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Life Is A Rock - 洋楽こそ我が人生
洋楽全般について、英米ヒット・チャートに登場有無に関係なく、お気に入りの洋楽作品についての独り言やコメントをつれづれに掲載します。「新旧お宝アルバム!」「恒例グラミー賞大予想」など定期コラムが中心です。洋楽 ファンサイト、meantime(www.meantime-jp.com)のスピンオフ企画としてお楽しみ下さい。
■2009年My Best Albums - #10
皆さん明けましておめでとうございます。お正月はいかがお過ごしでしたか??なんて、もう日付は1/10になっちゃってて「とっくにもう正月気分なんてないよ」ってな声が聞こえてきそうですが、年末にかなり気合いを入れて「独自集計Decadeランキング発表」を怒濤のようにやったもんで、ちょっと力尽きてまして。あと今年の年末年始はカレンダーもあまり良くなくて、休みが短かったのもあって2010年初めてのブログアップが今日になってしまいました。お許しを。

というわけで毎年恒例のMy Best Albumsのカウントダウン、そろそろ片付けないとグラミー予想をする日がなくなってくるので(今年は授賞式が1/31と去年より一週間早いし)頑張ってとっとと行きたいと思います。その前に今年も買いました『ミュージック・マガジン』誌の年末MusicMagazine201001.jpg号。当然お目当てはライター陣が選ぶ2009年のベストアルバムだったんだけど...なーんか一言でいうと今年のランキング、特に「ロック[アメリカ/カナダ]」部門のランキングはよく判りません。今回僕が選んだ10枚のうち、共通しているのはわずかに1枚。まあ、3位に入っているディラン先生を回避していたのは不明を恥じるべきなのかもしれませんが、1位がジョー・ヘンリーというのもちょっとコアすぎないか?という感じで。でも一応その後アマゾンで買ったのでボツボツ聴いてみようとは思いますが。ということで去年とかは結構楽しんで読めた『ミュージック・マガジン』年末号、今年は1回目を通してそのまま本棚行きになってしまってます。

まあそれはいいとして、さっそく僕の10位から。

My Top 10 Albums of 2009
#10: Big Whiskey And The Groo Grux King - Dave Matthews Band (Bama Rags / RCA)

DMB_BigWhiskey&GrooGruxKing.jpgデイヴ・マシューズ・バンド(DMB)って言っても、その全米での(特にベイビーブーマー世代から下の連中の間での)絶大なる人気ぶりとは裏腹に、日本ではまだまだ知名度が低い低い。彼らのブレイク作となった『Under The Table And Dreaming』(1994)の後にリリースされた『Crash』(1996)から彼らを知って以来のファンである僕からするとこの状況は歯痒い限りだが、日本のレコード会社が今いちDMBを持てあましている理由の一つは彼らの音楽が、ポップ・フックに溢れた、キャッチーなロックではなく、R&B、ジャズ、ブルース、ルーツロック、ポップ、果てはワールド・ミュージックといったありとあらゆる音楽要素を渾然一体と融合させながら、その卓抜な演奏能力とデブマデイヴの略称です、はい)の鼻づまりっぽくも魅力のあるボーカルでぐいぐい聴かせるという、いわば「オトナのロックバンド」である点なのだろう。従って主要CD購買層である20代~30代には取っつきが悪く、本来こういうサウンドを好むはずのベイビーブーマー世代周辺の40代~50代は「誰それ」と言う感じ、というのが実情になってしまっているのは不幸なことだ。そんなこともあって日本ではフィッシュなどと並べて「ジャムバンド」という文脈で処理されてしまっていることも多いが、(確かにジャムってるライブ盤を山ほどリリースしているのだが)彼らはむしろメインストリームロックを、メロディ構成的アプローチとは逆方向から成立させようとして(ギターとサックスとリズム・セクションがうねるように同期するキメのリフが無茶苦茶カッコよかったりする)きっちり成功させるという、高いミュージシャンシップを持ったバンドである。彼らは決して90年代/2000年代のデッドではないのだ。

前置きが長くなったが、その彼らが2005年の『Stand Up』以来4年ぶりにリリースしたスタジオアルバムがこの『Big Whiskey And The Groo Grux King』だ。はっきりいって彼らの90年代後半から前作『Stand Up』までの数作は一部の作品以外は、ライブ盤も含めて『Crash』の頃に聴かせてくれた生き生きとしてドライヴ感あるサウンドがあまり聴けず、ファンとしてはやや不完全燃焼だった。ところが今回はプロデューサーに起用したロブ・カヴァログリーン・デイとかマイケミとかで皆さんよくご存知の最近いい仕事の多いプロデューサー)もプラスに働いたか、ここのところ彼らのアルバムを包み込んできたよそ行きの飾りのようなものがハラリとなくなり、びっくりするほど抜けたサウンドで往年のDMBのあのグルーヴ感溢れたLeroiMooreOfDMB.jpgタイトな楽曲が戻ってきているのだ。しかしそうした今作の高いクオリティは一つの大きな代償によって成り立っている。バンド結成以来重要な核の一人だった、サックスのレロイ・ムーアが2008年6月に運転していた四輪バギー車が横転した事故での負傷が原因で8月に亡くなってしまったのだ。当時彼を含むバンドはこのアルバムのレコーディング中だったが、彼の死によってレコーディングは中断、バンドは深い悲しみに包まれた。その悲しみを乗り越えて完成されたのがこのアルバムで、事故日当日まで録音されていた演奏も含め、過去にレロイが演奏した音源全てをデブマ自身がチェック・選別し、プロトゥールズなどの録音最新技術を駆使して、レロイのサックスノートをバンドの演奏に見事に一体化した作品に仕上げたというから凄い。

DaveMatthewsBand.jpgきっとエモーショナルな作業であった思われるその制作の成果は、冒頭から明らかだ。イントロ的な「Grux」で聴かれるもの悲しいレロイのサックスのトーンから一気にグルーヴの中に聴き手を叩き込んでくれるようなドライヴ感溢れる「Shake Me Like A Monkey」のホーン・セクションとレッチリフリーのベースワークを彷彿させるステファン・レッサードのブチブチ・ベースを核とした怒濤のリズム・セクションは、いきなり聴き手にちょっとしたカタルシスを感じさせてくれるのだ。まるでレロイの魂が乗り移ったかのような迫力あるサウンドに「おおきたきた、こうじゃなくっちゃ」と思いながら聴き進めると「Why I Am」のようにDMBの十八番ともいえるシンコペ+転リズムで波状攻撃のように攻めてくるグルーヴにのって超キャッチーなフレーズ(メロディではなく)がくる曲や、中間の「♪ズ・ズ・チャ・チャ・ズ・ズ・チャ・チャ♪」というリフがこれまたDMB本領発揮で気持ちいい「Funny The Way It Is」とか、一転してアコギとリズムセクションだけというミニマルながらいかにもデブマらしい「Spaceman」と「You & Me」、思わずイントロがエアロスミスのように超ヘヴィーな「Seven」、またまたアコギとストリングスだけで淡々と聴かせる「Baby Blue」、そしてアルバム最後を飾る、ヘヴィー・リズムとホーン・セクションと何故かバンジョーの組み合わせがこれまたDMBらしい「Corn Bread」と、久々のDMBの快作は重厚な楽曲とアコギ中心の「間」のある楽曲がうまく組み合わされた聞き応え満点の作品になってるのが嬉しい。


幸い音楽プレス関係の評判も上々だった上に、今回はグラミー賞で、最優秀ロック・アルバム部門に加えてなんと最優秀アルバム部門に、テイラー・スイフト、ビヨンセ、レディ・ガガ、BEPといったメインストリーム・ポップ勢に混じって本作が堂々ノミネートされるという快挙も果たしている。予想についてはこのカウントダウンが終わった後に発表のつもりだが、僕はこの部門はテイラー・スイフトデブマの一騎打ちだと見ている。是非取って欲しいものだ。でもデブマ、これを機にそろそろ来日してくれないもんだろうか。BMGビクターさん、よろしくお願いしますよ。

ふー。最初からちょっと飛ばしすぎたかな。ちょっと今日はもう遅いので続きはまた明日アップします。お休みなさい。
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No title
おお、デブマですね。
Funny the way it isは大好きです。ただ、アルバム通して聴くにはちょいとつらかったです。

今回日本盤も出なかったみたいですし来日はまだまだ無理でしょうね。
2010/01/10 (日) 08:14:24 | URL | mz #79D/WHSg[ 編集 ]
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