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Life Is A Rock - 洋楽こそ我が人生
洋楽全般について、英米ヒット・チャートに登場有無に関係なく、お気に入りの洋楽作品についての独り言やコメントをつれづれに掲載します。「新旧お宝アルバム!」「恒例グラミー賞大予想」など定期コラムが中心です。洋楽 ファンサイト、meantime(www.meantime-jp.com)のスピンオフ企画としてお楽しみ下さい。
■2011年My Best Albumカウントダウンその3 - #6 & #7
My Top 10 Albums of 2011
#7: LP1 - Joss Stone (Stone'd/Surfdog)

JossStone_LP1.jpg正直に言おう。僕はこのアルバム、究極のジャケ買いだった。もしこれが僕が元々大好きなジョスのアルバムでなく、他の知らないアーティストのアルバムだったとしてもおそらく即ジャケ買いしただろう。何しろ見てお判りの通り、このジャケのカッコ良さったらない(え?そんなことない?うーん単なる趣味の違いですな)。しかし小鼻にピアスリングを施した鼻から下、あごまでのジョスの顔がアップされたこのジャケは単なるスタイルだけでなく、ジョスの並々ならない自己表明が込められていると僕は見た。これまでとは違う、本当の自分を表現したいという彼女の自己表明が。何しろ彼女とEMIとのここ数年の確執は有名だったし、彼女としてもメジャーレーベルの契約に縛られた条件の下での表現活動にかなりフラストレーションを溜めていたようだ。そんな彼女が自ら立ち上げたStone'd(自分の名前と、ドラッグでトリップしているという意味のスラングを掛けてるあたり彼女らしい)からリリースしたこのアルバムは、あの元ユーリズミックスデイヴ・スチュアートを全面的に作品作りとプロデュースに迎え、彼女に取ってはサウンド的なルーツの聖地に近い、アメリカはテネシー州ナッシュヴィルで、僅か6日間で録音・作成されたというから彼女の気合いが判るというもの。

で、アルバム冒頭の「Newborn」からエンディングの「Take Good Care」までの10曲を一気JossStone.jpgに聴き通して思うのは、このアルバムが(僅か6日間で作られたということもあるが)スタジオライブ的にほぼ一発撮りと思われるような臨場感とシンプルなバックの演奏に乗って、ジョスのボーカルがとてもリアル感を持って聴く者に迫ってくる、静かな迫力に満ちた作品であるということ。ジャニス・ジョプリンベティ・ライトといったR&B・ブルース女性ボーカリストの先達のスタイルを固持しながら、彼女自身の存在感と表現力がひしひしと迫ってくるパフォーマンスはさすがと言える。何せこれでまだ24歳ですから、あなたデイヴ・スチュアートのプロデュースワークも、いい意味であまり音を作りすぎず、彼女のボーカルが引き立つようなバッキングトラック作りに徹しているのがよろしい。楽曲的には、単なるR&Bや単なるブルー・アイド・ソウル・ロックとかいうことではなく、きっちりメインストリームを意識しながら、ロック・R&B王道系・そして(ナッシュヴィル録音だからということでもなかろうが)オルタナカントリー的な風合いも渾然一体となった曲を彼女が気持ちよさそうに歌っているのがいい。特に個人的なお気に入りは情感たっぷりにもだえ歌うR&Bバラード「Newborn」、シャッフル調のリズムでメンフィス風なトラックの「Don't Start Lying To Me Now」、イントロやブリッジのカッティングギターが印象的な「Somehow」、そしてアコギ一本で見事に歌い上げる典型的なR&Bブルース・バラードの「Landlord」など。

SuperHeavy.jpg彼女はこのアルバム作成の前に、デイヴ・スチュアートとのつながりのきっかけとなった、ミック・ジャガースチュアートA.R.ラーマンダミアン・マーレーによるスーパーグループ、スーパーヘヴィにメンバーとして参加している。そちらの方の全般的評価は賛否両論だったようだが(不勉強にしてまだ聴いていません。すいません)、そういったプロジェクトへの参加が、デイヴとの関係づくり、ひいては彼女自身の作品プロジェクトに対するいい刺激になったのは想像に難くない。『Body, Mind & Soul』や『Colour Me Free』の時のような作り込んだアルバムで聴けたジョスの力強いソウルフルなパフォーマンスとはまたひと味違った、ややパーソナルな感触のジョスのパフォーマンスが聴けるこのアルバム、ちょっと前のシェルビー・リンルシンダ・ウィリアムスのアルバムに通じるものを僕は感じてかなり気に入った一枚になりました。


My Top 10 Albums of 2011

#6: Ghost On The Canvas - Glen Campbell (Surfdog)



GlenCampbell_GhostOnTheCanvas.jpgグレンアルツハイマー病に冒されたため、現役最後のアルバムを作成するらしい、というニュースが耳に入ったのが去年の春先。彼の前作の今時のロックナンバーのカバー作『Meet Glen Campbell』を2008年個人年間アルバムチャートの3位に入れて、彼の円熟したそれでいてはつらつとしたパフォーマンスに感動していた僕は複雑な気分でそのニュースを聞いたもんだ。もういよいよ老いた、病気にやられた往年の名シンガーが最後の老醜をちらつかせながら作るアルバムってどんなだろう。聴きたいような、聴きたくないような。でも意を決して、確かにそのアルバム背景に相応しいドドメ色のジャケのCDを購入して聴いてみた。アルバム冒頭のオープニング的な「A Better Place」に続き、前作でグレンがカバーしていたポール・ウェスターバーグがこのアルバムのために提供してくれたタイトルナンバー「Ghost On The Canvas」を高らかに歌うグレンの声を聴いてそんな心配は一発で吹っ飛んだ。ああ、何て澄み切った声で力強く歌ってんだろう!誰がこれがアルツハイマー病に冒された今年76歳になるシンガーだと思うだろうか!

とにかくこのアルバムを聴いて本当にインスパイアされるのは、グレン自身の歌唱パフォーマンスが本当にソリッドであること、彼の人生を題材にしたという楽曲群を今回提供しているポール・ウェスターバーグジェリーフィッシュロジャー・マニングJr.ジェイコブ・ディランたちの楽曲が本当に明るくオプティミスティックなサウンドとリリックに満ちていること、そして前作からのお約束である今時のミュージシャン達との共演(クリス・アイザックブライアン・セッツァーダンディ・ウォーホルズスマパンビリー・コーガン、そしてチープ・トリックリック・ニールセンらが共演している)で彼のパフォーマンスが彼の一生の終わりで終わるのではなく、若いミュージシャン達へのレガシーとして伝わって行くだろうというある意味の確信が感じられることだ。特に「A Thousand Lifetimes」「It's Your Amazing Grace」そしてビリー・コーガンリック・ニールセンをフィーチャーしたアルバムのラストナンバー「There Is No Me…Without You」などはそうした明日への力強さを強く感じさせてくれる。また見逃せないのは、アルバム全体のトータル感と、グレンの人生を表現したという楽曲群の流れを映画かミュージカルのようにつないでくれるインスト中心の1分前後の曲を6曲、一手に手がけたロジャー・マニングJr.の貢献度だ。

GlenCampbell.jpgこのアルバムの発表に合わせて、昨年の夏から今月にかけて北米16都市、イギリス・アイルランドの21都市をカバーする、彼の最後のツアーとなった「Good Times - The Final Farewell Tour」が敢行され、大盛況のうちに終了したらしい。うーん行きたかった!ただツアー中の基本的なセットリストはここ最近の2作の曲ではなく「Gentle On My Mind」「By The Time I Get To Phoenix」「Wichita Lineman」「Southern Nights」「Rhinestone Cowboy」といった往年のヒット曲で占められたらしい。うーんそれもいいなあ。で、そんな彼のラスト・ライブを見逃した我々に朗報。来月2/12に発表される第54回グラミー賞の授賞式で何とグレンが今年の新人賞候補のバンド・ペリー、そして今やカントリーの中堅選手となったブレイク・シェルトン共演するらしいのです。うーんこれは見逃せないコラボですなあ。この様子、来月の生グラミーブログ(ひょっとしたら生グラミーTwitterになるかもですが)で是非お伝えします。ともあれ、毎日の仕事や日常の些事に疲れてしまっているあなた、是非このアルバム聴いて下さい。元気になること請け合いですぞ。

(つづく)
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