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Life Is A Rock - 洋楽こそ我が人生
洋楽全般について、英米ヒット・チャートに登場有無に関係なく、お気に入りの洋楽作品についての独り言やコメントをつれづれに掲載します。「新旧お宝アルバム!」「恒例グラミー賞大予想」など定期コラムが中心です。洋楽 ファンサイト、meantime(www.meantime-jp.com)のスピンオフ企画としてお楽しみ下さい。
【年末恒例企画#2】My Best Album of 2018(Part 1, 10 - 8 位)

さあいよいよグラミー賞のノミネーションも発表され、ビルボード誌の年間チャートも発表、我々洋楽ファンにとっての年末感がぐんぐん高まってくる今日この頃。それと同時に一気に寒さが増してやっとこれから年末に向かうなあ、という雰囲気が出てきました。自分の【年末恒例企画】も次の「My Best Albums of 2018」に向かうわけですが、その前に、この間発表されたビルボード誌Hot 100 年間チャートと予想との答え合わせとおさらいをしときましょう。今年の年末号の表紙はカミラ・カベロ

2018 Billboard YIM 


<年間チャート予想と結果のおさらい>

今年は自分が予想をアップした直後の12/7に発表されたビルボード誌の「Year In Charts(年間チャート)」、Hot 100部門のトップ10はこうなってました。

Hot 100 年間チャートの発表サイトのリンクはこれ
https://www.billboard.com/charts/year-end/2018/hot-100-songs

1. God's Plan - Drake (111週、予想は2位)
2. Perfect - Ed Sheeran (16週、予想は1位)
3. Meant To Be - Bebe Rexha & Florida Georgia Line (2位、予想3位)
4. Havana - Camila Cabello Featuring Young Thug (11週、予想9位)
5. Rockstar - Post Malone Featuring 21 Savage (18週、ただし集計期間中は3週、予想6位)
6. Psycho - Post Malone Featuring Ty Dolla $ign (11週、予想4位)
7. I Like It - Cardi B, Bad Bunny & J Balvin (11週、予想5位)
8. The Middle - Zedd, Maren Morris & Grey5位、予想7位)
9. In My Feelings - Drake (110週、予想14位)10. Girls Like You - Maroon 5 Featuring Cardi B (17週、予想8位)


今年も去年同様、トップ10のうち9曲の顔ぶれを当てていてそれなりの結果なのですが、残念ながら1位と2位が入れ子になってしまっていて順位も的中したのは3位の「Meant To Be」だけだった、という結果でした。去年と同様の評価式で点数を計算すると、10点x15点x850、ということで、おととしのひどかった結果よりはいいけど、去年のまずまずの結果よりは劣る、まあいたって凡庸なスコアだったということになります。また来年がんばりまーす。


さて、では【年末恒例企画#2My Top 10 Albums of 2018、その10位からご紹介。


10位:『Back Roads & Abandoned MotelsJayhawks (Legacy)

Back Roads Abandoned Motels 

61グラミー賞のノミネーションが発表されて、それまで58回はクリス・ステイプルトン59回はスタージル・シンプソンがそれぞれ最優秀アルバム部門にノミネートされて、アメリカーナというジャンルもいよいよ主要音楽ジャンルとして認知と定着が進んだな、と思ってた矢先の去年60回ではなぜかヒップホップ・ラップ系が3枚もアルバム部門にノミネート、アメリカーナは主要四部門から締め出しを食らっていた。今年は5から8にノミネート数が拡大したこともあって、ブランディ・カーライルケイシー・マスグレイヴスが見事アルバム部門にノミネート。楽しみなグラミーになりそうです

で、19902000年代以降のアメリカーナ勃興に寄与したバンドといえばウィルコやウィスキータウンらと並んで欠かせないのがこのジェイホークス。ご存知の方も多いと思いますが、出世作となった『Hollywood Town Hall(1993)以降、『Tomorrow The Green Grass(1995)等々の名盤をコンスタントにリリースして存在感を築き、ゲイリー・ルイスと共に双頭リーダーの一人、マーク・オルソンが途中脱退するなど紆余曲折を経たものの、再び二人が揃った『Mockingbird Time(2011)ではその変わらぬハーモニーと心和むオルタナ・カントリー楽曲に癒されたものです。

でもその後またマークが抜けて、2016年に出た『Paging Mr. Proust』は正直何だかピンとこない内容でファンとしてはモヤモヤしてたもの。そこへ、昨年あのキンクスレイ・デイヴィーズがアメリカ音楽への憧憬をあらわに綴ったアルバム『Americana(2017)のバックに何とジェイホークスが全面参加してるという面白い展開に。レイの続作の『Our Country: Americana, Act. 2(2018)でもマークをはじめとしたバンドの演奏やコーラス、唯一女性メンバーのカレン・グロトバーグの華やかな歌声も聞こえて、早く彼らのオリジナルアルバムが聴きたいなあ、と思ってたところに届けられたのがこのアルバム。

曲ごとの詳しい解説は、今年の9月にここのブログの【新旧お宝アルバム!】のシリーズで既に書いているので、そちらをご参照頂きたいのですが、基本的な楽曲構成はゲイリーがここ数年他のアーティストに書いたり、誰かと共作したりしてた曲10曲のセルフ・カバーと、2曲のゲイリーの書き下ろしということで、誠にジェイホークスファンにとっては懐かしくもうれしい、力強くも繊細で美しいメロディーとコーラスが満喫できるジェイホークス節炸裂の素敵な盤に仕上がっているというのが最大の魅力と言い切っちゃいます。

(新旧お宝アルバム!のリンク)http://boonzzy.blog.fc2.com/blog-entry-429.html

個人的にはディキシー・チックスが最初にやった「Everybody Knows」がお気に入りで、この曲ゲイリーのボーカルがめっきり寒くなった今日この頃、心にしみるのです。今年だけでなく、長くジェイホークスのフェイヴァリット作の一つとして聴き続けるだろうな、と思ってます。


9位:『BloodRhye (Loma Vista)

Rhye Blood 

これは最初は完全にジャケ買いPitchforkのレビュー欄をパラパラと見ていたら、いきなり女性の全裸の背中からの写真(ライことマイク・ミロッシュ君のガールフレンドらしい)に目を奪われ、評価も高かったのでApple Musicでちょっと視聴してみたところ、これがここ数年自分のマイブームである浮遊感満載のR&Bチューン集だったので迷わず購入。これも聴けば聴くほどに結構癖になるタイプのレコードで、一時期かなり自分のパワーローテーションに入ってました。

マイク君がカナダ人の白人で、彼のボーカルもかなり中性的でやや声もコントラルトっぽい高めのトーンでささやくように歌う、っていうこともあるんだろうけど、USの最近のオッド・フューチャーとかアーシーでヒップホップに深く根ざした感じとは全く異なり、どちらかというとエレクトロ系ポップに近い感じで、これをこのままBPMを倍くらいにするとまんまThe 1975やThe XXとかみたいになるんじゃないの?的な感じが聴いてる分に凄く気持ちよいのです。

もともとは2010年にベルリンにいたマイク君とデンマーク人のエレクトロ系アーティスト、ロビン・ハニバルとのデュオでスタートしたというライ、ライと言う名前以外は何も明かさずに二人で共作した楽曲をネット上にアップして人気を呼んでいたところでファーストアルバム『Woman(2013)をリリース。その後USに渡ってマイクのソロ・プロジェクトとなったライとしてのアルバムがこの『Blood』。全編を深い霧のように包むエレクトロな音像と、マイクの官能的ともいえるボーカルで独自の世界を作りあげているのですが、「Please」「Song For You」「Stay Safe」「Phoenix」あたりは特にリズムの使い方に伝統的なR&Bの意匠も感じさせるエレクトロ・ポップに仕上がっていて、いわゆるクラブとかで大音量でかかっていても、薄暗いバーとかで控えめの音量で流れていても聴く者の耳を「ん?」と引くであろう、そんなレコードです。

そう、カリフォルニアで作ってるはずなのに明らかに明るい太陽の下で聴く音楽ではない(笑)。そういう意味では今の季節にぴったりかもしれません。


8位:『Things Have ChangedBettye LaVette (Verve)

Bettye LaVette Things Have Changed 


そしてさっきのライのレコードとは全く180度、対極にあるのがこの大ベテランR&Bシンガー(今年72歳!)ベティ・ラヴェットによる、12曲ディランのカバー集の新作アルバム

いやいやA面冒頭のアルバムタイトル曲「Things Have Changed」からガツーン!とぶちかましてくれるのなんの。このアルバムのプロデューサーで、全面バンドのドラムスを担当するスティーヴ・ジョーダンがパワフルなドカスカドラムス叩きながら冒頭「ベティ、気分いいかい?」というのに「いいわよ!」と吐き捨てて、年を全く思わせないパワフルなボーカルでぶちかますベティひたすらカッコええ!

最近ではボズ・スキャッグスの『Memphis(2013)などのブルース・アルバムのプロデューサーで有名なスティーヴ他のバックのミュージシャンも腕利きぞろい。アメリカーナなギターを弾かせたら一流で、ディランの『Love And Theft』(2001) にも参加してたラリー・キャンベルのギター、ジョン・エントウィッスル没後のフーや、ディアンジェロのバンド、そしてスティーヴと一緒にジョン・メイヤー・バンドで活躍してる僕も個人的に好きなピノ・パラディノのベース、そしてあのヴァン・マッコイからアヴリル・ラヴィーンまで様々なアーティストとの活動経験を持つベテラン、リオン・ペンダーヴィスのキーボードが、一体となってベティの熱くもパワフル、表現力抜群でグルーヴ満点のボーカルを包むようにサポートしてるのが聴いていてひたすら気持ちいい

選曲もこの手の企画にありがちの有名曲に偏るということもなく、新旧様々なアルバムからの曲がベティ自身の自信に満ちた解釈での楽曲に料理されているのがいい。特に冒頭の2曲、映画『Wonder Boys』に提供された「Things Have Changed」から「It Ain't Me Babe」(アメリカ南部のラウンジ・バーで聴くようなリヴァーヴの効いたギターが最高)って、実はディランが今年の夏、フジロックで演奏した時のリストの最初の2曲と同じなんですよね。ひょっとしてディランベティのこのアルバム聴いて刺激受けて意識してたんじゃないかな、なんて妄想するのも楽しいのです(^^)

あと「Political World」(1989の『Oh Mercy』収録)ではキース・リチャードがギターで参加して存在感たっぷりのソロを聴かせてくれますが、ベティは全く手綱を放さず自分の世界をがっちり聴かせてくれます

一昨年はシャロン・ジョーンズのひたすらローでかっこいいR&Bファンク・サウンドにやられた後にシャロンの訃報に寂しい思いをしたので、ベティには是非この調子で当分ガツーンというカッコいいR&Bのアルバムをまだまだ聴かせてほしい。なぜなら自分がベティを知ったのはごく最近で、レコードの師匠の柳沢さんにこのアルバムを教えてもらったのがきっかけだったので、彼女の過去の作品もそして今後の新作も是非聴き倒したいなあ、と思うから。


今日は取りあえずここまで。この週末中に、7位〜4位もアップしますのでこうご期待。
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