたノミネーション。90年代に圧倒的なメタルコアのシーンで地位を確立して以来結構コンスタントにアルバムをリリースしているコーンが3年ぶりにリリースしたアルバム『The Serenity Of Suffering』(内容はともかく、ジャケが結構好き)からの曲がやっぱりこの中では目を引くので本命◎。コーンはこの部門、2000年の第42回以来17年ぶり2回目のノミネートという意外な少なさですが、ここらで取ってもらってもいいのではないかと。

対抗○は最近一部で結構話題になっているフランスのメタル・バンド、ゴジラ!彼ら今回は最優秀ロック・アルバム部門でもノミネートと今年のグラミーの注目株の一つ。当初Godzillaというアメリカ綴りだったのを2010年にちゃんとGojiraに変えたという生真面目さが結構好感度大かも。

穴×はこれで3度目のノミネートながらこれまで一度も受賞経験のないメガデスに。

10.最優秀ロック・ソング部門(作者に与えられる賞)

◎ Blackstar - David Bowie (David Bowie)
○ Burn The Witch - Radiohead (Radiohead)
  Hardwired - Metallica (James Hetfield & Lars Ulrich)
× Heathens - twenty one pilots (Tyler Joseph)
  My Name Is Human - Highly Suspect (Rich Meyer, Ryan Meyer & Johnny Stevens)

この部門にも順当にノミネートされたボウイの「★」。本当は楽曲でノミネートするんだったら彼の生前最後のステートメントである「Lazarus」か「I Can't Give Everything Away」で行って欲しかったのだけど、でもいずれにしてもここはボウイ本命◎以外は考えられないところ。

対抗○はこの部門3回目のノミネートとなる(未受賞)レディへの「Burn The Witch」。ボウイがなければ多分堂々本命◎だった、それくらい去年のレディへのあのアルバムは作品として素晴らしかったし、この曲はその中でも存在感を放ってたと思います。穴×はやっぱり昨年大ブレイクしながら「ロック」という枠組みの中ではボウイレディへの次に来ざるを得ないトウェンティワン・パイロッツそれにしてもレッチリは完全無視なんだなあ、今年のロック部門からは。不思議

11.最優秀ロック・アルバム部門

○ California - Blink-182
  Tell Me I'm Pretty - Cage The Elephant
× Magma - Gojira
  Death Of A Bachelor - Panic! At The Disco
◎ Weezer - Weezer

Blink-182_-_Calfornia.jpgCage_the_Elephant_-_Tell_Me_Im_Pretty.pngGojira_magma.jpgPanicAtTheDisco_DeathOfABachelor.jpgWeezer White album

不思議だなあ、今年のこの部門。なぜかボウイの「★」が次のオルタナ・アルバム部門にいっちゃってるし、何度も言うけどなぜかレッチリの『The Getaway』が今年のグラミーからは完全無視されちゃってるので、今年のこの部門の小粒なこと。

この中で本命◎を選ぶとしたらやっぱり90年代から頑張ってきて今や老舗感も漂っているウィーザーしかないわけで。残念ながら僕はこのアルバムまだ聴いてないけど、概ね評判はすこぶるいいみたい。彼らは安定していいロックアルバムを発表し続けているし、これを機会にこのアルバムやっぱ買わなきゃかな。

対抗○は一応アルバムチャートNo. 1でもあるしブリンクの『California』、そして穴×は今回のグラミーの話題の一つ、ゴジラのアルバムに。

12.最優秀オルタナティヴ・ミュージック・アルバム部門

× 22, A Million - Bon Iver
◎ Blackstar - David Bowie
  The Hope Six Demolition Project - PJ Harvey
  Post Pop Depression - Iggy Pop
○ A Moon Shaped Pool - Radiohead


Bon Iver_22,_A_Million David Bowie_Blackstar PJHarvey_HopeSixDemolitionProject.jpg Iggy Pop_PostPopDepression Radiohead_AMoonShapedPool.jpg 


再三言ってますが、今年主要部門でボウイがノミネートされなかったのはやっぱりおかしいと思うわけで。そしてこの部門でボウイがノミネートというのも違和感がはんばない。でも、ノミネートされたのであればこの部門でボウイに本命◎を付けない理由はないな、というのが結論。

対抗○はもう一つの雄、レディへのアルバムに。自分の年間トップ20には入れられなかったけど、今回のレディへのアルバムはかなりいいアルバムだったと思う。だからボウイがいなければここもレディへのぶっちぎりだったはず。

穴×は、これも変わらず毎回独特の音像世界を繰り出してくるボン・イヴェールのアルバムに。本来ボン・イヴェールはグラミーのお気に入りなんだけど(2011年に最優秀新人賞と最優秀オルタナティヴ・ミュージック・アルバム部門受賞)、今年ばかりは相手が悪かったということで。そういう意味で言えば、今年久々に意欲作を出したPJハーヴェイイギー・ポップも今年は年が悪かったのね。


ということで予想第二弾でした。引き続き予想は続くよどこまでも。では。

恒例!第59回グラミー賞大予想 #1〜ポップ部門〜

皆さん改めまして明けましておめでとうございます。今年は正月からデヴィッド・ボウイ没後1年を記念したドキュメンタリ59th Grammy Logoー番組が昨日8日にWOWOWで放送、私も一生懸命見てましたよ。ということで多くの偉大なミュージシャン達を失った2016年の総決算ともいうべきグラミー賞予想の時期になりました。今年は昨年と違って従来通りアメリカ時間日曜日の2/12授賞式、ということで何もなければ今年こそはグラミー生ブログをお届けできる予定です(仕事が入ってこなければ)のでお楽しみに。

昨年の予想では従来の33部門から対象を39部門に拡張したのですが、その結果のおさらいをしてませんでした。ここで一年遅れながら昨年の予想結果の成績を確認してみたいと思います。

◎(本命予想)で的中=25(的中率 .641)
◎か○(対抗予想)で的中=32(.821)
×(穴予想)含む印をつけたものどれかで的中=39(1.000)

ということで39部門のうち半分以上で本命的中、対抗も含めると8割以上の的中率、そして「空振りがゼロ」という素晴らしい成績でした。今年も同様の結果がたたき出せるか、乞うご期待(^^)


今年のグラミーの話題というと、やはり2016年に亡くなったボウイ、プリンス、ジョージ・マイケル、レオン・ラッセル、キース・エマーソングレッグ・レイク、レナード・コーエン、モーリス・ホワイト、グレン・フライ、そしてサー・ジョージ・マーティンなどきら星のような大アーティスト達の追悼が行われる「In Memorium」のセクションがどうなるかということ。ボウイは昨年のグラミー賞授賞式でガガが素晴らしいトリビュート・ライヴを行いましたし、グレン・フライモーリス・ホワイトもトリビュート・ライヴがありました。今年も、多分プリンスとジョージ・マイケル、そしてレオン・ラッセル、レナード・コーエンあたりのトリビュートは絶対外せないところでしょう

それ以外の話題といえば

○ 今年の授賞式司会は、あの人気TVショーセグメント「Carpool Karaoke」で有名なイギリス人のコメディアン、ジェームjamescorden-hplg.jpgス・コーデン。彼、歌もかなりうまいですし、絶対どこかで「Carpool Karaoke」のコントが登場するはず

○ 去年圧倒的な強さで「Thinking Out Loud」でSong Of The Yearを取ったエド・シーラン、今年も同部門でジャスティン・ビーバーの「Love Yourself」の共作者としてノミネート。グラミー史上初の、2年連続SOY受賞はあるのか?

○ ビヨンは今回9部門でノミネートされ、累計で62回のグラミー賞ノミネーション達成。これはグラミー史上女性アーティストとしては最多。そして「Formation」で実に5回目のRecord Of The Yearノミネート。これはバーブラ・ストライザンドと並んでやはりグラミー史上女性アーティストとして最多の記録です。

○ 2016年のヒップホップ・シーンを席巻したアーティストの一人、チャンス・ザ・ラッパー。メジャーレーベルの契約オChance The Rapperファーを蹴って、自主レーベルからデジタル・ダウンロード・フォーマットオンリーでリリースしたアルバム『Coloring Book』が最優秀ラップアルバム部門、そこからのシングル「No Problem」が最優秀ラップ・パフォーマンス部門、そして彼自身最優秀新人部門にノミネート。初のストリーミング・オンリーの作品のグラミー賞ノミネート作品として歴史に名を刻んでます

○ 日本人ノミネーションといえば、坂本龍一ディカプリオ主演映画『レヴェナント:蘇りし者』の作曲で最優秀スコア・サウンドトラック部門(映像メディア向け)にノミネートされてます。彼は28年前、『ラスト・エンペラー』の作曲でデヴィッド・バーンらと受賞してます。2度目の受賞はあるのか?

一方、例によって「何でこれがグラミーにノミネートされないの?」というやつも今年はいろいろありました。たとえば、

※ ボウイの『Black Star』、最優秀アルバム部門にノミネート当然されると思ってたのに、なぜか主要部門にはノミネートされず、最優秀オルタナティヴアルバム部門のノミネートのみだったこと。

※ ジャスティン・ティンバレイクのNo. 1ヒット(ちなみに初登場1位でした)「Can't Stop The Feeling!」も主要部門だとRecord Of The Year、少なくともポップ部門にはノミネートされて当然だと思ってたのに、結局映画『Trolls』の曲ということで、映像メディア向け最優秀ソング部門にノミネートされただけ。彼はどうもグラミーにはあまり評価されていないようで、2013年の意欲作『20/20 Experience』も主要部門にはノミネートされず、ポップ3部門にノミネートされながら一つも取れず、ということもありました。

※ 昨年デビュー曲「Here」が全米最高位5位、後半にリリースした「Scars To Beautiful」が最高位13位と活躍したアレッシア・カラが、なぜか新人部門にはノミネートされず。かたや新人部門のカントリー枠は毎年1人のはずが、今年はマレン・モリスケルシー・バレリーニの2人がノミネートされて、アレッシア嬢かわいそうに押し出された格好

とまあいろいろありますが、今年も例によって豪華なメンツによるライヴも楽しみなグラミー賞授賞式、そろそろ予想の方に行きましょうか。まずはポップ部門から。


1.最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンス部門

○ Hello - Adele
× Hold Up - Beyonce
◎ Love Yourself - Justin Bieber
  Piece By Piece (Idol Version) - Kelly Clarkson
  Dangerous Woman - Ariana Grande


Adele_Hello.pngBeyonce_Hold UpJustin Bieber_Love YourselfKelly Clarkson_Piece By PieceAriana_Grande_-_Dangerous_Woman_(Official_Album_Cover).png

毎年のグラミー予想で予想の軸となるのが、その年のシナリオ読み。今年のシナリオはずばり「主要部門でのアデルとビヨンセの一騎打ち」と見てます。従って、ROYやSOYにノミネートされているこの二人以外はまず主要賞での受賞の目は薄いので、勢い各ジャンル部門での受賞に回る、というのが僕の見立て。

で、この部門、去年が予想通りエド・シーラン、その前が「Happy」のファレル・ウィリアムスと、男性受賞が続いていること(その前は54回の男女部門統一以来、アデル→アデル→ロードと女性が独占していた)、そしていろいろ異論はあるかとは思いますが、何だかんだいってジャスティン・ビーバー、去年はいい作品を作って頑張った、と個人的には思っているので十分この部門受賞の資格あり、とのことでジャスティンが◎。

とはいっても、アデルがこの部門やたら強いのと、主要部門の流れでジャンル部門も取っちゃう、というのもないシナリオではないのでアデル○、そして穴×はビヨンセに付けておくことにします。


2.最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス部門

  Closer - The Chainsmokers Featuring Halsey
◎ 7 Years - Lukas Graham
○ Work - Rihanna Featuring Drake
  Cheap Thrills - Sia Featuring Sean Paul
× Stressed Out - twenty one pilots


Chainsmokers_Closer.pngLukas Graham_7 YearsRihanna_Work.pngSia_Cheap_Thrills.pngTOP_Stressed_Out.jpg

この部門でも、主要賞のROYにノミネートの3曲がひしめき合っているけど、どれもROYでの受賞が難しそうなメンツなので、いきおいこの部門を押さえにかかるというのが見立てです。で、誰がこの部門を押さえるか。リアーナは今回はこの「Work」だけではなくて「Needed Me」で最優秀R&Bパフォーマンス部門、「Kiss It Better」で最優秀R&Bソング部門、カニエの「Famous」でラップ2部門にノミネートと、あちこちで受賞チャンスがあるので、まず彼女は対抗○と。

そうなるとルーカス・グラハムトウェンティワン・パイロッツか、という選択になりますが、ROYとSOYの両方にノミネートされながらおそらく取らない(決めつけてるwルーカス・グラハム、この部門を外すと全く他で受賞チャンスがないということで彼らに本命◎、トウェンティワン・パイロッツは穴×ということになりますね。


3.最優秀コンテンポラリー・インストゥルメンタル・アルバム部門

○ Human Nature - Herb Alpert
  When You Wish Upon A Star - Bill Frisell
× Way Back Home: Live From Rochester, NY - Steve Gadd Band
  Unspoken - Chuck Loeb
◎ Culcha Vulcha - Snarky Puppy


Herb Alpert_Human NatureBillFrisell-WhenYouWishUponAStar-Cover72.pngSteve-Gadd-Way-Back-Home.jpgChuck Loeb_UnspokenSnarky Puppy_Culcha Vulcha

この部門、去年は半ば当てずっぽで予想したスナーキー・パピーが見事に受賞してうれしかった部門。一昨年ライヴも見てるし親近感のあるバンドなので、こういう予想的中はうれしいもの。彼らは3年前にレイラ・ハサウェイとのコラボで最優秀R&Bパフォーマンス部門も受賞してるので下地があったというのと、やはりグラミー好みのアーティスト、という感じがします。ということで今年も柳の下の2匹目を狙って、スナーキー・パピーの『Culcha Vulcha』を本命◎に。ここのところ、他のアーティストとのコラボアルバムや企画ものが多かった彼らの純粋スタジオ・アルバムで、評判もよかったみたいなので(まだ聴いてない)。

対抗○はこの部門、過去3回受賞、最近だと3年前の56回に受賞している御大ハーブ・アルパートがあのマイケル・ジャクソンの曲をブラジリアン風にアレンジしたアルバム『Human Nature』に。そして穴×は、昨年もノミネートされている実力派ジャズギタリストのビル・フリゼールに、と思ったのだけどどうもこのスタンダードカバーアルバムが評判よくないようなので、スティーヴ・ガッドのライヴ盤に。


4.最優秀ポップ・ボーカル・アルバム部門

○ 25 - Adele
◎ Purpose - Justin Bieber
× Dangerous Woman - Ariana Grande
  Confident - Demi Lovato
  This Is Acting - Sia

Adele_25.pngJustin Bieber_PurposeAriana Grande_Dangerous Woman (album)Demi Lovato_ConfidentSia_This Is Acting

この部門は例年、王道ボーカリスト、それもどちらかというと女性ボーカリストの受賞が多い部門。それでもここ数年は男性ボーカリストが健闘していて、3年前の56回のブルーノ・マーズ、57回のサム・スミスが受賞。で、今年ですが、普通で考えれば54回に『21』で受賞しているアデルなのですが、ここはあえて個人的に評価しているジャスティン・ビーバーの『Purpose』を本命◎に。さっきも言ってたように、アデルビヨンセと主要賞争いをガチガチやってもらうということで、この部門は対抗○にしておきます。

穴×は実力としては充分なアリアナ嬢に付けておきましょう。


5.最優秀トラディショナル・ポップ・ボーカル・アルバム部門

  Cinema - Andrea Boccelli
◎ Fallen Angels - Bob Dylan
× Stages Live - Josh Groban
  Summertime: Willie Nelson Sings Gershwin - Willie Nelson
○ Encore: Movie Partners Sing Broadway - Barbra Streisand


Andrea Bocelli_CinemaBob Dylan_Fallen AngelsJosh Groban_Stages LiveWillie Nelson_SummertimeBarbra Streisand_Encore

いやあ、この部門ではディランとバーブラがやたら目立ってますなあ。この部門常連のトニー・ベネットマイケル・ブブレがいない今年についていえば、やはりノーベル賞受賞の勢いを駆って、ディラン大先生のスタンダード集に本命◎を付けざるを得ないですねえ。バーブラの今回のミュージカル・ナンバーを、俳優たちとデュエットする、という企画も、彼女のミュージカルそして音楽に対する愛情を凄く感じられるということで、普通であればぶっちぎり本命なんですが、今年はさすがにノーベル賞には勝てずということで対抗○。穴×はこの部門ノミネート常連なんだけど一度も取ったことのないジョッシュ・グローバンのライヴ盤に。去年はこのライヴの元のスタジオ盤でノミネートされてました。


今日のところはここまで。この先残り34部門、ボチボチ予想していきますので今年もよろしくお付き合いのほどを。

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【Boonzzy Music】新旧お宝アルバム!#71「Raintown」Deacon Blue (1987)

#71『Raintown』Deacon Blue (Epic, 1987)


皆さんちょっと遅めですが、明けましておめでとうございます!いよいよ残念なニュースが続いた2016年も終わり、2017年のスタートです。既に仕事に勉強に、活動開始されていることと思います。今年も新旧取り混ぜて、ちょっと素敵な、カッコいい、そしてグルーヴィーな「お宝アルバム」を基本毎週お届けしていきますので、よろしくお付き合いください。


さて今年一発目の「新旧お宝アルバム!」は旧のアルバムのご紹介。今回はMTVとシンセ打ち込みにまみれて多くの音楽が今聴くと古びた感じがしてしまう80年代の音楽群の中で、UKから次々に出てきた米国音楽憧憬系の音楽をやるアーティストたちの一つ、ディーコン・ブルーのメジャーデビューアルバム『Raintown』(1987)をご紹介します。


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1987年というと、ちょうどアナログレコードからCDへと、音楽メディアの主役が大きくシフトした年。洋楽の世界では先頃惜しくも他界したジョージ・マイケルの『Faith』、U2の『ヨシュア・トゥリー』、マイケル・ジャクソンの『BAD』、エディー・マーフィー主演のアクションコメディ映画『ベヴァリーヒルズ・コップ2』やサントラ盤が売れに売れた映画『ダーティ・ダンシング』などが大ヒットした年です。一方80年代前半のデュランデュラン、カルチャー・クラブ、ティアーズ・フォー・フィアーズといったUKのアーティスト達による、いわゆる「第二次ブリティッシュ・インヴェイジョン」が一段落して、音楽シーン全体がどことなく混沌とし始めた時期でもありました。個人的には、生まれて初めてアメリカの地に足を下ろしたのがこの年で、現地で見たものすごいスケールのハートのライヴ(彼らの「Alone」が1位になった年でした)に圧倒されたものです。


そんな状況の中、UKでは上記に挙げたUSでもメインストリームとして聴かれたアーティスト達と比べるとやや地味目の立ち位置やマーケットへのアプローチ手法の異なる、しかしUKアーティスト達に一貫してみられる米国音楽憧憬の姿勢はしっかり持った実力派のバンドがいくつも出始めていました。その中で、当初アンダーグラウンドのブルー・アイド・ソウル・バンドとして実力を重ねていきながら、1986年に「Holding Back The Years」で全米1位を取り、90年代前半にかけてUSでも大ブレイクしたシンプリー・レッドのようなバンドもあり、以前このブログでも取り上げたケイン・ギャングのような通好みの渋めのバンドもあり、このような実力派のバンドが輩出したのが80年代後半のUK音楽シーンの一つの特徴でした


今日ご紹介するディーコン・ブルーもそうしたバンドの一つ。スコットランドはグラスゴー出身のリッキー・ロスロレイン・マッキントッシュの男女ツインボーカリスト、キーボードのジェイムス・プライム、ギターのグレアム・ケリングそしてドラムスのダギー・ヴァイポンドの5人によって1985年に結成されたバンド(1986年にベースのユーエン・ヴァーナルが加入)。グループ名を見て思わずニヤリとした方も多いでしょうが、あのスティーリー・ダンの名作アルバム『Aja(彩)』(1978)収録の曲のタイトルから取ったグループ名です。

そのグループ名由来から察せられるように、メンバー達のペンによる楽曲は、R&Bの要素をベースにおいた、繊細なメロディと手堅い演奏と洒脱なアレンジ、そして澄み切ったグラスゴーの町の空を想起させるような映像的な音像による楽曲がほとんど。アメリカのバンドでいうとブルース・ホーンスビー&ザ・レンジあたりを思い出させますが、彼らがR&Bやアメリカ中西部のカントリーの要素を色濃く持ったスタイルであるのに対し、UKのバンドらしくより都会的な(それも地方都市の)雰囲気を感じさせるスタイルの楽曲を聴かせます。

Deacon Blue


タイトルの『Raintown』とは、ジャケットにも写真が使われている、グラスゴーの町を指しており、冒頭静かにピアノで始まる短い「Born In A Storm」に続いてなだれ込む二曲目のタイトルでもあります。この「Raintown」ではやや陰りのあるメロディとドラマティックなアレンジで、グラスゴーの町で思うような仕事が得られない不満をぶつけるような歌詞がリッキーロレインの絡み合うボーカルで歌われます。

同じく雨とグラスゴーの不景気さがモチーフの「Ragman」に続く「He Looks Like Spencer Tracy Now」は一転して、第二次世界大戦中広島と長崎に原爆を投下したエノラ・ゲイ号が発進したという、太平洋のテニアン島でのエノラ・ゲイ号操縦士の写真を題材として、その操縦士のその後のストーリーを淡々としたメロディに乗って語るという問題作。原爆を投下したハイド氏のような操縦士は、今やスペンサー・トレイシー(アメリカの1940年代の有名なハンサム男優)みたいに見えるが、毎日泣いている、という歌詞がことに日本人の我々の心には強く響きます



そして人生は不公平なことばかりだけど、僕は愛を見つけて金持ちの君には分からない答えを得たのさ、とシニカルな歌詞をアップビートなポップなメロディで歌う「Loaded」、愛の申し出を断られるのを待つしかないという切ない歌詞が郷愁感満点のメロディで歌われる「When Will You (Make My Telephone Ring)」で全体的に陰りに満ちたレコードのA面が終わります。


レコードでいうとB面のスタートは、一転してカントリー・ロックっぽい演奏によるほの明るい曲調で、彼が触れると溶けてしまいそうな女の子の話を歌う「Chocolate Girl」でポジティヴにスタートしますが、失業やより良い状況を夢見るという歌詞の「Dignity」「The Very Thing」でまた陰りに満ちたテーマに戻ります。ただ、曲調はいずれも極めてポップでポジティヴであり、詞の内容に反して軽快で美しいメロディが、正にスティーリー・ダンのひねくれポップの世界を想起させます。

そしておそらくこのアルバムで最もエモーショナルな歌である「Love's Great Fears」では、破綻しそうな愛を必死でつなぎ止めようとする男女の思いをリックロレインのボーカルが情感たっぷりに表現、曲の後半でその情感を盛り上げるようにゲストのクリス・リアによるスライド・ギターが鳴り響きます。

そしてラストには、アルバムを通じて語られてきた都市生活の不条理に対する怒りをぶつけるかのように「この町が悪いんだ」と訴える「Town To Be Blamed」で映画のエンディングを見るかのような音像の中、アルバムが完結します。

Raintown (Back)


こう書いてくると何かとても暗い作品のように聞こえるかもしれませんが、再三いうように、楽曲の洗練された音像的表現力や、楽曲のポップさ、メロディの美しさといったものがこのアルバムを一級品のポップ・ロック作品にしていることは間違いありません。


彼らはこの作品のヒットで大きな評価を得た後リリースした『When The World Knows Your Name』(1989)が全英アルバムチャート1位を記録、シングルの「Real Gone Kid」が全英8位に上るヒットとなるなど、更に成功を収めましたが3枚目の『Whatever You Say, Say Nothing』(1993)発表後にドラムスのダギーの脱退を機に1994年に一旦解散。しかし1999年に行った再結成ライヴをきっかけに活動再開。現在もライヴ活動を続けながら、昨年2016年には9作目となる新作『Believers』をリリース、今でもその洗練されたポップ作品をファンに届け続けているようです。


年明け早々寒い日々が続いている2017年ですが、ディーコン・ブルーの都会的なサウンドを楽しみながら、暖かくしてお過ごしください。


 <チャートデータ> 全英アルバムチャート最高位14位(1988.8.13付)

テーマ:洋楽 - ジャンル:音楽

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