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Life Is A Rock - 洋楽こそ我が人生
洋楽全般について、英米ヒット・チャートに登場有無に関係なく、お気に入りの洋楽作品についての独り言やコメントをつれづれに掲載します。「新旧お宝アルバム!」「恒例グラミー賞大予想」など定期コラムが中心です。洋楽 ファンサイト、meantime(www.meantime-jp.com)のスピンオフ企画としてお楽しみ下さい。
■2008/11/21 東京国際フォーラムAホール キャロル・キング
あっという間にあの感動のライブから1週間経っちゃって、その間にキャロル・キング大先生はスマスマに登場してSMAPと競演しちゃったりなんかして。66歳のおばあちゃんにしてとってもキュートで面白い彼女とSMAPの組み合わせはそれはそれで結構微笑ましかったりしたけどね。キムタクが「キャロル・キングって、ビートルズが出て来たばっかりの時に既にキャロル・キングの曲のカバーをやってたくらい(「Chains」のこと)凄かったんだぜ!」と思わぬ所で口走っており「こいつ結構洋楽詳しいんじゃん」と思ったりしてた。
caroleking.jpg
そんなことはどうでもいいんだけど、先週の金曜日のキャロル・キングのライブ。4年前からやってる「Welcome to my Living Room Tour」の日本版ということで、東京国際フォーラムのAホールに入っていくと、ステージには座り心地の良さそうなソファーとピアノ、そしてライトスタンドが2本くらい立っているという、まさにキャロルの居間にお邪魔してパフォーマンスを聞く、といった趣向がうれしい。客電が暗くなって拍手の中、キャロルおばさんが満面の笑顔で登場。今回はギターとベースとキャロルの3人編成という極めてシンプルな構成で、かなりアンプラグド度の高いライブを聴かせてくれたが、そのライブのオープニングはいきなりダーンとピアノのストロークから始まる「Beautiful」。いきなりの名盤『つづれ織り(Tapestry)』(1971)からの選曲に今日のこれからの展開に期待が盛り上がる。キャロルの歌声はややかすれ気味ではあるが、当年66歳とはとても思えないほど力強く、よく通る素晴らしい歌声だ。曲が終わると、キャロルが深々とお礼をして、いきなり「ワタシノリビングルームニヨオオオコソオオオ~」と日本語を駆使してご挨拶。続けて始まったのは文字通り「Welcome To My Living Room」。2004年に今回と同様のセッティングでのツアーを開始した時に発表されたライブアルバムからの曲。観客の層はどう見ても僕と同じ40代以上の人が多そうで、この曲を知っている人は多くはなかったろうが、でもこの暖かいメッセージは十分客席に伝わった。続く「Now And Forever」はあのマドンナトム・ハンクス主演の映画『プリティ・リーグ(A League Of Their Own)』(1992)のサントラに提供していたミディアム曲だ。いずれも超有名曲ではないが、曲の合間に「ミナサンコンニチワ~」「ワタシハキャロル・キング(ローマ字風に発音して)デスゥ」などと日本語を振りまく彼女の暖かい人柄が伝わってくるパフォーマンスだ。そして3曲目に「トテモムカシノキョクデスゥ」と言って始まった「Up On The Roof」でまず最初のノックアウト。あのドリフターズに提供して大ヒットとなり、後にローラ・ニーロ(1970年全米92位)やジェイムス・テイラー(1979年全米28位)の名唱でもヒットした彼女の代表作の一つ。一曲を挟んだ後、キャロルが弾き始めたピアノのイントロで思わず会場がどよめいた。またまた『つづれ織り(Tapestry)』(1971)からの「Home Again」だ。最初のピアノの数音が作り出すまさしくマジックに思わず呆然としてしまったのは僕だけではあるまい。


この後、キャロルが「今日はバンドのメンバーにも順繰りにリードを取ってもらうのよ」といって、ギタリストのGary Burr君にリードをタッチ。彼はナッシュヴィルをベースに活躍しているシンガーソングライターらしく、一曲目の「Nothin' But Love Makes Sense」はなかなかアップテンポの威勢のいいポップ・カントリー・ナンバー。なるほどね、と聴いていると次の曲のイントロが始まった瞬間に「ん?これ知ってるぞ」。そのノリのいいギターのイントロはあのジュース・ニュートンの1982年のヒット曲「Love's Been A Little Bit Hard On Me」(全米7位)ではないか!これってこのギタリストが書いた曲なのね、と思わず興奮して喜んで歌ってしまった僕。その後恥ずかしい展開が待っていようとはつゆ知らず....(下の写真の真ん中にいるのがGary君です)
carolekingconcert2.jpg
その後にキャロルはベーシストのルディ君にもリードを、と振ったのだけど始まったのはこれも『つづれ織り』からの「Smackwater Jack」。会場はだんだんノリノリの雰囲気に。そしてそのまま何と一気にキャロル・キングの過去の作品をメドレーでやる「キャロル・キング・ヒット・メドレー」に突入。皮切りはボビー・ヴィー1961年のNo.1ヒット「Take Good Care Of My Baby」、そしてキャロル自身の初ヒット曲「It Might As Well Rain Until September」(1962年22位)、そしてイギリスのハーマンズ・ハーミッツに提供したヒット曲「I'm Into Something Good」(1964年13位)、スティーヴ・ローレンス(1963年)とダニー・オズモンド(1971年)で2回全米No.1になった「Go Away Little Girl」、R&Bシンガーのフレディ・スコット(1963年10位)とこれまたダニー・オズモンド(1972年9位)で2回ヒットした「Hey Girl」、そしてあのベルのように鳴り響くピアノのイントロの「One Fine Day」(ガールグループのシフォンズ1963年5位のヒットで、キャロル自身がセルフ・カバーで1980年12位のヒット)で大いに盛り上がった後に、極めつけあの名曲「Will You Still Love Me Tomorrow」(シレルズ1961年No.1、他にもフォー・シーズンズデイヴ・メイソンらのバージョンがヒット)に突入した頃にはもう僕も我を忘れてしまって、一生懸命キャロルの歌声に合わせて歌っていた。と、右隣に座っていた中年の女性が「ちょっと!いい加減に静かにして下さい!」と僕の肩をポンポンッと...ありゃしまった、と一瞬気まずい感じになったところ、すかさずかのご婦人が連れの女性に向かってはっきりと聞こえる声で「だいたい横に座ってる人の歌を聴きに来た訳じゃないしぃぃ!」これにはさすがに僕も「そんなことまで言わなくてもいいんじゃないか」と思わずムッとした。まあお世辞にもうまいと言えない歌声を図らずも聴かせてしまったのは僕の不用心だったんだけど。でもねえ、本当に楽しいメドレーだったからあなたもイライラせずに一緒に歌って楽しんじゃったらいいんじゃないの、と思ってしまった僕は自分勝手?

ここで前半が終了、15分のブレイクになったが、横で今の様子を見ていた嫁さんが「お父さん静かな曲のところで歌っちゃだめじゃないの」と至極冷静な教育的指導をしてくれた。まあそれはともかくいい感じのライブだね、と嫁さんとはひとしきり盛り上がって後半への期待を高めていた。

その後半は静かな趣きでキャロルのピアノで始まる「Love Makes The World Go Round」。続いて「ミナサントウキョウニモアルネェ~」とキャロルが言って始まった曲、「え、何?」と思っていると始まったのは1977年のヒット曲「Hard Rock Cafe」(全米30位)(笑)。なるほどねえとニヤニヤしながら聴いていると途中のブレイクのところでギターのゲイリーとベースのルディが「ドコデスカ?」「ドコデスカ?」と日本語で相の手を。これに限らず前編通して彼らはできるだけ観客とコミュニケートしようと、いろんな会話やフレーズを日本語で一生懸命しゃべってくれていた。凄く大変で、なかなか出来ることじゃないと思うだけに、彼らの誠実さと人柄の温かさがとても伝わってきたね。

このあたりからクライマックスに向かって進み始める進行で、いきなり始まった「It's Too Late」(1971年No.1)、そしてキムタクも言っていた「Chains」、そして感動の「(You Make Me Feel Like A) Natural Woman」(アレサ・フランクリン1967年全米8位の大ヒット)になだれ込むこの鳥肌ものの快感ったらなかった。特に「Natural Woman」では歌うな、というのが無理なくらい体の内側から盛り上がってくる感動で悶々としていたところ、キャロルが「さあ、皆さんも歌って!皆さんの歌声が聞きたいの!」と一言。僕は思わず右の女性をチラッと見て、思う存分の大声で歌い出した。ありがたいことにさすがにこの曲では回りのあちこちから大きな歌声が沸き上がり、会場はひときわ大きな盛り上がりに突入。(後で嫁さんが「お許しが出て思う存分歌えて良かったね」と笑いながら言ってくれた)曲が終わり、興奮冷めやらぬ中、またアップテンポで始まったのがモンキーズに提供した「Pleasant Valley Sunday」(1967年全米3位)。この曲を聴いて体を動かしながら、そうか、そういやこの曲もキャロル・キングの曲だったんだ、と考えて改めて彼女の才能の間口の広さを痛感することしきりだった。ステージの最中何度か「私ももう66歳なのよ~」と恥ずかしそうにいうキャロルおばさん、いやいやこんな曲を軽快にこなせるあなたは年関係ないかも。続いてまたキャロルのピアノで静かな感じで始まった「Being At War With Each Other」。「子どもは一人の母親と一人の父親から生まれる、そんなシンプルなことのはずなのに、何でとかく物事は複雑にならなきゃいけないの?」というシンプルな問いかけながらとても含蓄の深い歌詞でしんみりと聴かせるこの曲、軽快な曲の後だけにじんわりと心に染みるものがあった。そして本編の締めは力強いピアノのストロークで始まる「I Feel The Earth Move」。この曲を知らずに今日のライブに来ている人は皆無だろうと思われるくらい、会場全体が一体となって盛り上がって一旦ステージは終了。

お約束のアンコールの1曲目はまたしんみり系の『つづれ織り』の名曲「So Far Away」。つくづく『つづれ織り』って名盤だと思う。今日のライブでもこのアルバムからもう8曲やってるが、これらの曲があるからこれだけの感動が味わえるところが凄い。どの曲もイントロが始まった瞬間にマジックが会場を包み込むと言う感じだもんね。と、言ってるとアンコール2曲目の「君の友達(You've Got A Friend)」!くぅぅぅ~お約束とはいえこの展開。最後の方のサビの部分は自然に会場のあちこちが唱和し始めて、大団円が近いことをみんなが感じていた。僕は密かに途中から今日の締めはアップ、そしてキャロル・キングのアップといえばこれしかない、と思っていたが、その曲がアンコールの最後の曲...そう「ロコモーション」。この頃になると会場全体が総立ち。もちろん僕らも立って会場のうねりに身を任せつつ、最後の一曲を楽しんでいた。

一言でいって、演奏者サイドが本当に観客とコミュニケートしながら、観客を楽しませること、アットホームに過ごしてもらうことにとても気を遣ってくれていることがよく伝わってくる、とてもmutual respectに満ちた大人のコンサートだったと思う。隣のおばさんには怒られてしまったが、会場の良さや観客の大人度も高かったこのライブは、ここ何年かで一番満足できるライブの一つだったと思う。この東京でのライブの後は神戸で締めたらしいが、おそらく観客達との楽しい共有の時間をおみやげにアメリカに帰ったことだと思う。まさしく「生きてる間に見ておこう」ライブに相応しい一時だった。そして、あのロバータ・フラックの悪夢から僕と嫁さんを解き放ってくれてライブの楽しさを改めて実感させてくれたキャロルに大感謝だ。大満足でした。
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Life Is A Rock ~ 洋楽こそ我が人生: ■2008/11/21 東京国際フォーラムAホール キャロル・キング
2013/07/21 (日) 16:38:57 | URL | christian louboutin メンズ #79D/WHSg[ 編集 ]
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何とキャロル・キングのバンドのメンバー(キャロルも含め)は、The Whoのライブに行って、楽屋慰問をしてきたみたいです。Gary Burr君のサイトに書いてありました。実はCKのライブの3日後の24日にはジャクソン・ブラウンも行ってきたのでそっちのレビューも書かなきゃいけないんだけど…こっちもヨかったですよ。
2008/12/05 (金) 14:41:50 | URL | boonzzy #79D/WHSg[ 編集 ]
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おおっ、Boonzzyさんはキャロル・キングに参戦でしたか。
私はそのちょっと前、The Whoの武道館で熱唱(笑)してきました。
キャロル・キングは、もう20年近く前にNHKホールで見ました。
あのときもアンコールで「君の友達」のとき、会場がフワッと明るくなって、会場全体が一緒に唱和したのがとても印象深いです。
心がホンワカするステージをやってくれる人ですね。
それにしても、Go Away Little Girlがキャロルの曲だったとは
今まで知りませんでした……!
2008/12/05 (金) 12:11:13 | URL | さとめ #79D/WHSg[ 編集 ]
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一応TBしようと意気込んでコメントしたんですけど・・・・

それはさておき、日本人でも若年層は結構歌いますよね?
今回の場合は観客の年齢層がカギなのでは?

そういえば、数年前のJackson Browneで"Take It Easy"をEaglesっぽくやった際、つい嬉しくて大声で歌ったら、前列の若いアベックに睨まれました。年齢層は関係ないのかな?当時は「田舎に泊ろう」なんて番組、まだ無かったし(笑)。

今日の昼休みは、今宵のJefferson Starshipに行くかどうか、思案してる間に終わってしまいそう。
2008/12/02 (火) 12:20:08 | URL | SunHero #79D/WHSg[ 編集 ]
No title
SunHeroさん久しぶり!そしてコメントありがとう。(TBではなくてコメントですよね)

常々思ってるのですが、日本の観客はもっとコンサートで歌うべきだと思うのです。もちろん、スローの時に大声で歌うのはダメダメですが(笑)。

こちらこそよろしくお願いします。
2008/12/01 (月) 20:59:58 | URL | Boonzzy #79D/WHSg[ 編集 ]
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BBLでのRFの悪夢もCK婆ちゃんが払拭してくれたようですね。
しかし、ちょっと悪ノリしちゃったようで・・・・(笑)

私が行った初日もそういう方がいらしたようですが、私の周りには居ませんでした。むしろ、一緒に歌って下さいと言われるまでは小声で歌ってました。

初めてですが、TB送信いたします。よろしくお願いいたします。
2008/11/30 (日) 23:12:07 | URL | SunHero #79D/WHSg[ 編集 ]
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