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Life Is A Rock - 洋楽こそ我が人生
洋楽全般について、英米ヒット・チャートに登場有無に関係なく、お気に入りの洋楽作品についての独り言やコメントをつれづれに掲載します。「新旧お宝アルバム!」「恒例グラミー賞大予想」など定期コラムが中心です。洋楽 ファンサイト、meantime(www.meantime-jp.com)のスピンオフ企画としてお楽しみ下さい。
■2011年My Best Albumカウントダウンその2
ちょっと間が空いてしまいましたが引き続き行きます。

My Top 10 Albums of 2011
#9: Undun - The Roots (Def Jam / IDJMG)

TheRoots_Undun.jpgザ・ルーツというと、一昨年の僕の年間アルバムトップを飾った、ジョン・レジェンドとのコラボ盤『Wake Up!』での彼らのバックアップぶりは見事だった。ハロルド・メルヴィンWake Up Everybody」などオバマ大統領就任によるオプティミズムを体現するR&Bの名曲を高らかに唄うジョンを手堅くサポートしつつ、生演奏ヒップホップバンドとしての存在感を存分に感じさせてくれていたものだ。思えばあの高揚からはや3年、オバマ大統領は内政外交共に苦戦し、今年の大統領選での再選を危ぶむ声すら出ている。そんな状況を反映したわけでもなかろうが、そのザ・ルーツの12作目は、こにコンセプトアルバムの主人公である架空のキャラクター、Redford Stephen心拍が停止するフラットライナー音から始まるという真っ暗なオープニング(笑)。

確かにアルバムの内容は主人公のRedfordが人生に苦労する中、手っ取り早く稼ぐために悪の道に踏み入り、最後は死んでしまうというシリアスなもので、英米の音楽メディアもそのリリック内容を評価する向きが多いのだが、僕がこのアルバムに惹かれて思わず聴き込んでしまったのは残念ながらそういう観点からではない(もう少しリリックを読み込みたいところだが、このアルバムが出た去年後半は公私共にそれどころではなかったので、と言い訳です。失礼)。むしろ全体の楽曲群のトーンがここ数作の彼らの作品にしてはえらく僕のツボをつく、アップビートながらどこか哀愁を強く感じさせるひどく心地の良いグルーヴに満ち満ちていたからだ

DiceRaw.jpg暗めの冒頭2曲が終わるといきなり70年代のR&Bトラックに乗ってLLクールJが「I Need Love」をラップしているような錯覚に陥る「Make My」で思わずおや?と思ったら、もうこのアルバムの世界にのめり込んでいる。次の「One Time」も哀愁漂うトラックに小気味のいいDice Rawのフロウが乗ってて楽しいし、明らかに70年代フュージョンソウルからのサンプリングと思われるギターリフが洋楽オヤジ趣味をくすぐる「Kool On」、更にはバリーホワイトのイントロかと思うクエストラブのドラムスがカッコいい「The OtherSide」などラップが苦手な向きにも純粋に楽しめる楽曲が目白押しだ。中でも「♪No one's in the lighthouse / You're face down on the ocean♪」というサビのボーカルフレーズが無茶苦茶気持ちいい「Lighthouse」は本作のハイライト曲だ。リリックはどうも諍いの末誰かが海に落ちて溺死する話のようなのでかなり陰鬱たる内容なのだが、唄にラップにとここでも大活躍のDice Rawの声は妙に明るい

The Roots.jpg一通りルーツの楽曲が終わると突然個性派シンガーソングライターのサフジャン・スティーヴンスが登場、「Redford (For Yia-Yia & Pappou)」という短いピアノインストを演奏した後、ルーツの面々が同じテーマを最初はサフジャン同様の静かなピアノで、次は思いっきり前衛的に壊れたアレンジで、そして続いてもの悲しげなバイオリンで演奏して、最後はピアノの不協和音コードでアルバムは終了。決して万人に勧められる作品ではないが、ヒップホップに多少なりとも興味のある方には一聴をお勧めする、かなり完成度の高い作品だと思う。さあて僕はもう少しリリックを読みこむかな。


My Top 10 Albums of 2011
#8: Pull Up Some Dust And Sit Down - Ry Cooder (Nonesuch / Perro Verde)

RyCooder_PullUpSomeDust.jpgここ数年、オルタナ・カントリーと並んでマイブームなのが、西洋の音楽雰囲気も残した(昔風に言うと)第三世界テイストの音楽。故中村とうよう大先生やミュージックマガジンの連中ほどコアな世界には入っていけないのだけど、そもそも80年代からトーキングヘッズの『Remain In Light』とか好きだったわけだからもともと素養はあったんでしょう。そこへ来て『Buena Vista Social Club』以来大好きなライ・クーダー大先生の新譜となれば聴かなきゃいかん、と思ってるところにミーンタイム仲間の松本さんからの推薦もあったので12月にさっそく聴いてみたところ、これが何とも仕事でボロボロになった僕の気持ちをホッコリさせてくれるアルバムだったというわけ。

Ry Cooder.jpg何つったってこのジャケがまた渋くてかつポップでいいじゃないですか、ねえ。中身も、先生得意のバンドネオンの音色も楽しいテックスメックス風の「El Corido De Jesse James」や「Dreamer」とか、ニューオーリンズでランディー・ニューマンがラリってるような風情が楽しい「Quicksand」とか、エル・モカンボでラウンジミュージックを聴いてるような「Dirty Chateau」などなどいかにもな楽曲が粒ぞろいのアルバムです。中でも大笑いしたのが、ブルースギターのリフ練習みたいな感じで始まり、ライ先生もなり切ってブルースを唸る「John Lee Hooker For President」。どうでもいいけどライ先生、このアルバム思いっ切り楽しんで作ってるな〜というのがバシバシ伝わって来て、夜ラムかテキーラを片手に聴くと思わずニンマリしてしまいそうだ
RyCooder_PullUpSomeDust_Back.jpg
とにかくこのアルバム聴く時はシラフじゃダメだよね、という感じ。ただしライ先生が単にノー天気な奴だと思ってると大間違い。アルバムラストを飾る軽快なギターリフが楽しい、やはりラテン調の「If There's A God」なんてなかなか痛快な歌詞(「最近共和党の連中が天国の扉の鍵を変えちまったから/夢の王国に行く鍵が使えなくなっちまった/結果俺らみたいな貧乏な労働者たちは/金がなきゃ天国すら行けなくなっちまったよ/もし神様がいたら、そろそろ最後の酒を飲み干して帰る頃合い/まだ神様が天国にいたとしても一人ぼっちでどっかに旅立とうとしてるぜ」)でライ先生、風刺精神も抜群だね、とまた別の意味で楽しくなる。寒い今日この頃だからこそ、改めて酒傾けながら聴きたい一枚。

さてがんばって残りも早いとこアップして、グラミーの予想もそろそろやらなきゃね。ではでは。
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