Life Is A Rock - 洋楽こそ我が人生
洋楽全般について、英米ヒット・チャートに登場有無に関係なく、お気に入りの洋楽作品についての独り言やコメントをつれづれに掲載します。「新旧お宝アルバム!」「恒例グラミー賞大予想」など定期コラムが中心です。洋楽 ファンサイト、meantime(www.meantime-jp.com)のスピンオフ企画としてお楽しみ下さい。
【年始恒例企画#3】恒例!第60回グラミー賞大予想 #9(完結編)〜主要4部門〜

さて今週水曜日1/17に新宿カブキ・ラウンジで開催された吉岡正晴さんの「ソウル・サーチン・ラウンジ」でこのグラミー賞大予想大会をテーマにしたトーク&レコード・ライヴに参加してきました。いやあなかなかトークも盛り上がり、面白いお話も飛び出しと楽しい時間を過ごさせて頂きました。吉岡さんには改めて御礼申し上げます。

さてそのイベントでも一足先にご披露した、主要4部門の予想、本企画の締めくくりとして行ってみます。まずは新人部門。


38.最優秀新人賞部門(Best New Artist)

× Alessia Cara
◎ Khalid
  Lil Uzi Vert
  Julia Michaels
○ SZA


Alessia CaraKhalid.jpgLil Uzi VertJulia MichaelsSZA-b.jpg

さて、去年の予想の時にも言いましたが、今回この部門にノミネートされてるアレッシア・カーラ、彼女自身は素晴らしいシンガーだと思いますし、受賞しても何もおかしくないんですが、彼女は去年のグラミー賞の対象期間(2015/10/1-2016/9/30)中にデビュー・ヒットの「Here」は堂々全米5位のヒットでシーンに躍り出ていて、期間終了目前にリリースした「Scars To Your Beautiful」も全米8位の大ヒットになっていたので、当然去年の新人賞にノミネートされるべき人。去年ここでグラミーにありがちな「何でこの人が入ってないの?」の一人としてご紹介したの、ご記憶でしょうか。そのアレッシアが何故か今年ノミネートされて、思い出したのはその前年のメーガン・トレイナー。彼女なんて、第57回のグラミーで「All About That Base」がSOYとROYにノミネートされていて、その翌年の第58回で何と新人賞ノミネートされるという今回のアレッシアと同じパターン、しかも受賞してるんです。

水曜日のカブキ・ラウンジでのイベントでもお話しましたが、大体グラミーが無理矢理感満載のノミネートをする時は、かなりの確率でその人・作品が受賞する、という傾向があります。そこからいくと今回のアレッシア、いやプンプン臭うんですよね。

でも今回の自分の本命◎は、若干18歳でデビュー、表現力満点ながらちょっと今風R&Bの音像による世界感を持ったシンガー、カリードにしました。対抗○は、吉岡さんが本命に推されているこちらも才能ある女性R&Bシンガー(男性版カリードっぽい音像、とイベントでコメントしてます)のSZA。その時も盛んに話しが出ましたが、今回のグラミー黒人系アーティスト・作品の比重がいつになく高いのを反映してこの新人賞部門でもこの2人が双璧、というのが自分の見立てです。

穴×は、やっぱり先ほどメーガン・トレイナーの再来か?と言うご説明をしたアレッシア・カーラに。当初は最近のメインストリーム・ポップ・ヒットの作者として実績を積んできたシーアみたいな立ち位置のジュリア・マイケルズにしてたんですが、昨日アレッシアの話をするうちにひょっとしてアレッシアの可能性結構あるかも、と思い急遽変更することにしました。吉岡さんは対抗にあげられています。

でも全員1990年以降(平成)生まれの候補となった今回のこの部門、さすがにリル・ウジ・ヴァートは厳しいでしょうが、それ以外の4人は誰が来てもおかしくない、久々にみる激戦区の部門になってますね。ちなみに今回普通必ず一人は入ってるカントリーのアーティストが全く不在ですが、これは2011年第53回以来7年ぶり、過去15回のグラミーでもわずか3回目という珍しい事態になってます。


39.最優秀アルバム部門(Album Of The Year)

  "Awaken, My Love!" - Childish Gambino
× 4:44 - Jay-Z
○ DAMN. - Kendrick Lamar
  Melodrama - Lorde
◎ 24K Magic - Bruno Mars


Childish Gambino Awaken My Love 200Jay Z 444 200Kendrick Lamar damn 200Lorde Melodrama 200Bruno Mars 24k magic 200

さて今回のグラミーの2大ポイントは「主要部門でのジェイZ、ケンドリック・ラマー、ブルーノの三つ巴の闘い」というのと「チャイルディッシュ・ガンビーノの主要部門2部門ノミネート」というもの。しかしさすがにPファンクとプリンスのマリアージュみたいな作品のチャイルディッシュ・ガンビーノが(個人的にはかなり好きなんですがね)主要部門をいきなり初ノミネートで取って行くというのはどうも考えにくいので、彼にはアーバン・コンテンポラリー・アルバム部門をガッツリ取ってもらって終わり、と言う予想をしてます。

一方三つ巴の方ですが、水曜日の吉岡さんとの予想イベントでも再三話しに出たように、どうもケンドリック・ラマーブルーノが強力で光り過ぎている一方、ジェイZの今回の作品は昔ながらのオールドスクールな音作りで(スティーヴィー・ワンダーをベタベタにサンプリングするなどやややり過ぎの感もあり)、僕らのような昔からのヒップホップ・ファンにはいいのですが、今回のグラミーを象徴する「今の若いサウンド」という観点からはかなりかけ離れた作品になっている気がしてどうしても本命・対抗が付けづらい、という状況。吉岡さんとの予想でも、主要4部門軒並みジェイZは二人ともに本命・対抗には選ばず、という結果になって「これでジェイZがさらって行ったらどうします?(笑)」などという冗談も出る始末。

で、このアルバム部門。個人的にはやはり今回これまでのアルバムの内省的でストイックな作品スタイルからより多様な楽曲スタイルで違う意味での高い完成度になってるケンドリック・ラマーの『DAMN.』に取って欲しいところですが、ここは敢えてブルーノの『24K Magic』を本命◎にしました。このアルバムも70年代~80年代~90年代の様々なR&B/ファンクの意匠を見事にブレンドして、おいしいところを山ほど盛り込んだ、その手の音のファンにはたまらない作品になってるのはご承知の通り。こういうことをブルーノのような非黒人(彼はプエルトリカン・ジューイッシュの父とフィリピン人の母を持つマルチ・レーシャル)がやるととかく黒人コミュニティから反発を受けるものですが、彼の場合逆に人種関係なく高いリスペクトを得ているのが特異なところ。様々な人種・年齢のミュージシャンや音楽業界関係者で構成されるアカデミーの支持は高いものがあるのでは、ということで本命に。ケンドリック対抗○にしてます。ちなみに吉岡さんは全く逆でケンドリック本命、ブルーノ対抗。

穴×は、主要部門でジェイZがもし何か取るとするとこの部門くらいではないかな、ということで『4:44』に進呈してみました。ううむ、ジェイZが取ったらどうしよう(笑)


40.ソング・オブ・ジ・イヤー(Song Of The Year - 作者に与えられる賞)

× Despacito - Luis Fonsi & Daddy Yankee Featuring Justin Bieber (Ramón Ayala, Justin Bieber, Jason "Poo Bear" Boyd, Erika Ender, Luis Fonsi &  Marty James Garton)
  4:44 - Jay-Z (Shawn Carter & Dion Wilson)
  Issues - Julia Michaels (Benny Blanco, Mikkel Storleer Eriksen, Tor Erik Hermansen, Julia Michaels & Justin Drew Tranter)
◎ 1-800-273-8255 - Logic Featuring Alessia Cara & Khalid (Alessia Caracciolo, Sir Robert Bryson Hall II, Arjun Ivatury & Khalid Robinson)○ That's What I Like - Bruno Mars (Christopher Brody Brown, James Fauntleroy, Phillip Lawrence, Bruno Mars, Ray Charles McCullough II, Jeremy Reeves, Ray Romulus & Jonathan Yip)

Despacito 250Jay Z 444 200Julia Michaels IssuesLogic 1-800-273-8255Bruno Mars Thats What I Like


今回の主要4部門はどれもかなり拮抗していて、ホントに予想が難しい、というのが水曜日のイベントでの吉岡さんとの共通した見解だったんですが、珍しくこのSOYでは吉岡さんと本命◎が「1-800-273-8255」でバッチリかぶりました

自殺相談ホットラインの電話番号をタイトルにしたこの曲、昨年夏のMTVヴィデオ・ミュージック・アウォードロジックアレッシア・カーラカリードがパフォームしたところ、一気に人気が出てHot 100でも29位→9位にジャンプアップ、最高位3位を付ける大ヒットになったばかりでなく、このホットラインの入電数も一気に激増したというバックグラウンドが、いかにもグラミーのアカデミーが好きそうな「多様性や社会的弱者の支持」というメッセージを強烈に出していて、もうこれは本命◎だろうということで意見が一致。歌詞の最初では「僕は生きたくない、今日死にたい」といっていたのが最後の方では「今僕は死にたくない」と変わって行くのがなかなか静かな感動を呼ぶ楽曲、フィーチャーされているアレッシア・カーラとカリードの新人賞ノミネート面子も共作しているということで、授賞式の最後の方でステージにいっぱい集まってこの曲で盛り上がる、ってなイメージすら浮かぶのです。

対抗○はここでも自分にはブルーノが光って見えてしょうがないのと、R&Bソング・チャートで20週1位を独占したこともあってやっぱりここは「That's What I Like」かなあ、と思ってます。

自分が穴×にして、吉岡さん対抗○にしている「Despacito」ですが、どちらかというとSOYというよりもROYの方で目があるのでは、という見立て。16週間Hot 100ナンバーワンである意味2017年を代表する曲であることに間違いないし、もし「Despacito」が取ると、SOY部門では第1回1959年のドメニコ・モドゥーニョの『Volare』以来の外国語曲受賞、という話題もあるのですが、いかんせんこの部門では「1-800-273-8255」とブルーノが光りすぎてるということで穴にさせてもらってます。


さあいよいよ最後の部門、レコード・オブ・ジ・イヤーです。


41.レコード・オブ・ジ・イヤー(Record Of The Year - アーティスト、プロデューサーへの授賞)

  Redbone - Childish Gambino (Ludwig Goransson)
× Despacito - Luis Fonsi & Daddy Yankee Featuring Justin Bieber (Josh Gudwin, Mauricio Rengifo & Andrés Torres)
  The Story Of O.J. - Jay-Z (Jay-Z & No I.D.)
○ HUMBLE. - Kendrick Lamar (Mike Will Mede-It)
◎ 24K Magic - Bruno Mars (Shampoo Press & Curl)


Childish Gambino Redbone Despacito 250 Jay Z The Story Of OJ Kendrick Lamar Humble Bruno Mars 24k magic 200 

2017年を代表するレコードは、楽曲は?というこの部門。普通の年であれば、Hot 100ナンバーワン16週のタイ記録達成、メジャー・アーティストをフィーチャーしたリミックス・バージョンでメインストリームのヒットにつなげるというヒット・フォーミュラを確立(この後Jバルヴィン&ウィリー・ウィリアムス+ビヨンセで「Mi Gente」が大ヒット)するなど、文句なしの実績を残した「Despacito」がこの部門を持っていって全くおかしくないんですが、水曜日の吉岡さんのイベントでもコメントしたように「今年は年が悪かった」(笑)。

やっぱりここでもブルーノケンドリックの一騎打ち的な構造がくっきり出ているのだけど、過去にこの部門で数々のラップ作品がノミネートされていても残念ながら一度も受賞がない、という歴史的事実を考えると、やはりここはブルーノ本命◎かなあ、となってしまいます。プロデューサーは、前作までのプロデューサー・チームのスミージングトンズ(ブルーノ・マーズ、フィリップ・ローレンス、アリ・レヴィン)からアリが抜けて代わりにクリストファー・ブロディ・ブラウンを加えた「シャンプー・プレス&カール」。

ケンドリックは、過去の2枚のアルバム『Good Kid, M.A.A.D. City』(第56回)と『To Pimp A Butterfly』(第58回)がいずれも最優秀アルバム部門でノミネートされてましたが、ROYでは今回が初ノミネート、というのも弱い要素。従って残念ながらここでも対抗○取ってくれると嬉しいんですけどね

穴×は「悪い年に当たってしまった」「Despacito」に。吉岡さんは、この「Despacito」に本命◎を付けておられますが、その気持ちはよく分かります(笑)。ちなみにROYを取ると、こちらも第1回1959年「Volare」以来の外国語曲受賞ということになります。

そしてここでも票が入らなかったジェイZ(笑)。彼もこの部門では第53回の「Empire State Of Mind」(アリシア・キーズと)、第50回の「Umbrella」(リアーナのフィーチャリング)そして第46回の「Crazy In Love」(ビヨンセのフィーチャリング)と過去3回ノミネートされているのですが一度も受賞なし。ラップ部門ではあんなに強いジェイZ主要部門での受賞は今回もないのか。


ということで41部門のグラミー賞大予想、最後までお付き合い頂きありがとうございます。また、水曜日の新宿カブキ・ラウンジ吉岡さんとのイベントにおいで頂いた方々にも感謝です。今回は残念ながら仕事の都合で生ブログはできないのですが、日本時間1/29月曜日の授賞式は録画して見て、来月にはおさらいのブログもアップしたいと思います

主要4部門の闘いはどうなるのか、ジェイZは果たして受賞できるのか(笑)、「Despacito」はどうなるのか、などなどの見所と、数々のパフォーマーとトリビュート・パフォーマンスなども今回もふんだんにあるでしょうから、是非授賞式、楽しみましょう。ではエンジョイ!

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テーマ:洋楽 - ジャンル:音楽

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