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Life Is A Rock - 洋楽こそ我が人生
洋楽全般について、英米ヒット・チャートに登場有無に関係なく、お気に入りの洋楽作品についての独り言やコメントをつれづれに掲載します。「新旧お宝アルバム!」「恒例グラミー賞大予想」など定期コラムが中心です。洋楽 ファンサイト、meantime(www.meantime-jp.com)のスピンオフ企画としてお楽しみ下さい。
恒例 第57回グラミー賞大予想#8〜SOY+ROY〜

BobbiChristina.jpgいよいよグラミー授賞式まであと2日。そんなタイミングでホイットニー・ヒューストンボビー・ブラウンの一人娘、Bobbi Christinaが何と自宅のバスタブで瀕死状態で発見されるという衝撃的な事件が今週明らかになったのは皆さんもよくご存知かと思います。僅か3年前、それもタイミングもほぼ同じグラミー賞の直前にホイットニーが亡くなった記憶を彷彿とさせてしまうこの事件、いったい彼女の家系にはどういう業が付きまとっているのか、と慄然としてしまいます。既に医師団は回復の努力を断念したとの噂も伝わってくる中、一方のボビー・ブラウンの家族が内輪喧嘩で警察沙汰になったというトホホなニュースもありますが、できればボビー・クリスティーナの回復を心より祈らずにはいられません。この思いが最も今強いのは家族以外では、彼女を見出し、3年前の彼女の死に当たっても彼女が好きだったグラミーのプレパーティーを決行した、レコード業界の大立者、クライヴ・デイヴィスでしょう。心より奇跡を祈ります。


さて気を取り直し、最後の主要2部門の予想をしたいと思いますが、その前に、今週のビルボード誌のオンラインサイトに、グラミー賞の改善提案10箇条ともいうべきなかなか面白く、かつ極めて的を得たコラムがアップされていましたので、ちょっとここでその概要をご紹介したいと思います(2月3日付コラム「Op-Ed: 10 Tips for the Grammy Awards」)。自分も2007年から予想を初めて今年で9回目になりますが、予想しながら毎年思っていたことの多くがストレートに指摘されていて、思わず頷きながら読んでしまいました。ではその10箇条とは?

1.「最優秀新人賞」の要件を明確に定義せよ。

EdSheeran.jpgグラミーをずっと追ってる人であれば、この点は真っ先に思いつきますよね。最近で当然ノミネートされてしかるべきなのに抜けていた去年のロード、2010年のレディ・ガガなどが記憶に新しいところ。その昔、ホイットニーがこの部門にまったくノミネートされなかった時に、対象外の理由が「数年前にテディ・ペンダーグラスのアルバムにデュエット参加していたから」というものでしたが、その後、メジャーリリース6枚目のアルバムでノミネート&受賞して「再三の努力を評価してくれたアカデミーに感謝します」というスピーチをやってのけたシェルビー・リン、同じくメジャーリリース2枚目で2010にノミネートされたジェイムス・ブレイク、一昨年Song Of The Year部門で「The A Team」がノミネートされながら、昨年新人賞部門にノミネートされたエド・シーランなどなど、全くどういう基準で選考してんだ!といつも思ってましたね。ビルボードの提案は「ノミネート要件は対象期間中にデビュー・シングルまたはアルバムをリリースしていること」というもの。極めてまっとうだと思いますがね。

2.他のいくつかの部門も要件を再定義した方がいい。

これも常に予想しながら思ってたことですね。例えば「最優秀ロック・アルバム部門」と「最優秀オルタナティブ・ミュージック・アルバム部門」の違いや、「最優秀R&Bパフォーマンス部門」と「最優秀トラディショナルR&Bパフォーマンス部門」、「最優秀アーバン・コンテンポラリー・アルバム部門」と「最優秀R&Bアルバム部門」の違い、分かりますか?ロックとオルタナティブでいうと、元ホワイト・ストライプスジャック・ホワイトグラミーのお気に入りですが、今年はアルバム『Lazaretto』がオルタナティブ部門ノミネートされながら、そのタイトルナンバーも前作の『Blunderbuss』もロックアルバム部門ノミネート。ちなみにホワイト・ストライプスオルタナティブ部門で3回受賞。おかしいだろ?

3.対象期間も1年のカレンダーに合わせたら?

4.あるいは、対象年を代表する楽曲だったら、ライブバージョンをノミネートせず、対象期間前のリリースでもオリジナルを対象にしてもいいんじゃない?

JohnLegend_AllOfMe.jpg現在のグラミーのノミネート対象期間は前年の10/1~当年度の9/30になってますが、これも昨年のように10月以降に相次いで重要なアルバム、例えばディアンジェロの『Black Messiah』、テイラー・スイフト1989』などなどがリリースされた場合でも、ノミネート対象は翌年繰越になるわけで(例えば今年新人賞部門ノミネートのハイムも、アルバムが出たのは2013年の10月)随分と間延びしてしまうし、今回ファレルの「Happy」とジョン・レジェンドの「All Of Me」がいずれもオリジナル・バージョンでなく、ライブ・バージョンでのノミネートとなったのも、この2曲が間違いなく2014年を代表する楽曲でありながら、オリジナルのリリースが対象期間外になってしまってるから。これって恣意的操作以外の何者でもないよね、というのが指摘で、全くその通り。年末で切ってしまうと12月のノミネーション発表ができないし、2月のグラミー受賞発表まで間がないから、というのだったら、いっそグラミー自体を2月でなく、3月ノミネーション発表、5月授賞式とかにしてしまえばいいんじゃない?

5.メタル部門はメタルのことが分かってる人にノミネートさせようや。

大体ロック部門自体が1979年創設当初「えええ?」という人がノミネートされたり受賞したりして大いに物議を醸したもの。例えば創設年の女性ロックボーカル部門ドナ・サマーが取ったり、ジェスロ・タルが1988年第31回「ハードロック・メタル部門」を受賞したりなどなど。今年のメタル部門にも、コメディアン・デュオのテネシャスDがノミネートするなど、真面目なメタル・ファンが見たら苦笑しそうな状況で、この状況はあまり過去から変わってない。もう少しちゃんと選ばせたらどう?

6.授賞式での即席コラボパフォーマンスも厳選しよう。

ビルボード誌のコラムによると既にこの点は「Time」誌も指摘してるらしい。音楽の祭典だからといって、無理矢理のコラボパフォーマンスはどうかと思うのは我々も同意見でしょう。数年前のテイラー・スイフトスティーヴィー・ニックスのデュエットや、去年のダフト・パンク+ナイル・ロジャース+ファレル+スティーヴィー・ワンダーとかはコラボの成功例だろうけど、今年予定されているコラボ・パフォーマンス(トム・ジョーンズ+ジェシーJホージャー+アニー・レノックス当たりのコラボはヤバそう)が2012年のマルーン5+フォスター・ザ・ピープル+ビーチ・ボーイズの時のような失敗作のようにならないよう願いたいもの。

7.放送時間をもっと短く。

毎年20くらいのパフォーマンスで3時間以上に及ぶグラミー授賞式、15くらいに減らしても誰も文句は言わないのでは、というのがビルボードの提案。上記と併せて確かにパフォーマンスは厳選して欲しい、と言いたいね。

8.生涯功労賞(Lifetime Achievement Award)は毎年一人でいいんじゃない?

ゴールデン・グローブ賞の素晴らしいところは、功労賞(セシル・B・デミル賞)を一人だけ与えて、受賞の喜びを時間をじっくりかけて見せてくれること。グラミーの場合、毎年7人が受賞するから一人ひとりの受賞の喜びの様子なんてわからないし、そもそもそんなに沢山毎年出す必要があるのか、というのがビルボードの提案。確かに。音楽関係で功績を認める機会は、他にロックの殿堂とかもあるからね。

9.最優秀プロデューサー部門(クラシック以外)もちゃんと受賞を放送してあげよう。

MaxMartin.jpgこれも確かに。今年自分も、この部門の予想もしていいのではないかな、と思っていたぐらい。ここ5年の受賞者を見ると、2013年がファレル・ウィリアムス、2012年がブラック・キーズダン・アウワーバック、2011年がアデルの『21』のポール・エプワース、2010年がブラック・キーズをプロデュースしたデンジャー・マウス、そして2009年がブルース・スプリングスティーンの『Working On A Dream』をプロデュースしたブレンダン・オブライアンとそうそうたるメンツが揃っていて、この人達が受賞の喜びをアーティストたちと壇上で語る、という場面を見たい人も多いはず。今年は順当に行けばアリアナ・グランデ、ケイティ・ペリー、テイラーなどを手がけた今やポップ界の重鎮、マックス・マーティンが初受賞、という感動的なシーンが見られるかもしれませんよ。

10.Album Of The YearとRecord Of The Yearの格を持って上げるべき。

このポイントはちょっと弱いですなあ。ここでビルボード誌は、現在のこのグラミー最高栄誉たるべき2つの賞が後世に残るようなレベルの充分に厳選された候補の中から選ばれたものになっているか?そのための充分なプロセスを踏んで行われているか?という疑問を呈し、アカデミー賞が遥かにその点上を行っていると言ってます。ここ近年のこの2部門のノミネートが、前年のポップ・スマッシュ作品中心であることへの提言ということで、言いたいことは分かるのだけど、僕に言わせればそれはそもそも対象作品前提のプールのその年その年のクオリティレベルに大きく左右されてしまうのでは、ということであり、いかんともしがたい部分があるのはしょうがないと思うのです。アカデミーだって、数年前から作品賞候補がそれまでの5作から一気に8作品に増えたことでやや候補の質が薄まってしまっている気がするし。まあアルバム部門は、昨年のサラ・バレイエスのような突拍子もない候補が混じってなければまずまずのような気はするけど。

...ということでビルボードの主張でした。僕個人的には7と10以外は大いに同意するところも多い、意味有る提言だったと思います。皆さんはどう思いますか?


前置きが長くなってしまいましたが、最後の主要2部門の予想、いきます。

32.ソング・オブ・ジ・イヤー(Song Of The Year - 作者への授賞)

  All About That Bass - Meghan Trainor (Kevin Kadish & Meghan Trainor)

Chandelier - Sia (Sia Furler & Jesse Shatkin)

Shake It Off - Taylor Swift (Max Martin, Shellback & Taylor Swift)

Stay With Me (Darkshild Version) - Sam Smith (James Napier, William Phillips & Sam Smith)

  Take Me To Church - Hozier (Andrew Hozier-Byrne)

MeghanTrainor_AllAboutThatBass.jpg Sia_Chandelier.pngTaylorSwift_ShakeItOff.jpgSamSmith_StayWithMeDarkchild.jpg Hozier_TakeMeToChurch.png 


通常この部門は各ジャンル部門(カントリー、ポップ、R&B、ロックなど)を代表する曲がちりばめられている中、その年の本命曲が取るために、それ以外のジャンル部門曲はそれぞれのジャンルで受賞を確保して、本命に道を譲る、というなかなか様式的な展開を取るパターンが多いのですが、今年は異質です。何せノミネート全てがいわばポップ・ジャンル(テイラー・スイフトはアルバム『1989』以降カントリー・ジャンルから外れています)しかも白人アーティストのみのノミネートで、純粋に楽曲同士の勝負になるという近年では類を見ないタイプの戦いになりそう。しかし楽曲の勝負、ということになると「サム・スミス四冠説」を唱える自分としては、ここは自信を持ってサムに本命◎を付けます。対抗◯として次に続く楽曲として優れているなあと個人的に思うのは、シーアの「Chandelier」。フロ・ライダーの「Wild Ones」(2012年最高位5位)、デヴィッド・ゲッタの「Titanium」(同最高位7位)、ニーヨの「Let Me Love You」(同最高位6位)、リアーナの「Diamonds」(同最高位1位)といった最近のヒット曲の共作者としてキャリアを作ってきた女性シンガーソングライターの初の自己のトップ10ヒットということで、曲自体の良さもあってサムの強力な対抗馬と言える存在です。誰かがサム・スミス・ナイトを阻止する可能性のあるとすれば、この部門でのシーアか、アルバム部門でのビヨンセ、というのが自分の見立て。穴はこの部門、2010年の「You Belong With Me」以来(その時はビヨンセの「Single Ladies」に敗退)のノミネートとなるテイラーの「Shake It Off」。2014年はテイラーに取ってソングライターとして、アーティストとして大きなChangeの年だったし、この曲はそれを見事に体現している曲ではあるけど、今年はタイミングが悪かったということになりますか。

33.レコード・オブ・ジ・イヤー(Record Of The Year - アーティスト、プロデューサーへの授賞)

  Fancy - Iggy Azalea Featuring Charli XCX (The Arcade & The Invisible Men)

Chandelier - Sia (Greg Kurstin & Jesse Shatkin)

Stay With Me (Darkchild Version) - Sam Smith (Steve Fitzmaurice, Rodney Jerkins & Jimmy Napes)

Shake It Off - Taylor Swift (Max Martin & Shellback)

  All About That Bass - Meghan Trainor (Kevin Kadish)

IggyAzalea_Fancy.jpg Sia_Chandelier.pngSamSmith_StayWithMeDarkchild.jpg TaylorSwift_ShakeItOff.jpgMeghanTrainor_AllAboutThatBass.jpg 


その年の最優秀楽曲パフォーマンスを祝福するこの部門も「今年のグラミーはサム・スミス・ナイトになる」という自分のシナリオは当然揺るがず、本命◎はサムの「Stay With Me (Darkchild Version)」との予想で決まりですが、今年ちょっと驚いたのは、この部門にあれだけ日米欧でCDも売れ、チャートでも上位に行き、一種のカルチャー現象にまでなった、ディズニーの『アナと雪の女王(Frozen)』のメイン楽曲、「Let It Go」が主要部門どころかポップ部門からは全く無視されていること。わずかに最優秀ビジュアル・メディア向け歌曲賞部門(Best Song Written For Visual Media)1部門にノミネートされているだけというのは、この曲の2014年の人気と膾炙度合いを見た時に大変違和感がありますね(ちなみに上記の部門では、かのグレン・キャンベルがアルツハイマー病と闘いながら最後のツアーをドキュメンタリーに収めた映画の主題歌「I'm Not Gonna Miss You」が取ると見てます)。この部門の対抗◯となると、2010年、2013年に続いて3回めのノミネートとなるテイラー・スイフトの「Shake It Off」が、穴をつけたシーアの「Chandelier」をわずかに上回る、というのが自分の感覚ですね。ということでサム・スミス・ナイトを前提にした予想、さてどうなるか。あと個人的興味としては、サムROYSOYで受賞した場合、ステージに当日ライブ出演参加が予定されているジェフ・リンを呼び上げるかどうか、というところくらいですね。


ということでここまで長々と書き飛ばしてきた予想にお付き合いありがとうございました。今年はやはりサム・スミスを押す声が他の方の予想を見ても多いようですが、やはりそれに相応しい作品とパフォーマンス、コマーシャルな結果(サム・スミスの「In The Lonely Hour」は、テイラー1989」、アナ雪サントラペンタトニックスのクリスマス・アルバムに並んで2014年に100万枚以上の売上を記録した僅か4枚のうちの1枚)から言って当然の結果と言っていいと思ってます。あとは明日のショーを楽しみましょう。今年も恒例のグラミー授賞式生ブログ、コリもせずまたやりますので楽しみにしていて下さい。ではでは!

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