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Life Is A Rock - 洋楽こそ我が人生
洋楽全般について、英米ヒット・チャートに登場有無に関係なく、お気に入りの洋楽作品についての独り言やコメントをつれづれに掲載します。「新旧お宝アルバム!」「恒例グラミー賞大予想」など定期コラムが中心です。洋楽 ファンサイト、meantime(www.meantime-jp.com)のスピンオフ企画としてお楽しみ下さい。
■2009年My Best Albums - #6 & #5
TeddyPendergrass.jpg みなさん一週間ぶりのご無沙汰です。実は前回アップの時にあの偉大なソウル・シンガー、テディ・ペンダーグラス逝去(1/13)のニュースに反応するのをすっかり忘れてしまいました。あのハロルド・メルヴィン&ブルーノーツ時代の「If You Don't Know Me By Now」(ご存知シンプリー・レッドのカバーで1998年No.1)「Wake Up Everybody」等数々の名唱を聴かせ、ソロになってからも「Close The Door」「Turn Off The Lights」「Love T.K.O.」などセクシーだけども露骨ではない、というR&Bシンガーの一スタイルを完成させたソウル・レジェンド。1982年交通事故で下半身不随で車椅子生活になったにも関わらず、まもなく演奏活動に復帰、1984年には当時無名だったホイットニー・ヒューストンをフィーチャーした「Hold Me」(彼女の実質のデビュー作です)を含むアルバム『Love Language』を発表して復帰、1985年フィラデルフィアで行われたライブ・エイドのコンサートでは車椅子に乗ってあの熱唱を聴かせてくれたのがまだ記憶に新しいところ。享年59歳だからまだまだ若いのに....また世界は偉大な才能を失ってしまったなあ。R.I.P, Teddy.

 さてなかなか進行がはかどらないMy Best Albumのカウントダウンですが、よく考えたらもうグラミー賞授賞式まで1週間ちょっとしかないことに気がつきました。早くこちらを片付けないとグラミー賞予想が出来ん!ということで今日も頑張って5位と6位発表、いきたいと思います。

My Top 10 Albums of 2009
#6: Middle Cyclone - Neko Case (Anti)

NekoCase_MiddleCyclone.jpg これ、ちなみにネコではありません。ニーコ、と読むのが正しいみたい。実はこの前のアルバム『Fox Confessor Brings The Flood』(2006)をN坂君に勧められて初めて聴いてみるまでは、てっきり「ネコ・ケースって、ウルセイ・ヤツラとかみたいに日本語っぽい名前を付けて喜んでるインディー系のパンク・バンドか何か?」(笑)と思ってました、マジで。で、『Fox...』を聴いてみると若干ハスキーながら無茶苦茶透明感の高い、フォークというかアメリカーナというか、僕のもろストライク・ゾーンの女性シンガーだったんでびっくり、というのは前にも書きました。残念ながら『Fox...』は発表後1年以上経って聴いたので年間ランキングに入れられなかったのだけど、もしリアルタイムに聴いていたら多分確実にトップ10に入れていたでしょう。

 で、今回の新作『Middle Cyclone』。前作のジャケが何やら童話風のイラストだったのに、NekoCase_FoxConsessor.jpg今回はレトロな自動車の上にニーコ嬢がクラウチング・スタイルで乗っかり、手には何と槍らしきものを構えているの図。なんだなんだ、今度はひょっとしてハードなサウンドなのかしら、と思って冒頭の「The Tornado Loves You」を聴くと、そんなことはなくて相変わらず引き込まれるような透明感に充ち満ちたニーコの声とアコースティックなサウンドで、いきなり納得。しかし彼女の場合、全体的にメランコリックというか、3曲目の「People Got A Lotta Nerve」なんかもアップテンポの楽しい曲なんだけど(♪マンマンマン~マンマンマンイーター♪)彼女の透き通るような声で歌われると何やらもの悲しさを感じてしまう、というのがとても印象的というか、アルバム全体の感触がとてもアーシーな感じがするのです。アルバムのテーマはというと、何とあのスパークスの1974年の曲をカバーしている「Never Turn Your Back On Mother Earth」とか「I'm An Animal」とかでまんま歌っているように、自然と一体化しているというか、自然のNekoCase.jpg生み出す音や空気や動物たちとかそんなことを強く意識した曲が大半。でも別にグリーン・ピースとか「自然破壊反対!」とか言ってるわけでもなさそうで、ごく自然に自然との関係で生まれてくるうたを歌っている、という感じで嫌みがないのがよろしい。最近買ったという、バージニアの農場の納屋で録音した(まるでこの間のブラック・クロウズと作品作りのアプローチが似てるが)というだけあって、曲のそこここにバックグラウンド・ノイズ的にいろんな音が入っているのもご愛敬。そういえばこのアルバムのクロージングナンバーは「Marais La Nuit」(フランス語で「夜の沼」)という、正にこれ、自分の農場の近くの沼で録音しただけだろ!という、31分にわたって延々と蛙と鈴虫の鳴き声が流れる、という代物だ。徹底してるというか何というか。


 何しろニーコの声が気持ちいいし、彼女の曲やバンドの演奏も地に足が付いているし、自然をテーマにした、とかいう歌詞とか判らなくても音像が聴いててくっきり浮かんでくる。去年の春から夏にかけてはかなりiPodでパワーローテーションでした。これも前に書いたけど、エミルー・ハリスとかキャスリーン・エドワーズとかボーカルの立ったオルタナ・カントリー系が好きな方には絶対お勧めのアルバムです。前作も一緒に聴くとなおいいかも。

My Top 10 Albums of 2009
#5: The Resistance - Muse (Warner Bros.)

Muse_TheResistance.jpg アルバムはUKチャートNo.1、そしてUKのみならずアメリカでも「Uprising」がトップ40入りの上、オルタナティブ・ロック・チャートでほんの先週まで通算17週間1位を記録するなど、いきなりの大ヒットで去年は結構唐突感があるほど日本のメディアにも取り上げられ、今年の正月早々来日公演も果たしたUKの3人組、ミューズの『The Resistance』が僕の年間5位です。ミューズというと僕はこの前の『Black Holes And Revelations』(2006、砂漠でオジサンたちがテーブル囲んで座ってるヒプノシスのジャケのやつ)で初めて聴いたんですが、何かすごい力入ってるハード・プログレ・バンドだなあ、というのが正直な感想で、あまり楽曲に面白みを感じなかったので、結構評判はよかったんだけど個人的には評価できなかった。同じハードプログレっぽいのでも、マーズ・ヴォルタみたいに突き抜けたところがないというか、中途半端というか。

 で、今回シングルの「Uprising」がいきなりヒットしてきたので聴いたところ、前作の時の印Muse_BlackHoles&Revelations.jpg象と違って「えらいポップじゃん」。さっそくアルバムを買って聴いてみると、おおこれはまたえらく楽曲の作りがキャッチーになったなあ、と思わずつぶやいてしまった。タイトルの「Resistance」とか何か歌謡曲メロ的なピアノイントロリフとサビのマーズ・ヴォルタ系のカッコイイリズムに乗ったワッショイコーラスとその後のU2かお前は!という感じのブリッジとのアンバランス感が気持ちよかったり。次の「Undisclosed Desires」はマドンナかはたまたデュラン・デュランか?という感じのもろメインストリーム・エレクトロ・ダンスナンバー的アプローチだったりして思わずニヤリとしてしまうし、ピアノで静かに始まる「United States of Eurasia / Collataral Damage」なんていうまた大ほら吹き的な尊大なタイトルの曲(明らかにアメリカに対抗してる)なんて、途中ブライアン・メイがやってるのかと思わずクレジットを見直してしまったくらいクイーンちっくな展開で、しかも最後は実は最近僕が密かにはまっている(明らかにのだめの影響です)ショパンの「ノクターン作品9-2」に変貌していく、という個人的なツボも思いっきりついてくれる展開にきっちりはまってしまったのでした。

muse.jpg アルバムの締め3曲はまたクラシック風ピアノをふんだんにフィーチャーした「Exogenesis: Symphony Part 1」「Part 2」「Part 3」といかにもの構成でしめられるが、クラシックを使うというか、クラシックへの劣等感を楽曲に取り込んでしまうことによって昇華しようというのはELPリック・ウェイクマンとかの昔から古今東西プログレの常套手段なのだけど、ここでのミューズのやり方はもっとキャッチーなメロと楽曲がどんどん変化していく展開で聴き手のツボをついてくる、という手法なので、むしろ(昨日の飲み会でM本さんが言ってて、ああそうだなあ、と思ったが)『オペラ座の夜』のクイーンだという見方が正しいと思う。ただプログレにせよ、クイーンにせよ、この作品でのミューズは聴き手を盛り上げて楽しませることにとことん徹してくれてるような気がして、僕は前作より百万倍も気にいってしまったのでした。


 先日のライブに行ったYazさんの話によると、やはり彼らはステージングに長けているというか、客を楽しませるのがうまかったようで大いに盛り上がったとか。またレーザー使いまくりのヴァリライト使いまくりで80年代のジェネシスのステージみたいだった(笑)ということなので、実は僕ら世代のオジサンロックファン向けなのかも。しかしそんなだったらライヴ見ときたかったな。ところで実は昨日本屋で『ロッキング・オン』の2009年年間アルバムランキングを見たところ、このアルバムが堂々年間2位にランキングされてた。去年オアシスを1位にしていた雑誌なのでいかにも、という感じなのだが、そうした王道メインストリーム系のロックを評価する雑誌の年間2位だから、まだ聴いてない人、先入観なしに聴くと結構気に入っちゃうかもよ。

 さあ頑張ってこの週末もう少しアップするぞ。
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No title
Neko Caseは前作を唐突に買って年間ベストにも選んだくらいだったので今回のリリースも一応気にはしてたんですが、例の「マンマンマ~ン、イ~タ~♪」(先行シングルとしてサイトでフリーDLさせてました)の妙な明るさに肩透かしを食らったっきり忘れてました。ちゃんとメランコリックな曲入ってたんですね。しかし穴の週だったとはいえいきなり今回アルバム3位に入ってきたのは驚きました。前作ひそかに評判よかったんでしょうか。

ちなみに前作収録の「Hold On, Hold On」は去年Marianne Faithfulが新作でカヴァーしてました。クリアヴォイスのオリジナルとは対照すぎる、地の底から湧きあがってきたようなおどろおどろしい歌唱でした(笑)。
2010/01/23 (土) 21:35:58 | URL | skedge #79D/WHSg[ 編集 ]
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