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Life Is A Rock - 洋楽こそ我が人生
洋楽全般について、英米ヒット・チャートに登場有無に関係なく、お気に入りの洋楽作品についての独り言やコメントをつれづれに掲載します。「新旧お宝アルバム!」「恒例グラミー賞大予想」など定期コラムが中心です。洋楽 ファンサイト、meantime(www.meantime-jp.com)のスピンオフ企画としてお楽しみ下さい。
【Boonzzy Music】新旧お宝アルバム!#138「Someday Man」Paul Williams (1970)

 #138Someday ManPaul Williams (Reprise / Warner Bros., 1970)


ようやく先週くらいから少しずつ暖かくなり始めた東京地方、後半には北海道の地震などもありヒヤリとしましたが、この週末は天気もよくほのかに暖かい陽気で、お出かけになった方も多いのでは。自宅の庭にある河津桜も今や満開で、これから3月に入って徐々に普通の桜のつぼみが膨らんでくる前触れのように近づいてくる春への気持ちも膨らんできてます。

さて今週の今「新旧お宝アルバム!」では、先週から一気に50年近く昔に戻り、60年代後半から70年代半ばにかけて活躍し、スリー・ドッグ・ナイトの「オールド・ファッションド・ラヴ・ソング(An Old Fashioned Love Song)」やカーペンターズの「愛のプレリュード(We've Only Just Begun)」など数々の有名なヒット曲の作者として70年代のメインストリーム・ポップ・シーンを代表するシンガーソングライターとしてつとに有名なポール・ウィリアムスが、シンガーとして初めてリリースしたアルバム、『Someday Man』(1970)をご紹介します。

Paul Williams Someday Man 

とにかく70年代ポップス好きの洋楽ファンの間では有名なポール・ウィリアムス。彼が作曲または共作した曲を数え上げるとそれだけで70年代洋楽ポップスヒットのグレイテスト・ヒッツ・コンピレーションが作れるくらい。特にカーペンターズに提供した曲が多く、前出の「愛のプレリュード」(1970年全米最高位2位)以外にも「雨の日と月曜日は(Rainy Days And Mondays)」(1971年同2位)「愛は夢の中に(I Won't Last A Day Without You)」(1974年同11位)など、彼らを代表するヒット曲の多くを手がけています。

そしてこれらのカーペンターズの曲を、ポールの作詞に共作者として曲を付けていたのがロジャー・二コルス。ロジャー・二コルスといえば彼もまた60年代後半から70年代にかけて数々の名曲を手がけたソングライターで、1990年代渋谷系のムーヴメントの中でパイドパイパー・ハウス長門芳郎氏を中心とした方々による再評価を受けたCDの再発等により、若手の洋楽ファンの間でもその名前が近年かなり知られています。

Paul Williams

その最強の二人が全曲共作し、ロジャー・二コルスがプロデュースして作られたのが今日ご紹介するポール自ら歌う初ソロアルバム『Someday Man』。

そのアルバム全編を彩るのは、いかにもロジャー・二コルス色満点の極めて洗練された楽曲とその楽曲を演奏するハル・ブレイン(ドラムス)、ジョー・オズボーン(ベース、昨年末惜しくも逝去)、ラリー・ネクテル(ピアノ、後にブレッドのメンバー)といった、60年代ヒットポップスの演奏を支えたことで有名なレッキング・クルーのメンバーを中心としたミュージシャン達の手堅くも表現力豊かなプレイ。アルバム全体が珠玉の輝きを放って聴く者の耳を楽しませてくれます。


昨年末その逝去を悼んで、山下達郎氏がわざわざ追悼番組を組んだジョー・オズボーンの聴いてすぐそれとわかる力強いベースリフで始まるA面1曲目のタイトル・ナンバー「Someday Man」が始まった瞬間に、この素晴らしいアンサンブル・チームのマジックが目の前に広がりますニコルス/ウィリアムス作の最初の頃の作品で、もともとはあのモンキーズのために書かれたこの曲をセルフ・カバーしているポールのゆったりとした歌声が心地よく、途中ロジャーお得意の転調と転メロディでふわっと楽曲のレベルが上がるところも快感ですポールの詞もレイドバックなこの曲のイメージ通り。

「世の中には生き急ぐ人、文句ばかり言ってる人もいるけど
僕に取っては人生はホリデーのようなものでゆっくり楽しむもの
僕は生まれつき「そのうちどうにかなるさ」ってタイプの男」


この曲もそうですが次の「So Many People」もその次の「She's Too Good To Me」も、そこここに控えめながら効果的に配置されたストリングやホーンセクションが洗練度の高いアレンジを実現していて、サビのコーラスの付け方なども往年のママス&パパスや、カーペンターズ初期の楽曲を彷彿させるロジャーのソングライティング・マジックの独壇場です。

ポールのセンスのいい詞もあちこちの曲で際立っていますが、ロジャーの紡ぐ60年代ティンパン・アレー風のトラックに乗ってこういう歌詞が歌われる「Mornin' I'll Be Movin' On」などはポールの作詞センスの真骨頂を感じさせます。

「僕は太陽が沈んだ後にいつまでも影を追いかけるようなタイプじゃない
再び僕は旅立つ
もう新しいものを握りしめ、明日からの自分の新しい道を決めたんだ
どうか理解してくれ、心の底では君も僕もよく似たもの
誰かに触れて、泣く代わりに笑わせることができる限りは
今日の涙は明日にとっておき、僕も努力しなければ」


ここでもハル・ブレインのドラムスやジョー・オズボーンのベースが一見シンプルそうなメロディのバックで、極めて複雑なリズムやリフで演奏していて、楽曲にしっかりとした深みを与えているのが印象的

その他にもビーチ・ボーイズブライアン・ウィルソンの作風を思わせる室内楽的な完成度が素晴らしい「Trust」や、ここでもジョーの歌うベースが印象的で、「君の素敵さに気が付かないなんて思わないで/君のルックスも素晴らしい/でも君をがっかりさせなくてはいけない/なぜなら僕は君の思うところに我慢して従うようなタイプの男じゃないから/君の次の失恋ボーイフレンドになるのはごめんさ」なんていう洒落た歌詞がポール・ワールド炸裂の「To Put Up With You」など、聴き所には困らないこのアルバム。今時のエレクトロ・ポップっぽいアレンジの楽曲に比べるとややクラシックな感じは否めませんが、だからこそロジャーの織りなす繊細で洗練されたメロディーや楽曲構成、ポールのウィットとそこはかとない詩情に満ちた歌詞、そして確かなバックの演奏が、今聴くと実に新鮮に耳に、心に迫ってきます

Someday Man Back 

ポール・ウィリアムスといえばカーペンターズの曲以外にも、バーブラ・ストライザンドクリス・クリストファーソン主演の1976年の映画『スター誕生』(そう、今日のアカデミー賞レディ・ガガブラッドリー・クーパー主演の作品賞候補になっている『アリー/スター誕生』のこの前のリメイクバージョンですね)の主題歌「スター誕生愛のテーマ(Evergreen)」(1977年全米最高位1位)や1979年の映画『Puppet Movie』の挿入歌で、あのセサミストリートカーミットが歌う「Rainbow Connection」(1979年同25位)など、映画音楽のオリジナルソングの作詞でも有名。

その他にも2014年グラミー賞最優秀アルバムを受賞したあのダフト・パンクの『Random Access Memories』にも「Touch」という曲で共作のみならず客演もしたり、その昔オランウータン役で出演した『猿の惑星』シリーズ以来の俳優業も継続しているようで、一昨年話題を読んだ映画『Baby Driver』にも武器商人役で出演、最近でも幅広い分野で活躍中のようです。

すぐそこまで足音が迫ってきている春をほのかに感じさせるような、そんな雰囲気を感じさせてくれるポール・ウィリアムスのこのアルバム、もう少し暖かくなって本チャンの桜が咲き始めたら、外に音源を持ち出して、春爛漫の陽気を楽しみながら聴くのに正にうってつけではないかと思います。是非お試しあれ。

<チャートデータ> 
チャートインせず

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【Boonzzy Music】新旧お宝アルバム!#137「Heard It In A Past Life」Maggie Rogers (2019)

#137Heard It In A Past LifeMaggie Rogers (Debay Sounds / Capitol, 2019)


皆さんお久しぶりです(笑)。前回のこのシリーズのポストからは約二ヶ月の間が空いてしまいましたが、その間は2018年年間チャート予想My Best Album of 2018そして先週授賞式があった第61回グラミー賞の41の主要部門の受賞予想と授賞式当日は実況中継の生ブログを敢行するということでここ2ヶ月間というもの、年末年始特別企画で手一杯の状態だったため、しばらくこの「新旧お宝アルバム!」はお休みを頂いておりました。

晴れてグラミーも終わったので、今週よりこの「新旧お宝アルバム!」のコラム再開、そして2019年最初のお宝アルバムのご紹介をお届け致します。


さて今年最初の「新旧お宝アルバム!」では、昨年末にエレクトロなサウンドながらオーガニックな雰囲気満点でスケールの大きいシングル「Light On」が全米トリプルAチャートでNo. 1となり、一躍メインストリームへのブレイクを果たした新進女性シンガーソングライター、マギー・ロジャーズの初のメジャー・リリース・フルアルバム『Heard It In A Past Life』をご紹介します。


Heard It In A Past Life 


ワシントンDCとチェサピーク湾を挟んだ対岸にある小さなメリーランド州の町、イーストンで生まれ育ったマギーは現在若干24歳。しかし、90年代後半の幼少の頃から母親がエリカ・バドゥローリン・ヒルといったネオソウル・シンガーのファンで、よく彼女らのレコードが家でかけられていたこともあり、早くからハープやピアノ、ギターさらにはバンジョーなど様々な楽器を手にするようになって音楽への傾倒を深めていったようです。

彼女がソングライティングへ一気にのめり込んでいったのは、高2の夏に有名なボストンのバークリー音楽院のプログラムに参加して、そこで作曲コンテストに優勝したのがきっかけ。その後ニューヨーク大学(NYU)クライヴ・デイヴィス・レコード音楽院に入学出願する際に、当時制作したインディ・アルバム『The Echo』(2012)の曲のデモを一緒に出したり、NYU在学中に2枚目のインディ・アルバム『Blood Ballet』(2014)を作るなど、作曲活動を続けていたようです。

Now That The Lightjpg

彼女のブレイクのきっかけとなったのは、2016年に非営利学校法人、ナショナル・アウトドア・リーダーシップ・スクールのマスター・コースに参加していた時、講師のファレル・ウィリアムスの前で15分で書き上げた曲「Alaska」がその高い楽曲クオリティでファレルの高い評価を得た様子がYouTubeで流れ、数百万ビューを獲得したこと。その後間もなくこの「Alaska」他5曲を収録した初EP『Now That The Light Is Fading』(2017)が初のメジャー・レーベル・リリースとなり、レコーディング・アーティストとして大きくステップアップ、そして昨年末の「Light On」にヒットを受けてリリースされたのが、今回ご紹介する初メジャー・リリース・フルアルバムとなる『Heard It In A Past Life』なのです。


彼女の楽曲とサウンドの特徴は、いずれもポップ、フォーク、ホワイト・ソウル、そしてエレクトロといった多様な音楽性をベースにしたスケールの大きな楽曲構成ながら、ベタになりすぎないキャッチーなポップさを称えたメロディー・ラインを持った、一度聴いたら耳に残るタイプの楽曲が多いことです。そして印象的なのは彼女のボーカル。昔のジュディ・コリンズを彷彿とされるメゾソプラノですが、はっきりとした力強さと、時折交えるファルセット・フェイクの使い方がとても印象に残る、神秘さと清涼感を併せ持った、そんな歌声が彼女の書く楽曲ととてもよくマッチして、マギー独特の音世界を構築しているのです。


Maggie Rogers

A面冒頭の「Give A Little」から最後の「Back In My Body」まで全12曲、前のEPに収録されていた「Alaska」と「On + Off」、そしてトリプルAチャートNo.1の「Light On」を含む楽曲群のサウンドは、そのほとんどがいわゆるシンセやサンプラーなどによる打込みによるエレクトロなサウンド構成によるものがほとんどで、通常楽器を使った曲は、エレピで弾き語りをしているA面ラストの「Past Life」くらい。でも、彼女の曲には人工的で無機的な感じは微塵もなく、どの曲も大自然の広がりや宇宙の広大さといったイメージを想起するオーガニックなイメージを強く聴く者に与え、その楽曲スケールの大きさと適度なリズミックなアクセントと卓越したメロディで、聴く者の心をすぐにつかんでしまう、そんなパワーを感じます。

彼女の出世作となった「Alaska」は、ちょっとエキゾチックで不思議感のあるエレクトロのリフが印象的で、彼女のボーカルも得意のファルセット・フェイクを多用しながら、ジワジワと彼女の世界を構築していくという、なかなか一度聴くとクセになる曲。

そしてヒットした「Light On」は、ミディアム・アップのエレクトロでリズミックな導入部が今風のポップ・ソング、という感じですが、サビに行くと一気に大気圏を飛び出して宇宙に行ってしまう、といった感じのスケール感が快感の曲です。自分はこの曲を聴いた時、同じように浮遊感とスペース感を持った楽曲とボーカルが印象的だった、1996年のドナ・ルイスのヒット「I Love You Always Forever」を思い出しました。しかしスケール感では「Light On」の方が遙かに上ですが。




同じくミディアム・アップのリズミックさが特徴的な「On + Off」はよりEDMっぽさが強い曲ですが、サビのメロディや歌詞のキャッチーさですぐにシンガロングできるタイプの曲で、この曲などはライヴでやるとかなり盛り上がるのでは、と思わせます。

この「On + Off」やよりエレクトロなリズムを強調しながら、やはりサビのメロディと歌詞が印象的な曲「Overnight」などは、同時代のエレクトロ・サウンドを駆使して最近ブレイクした新世代ポップ・アーティスト、ハイムあたりの楽曲にかなり通じるスタイルの優れたポップ・ミュージックを完成度高く提示していて、このアルバム、そしてマギー・ロジャーズというアーティストのミュージシャンシップの高さを印象づけていますね。

アルバムの音が全面エレクトロの打込みだからといって、マギーの音楽性がEDM系というわけでは決してなく、むしろオーガニックな音楽性の方こそが彼女の作風の本質であることも忘れてはいけません。それが証拠に彼女がネット上にアップしているライヴ映像などは、その殆どすべてがアコギやギター、通常のエレピやキーボードなど、通常楽器を使ったものが殆どであり、そういう意味でいうと、彼女のサウンド作りとライヴパフォーマンスへのアプローチは、あのエド・シーランあたりと極めて近いスタイルのように見えます。そういう意味でも、マギーは今の時代を象徴するスタイルのシンガーソングライターだといっていいと思います


今回のアルバムは前作自作または共作で、基本セルフ・プロデュースですが、A面の「Give A Little」「Overnight」「The Knife」「Light On」、そしてB面の「Retrograde」の5曲では、あのデルピンク、シアケリー・クラークソンなど、今時の女性ポップ・シンガー達のプロデュースでは定評があり、昨年・一昨年と2年連続グラミー賞の最優秀プロデューサーに輝いたグレッグ・カースティンがプロデュースの腕を振るっており、これがアルバム全体のポップ・クオリティを上手に上げている要因の一つ。

そしてもう一つ、彼女の「Alaska」を聴いて「ブッ飛んだよ」とコメントしたファレルの様子を納めたYouTubeのビデオでファレルがサウンドに加えて「君の楽曲の中には君がここまでどう旅をしてきてここに辿り着いたかがとても雄弁に語られている」と絶賛した詞については今回掘り下げて検証できてませんが、このあたりも引き続きチェックしていきたいところ。


Heard It In A Past Life (back) 

ある意味マギーとしては勝負に出てきたアルバムということも察せられ、個人的にはこの作品でマギー来年のグラミー賞新人賞部門(ひょっとするとアルバム部門)のノミネートはかなり堅いものではないかと思うくらいです。


いずれにしても新しいサウンドとどこか懐かしいメロディ、そしてスケール大きい楽曲を紡ぎ出す新しいシンガーソングライター、マギー・ロジャースのこの作品、今年を代表する作品になる可能性を秘めていると思いますので、是非どこかでお耳を傾けてみて下さい。


<チャートデータ> 

ビルボード誌全米アルバムチャート 最高位2位(2019.2.2付)

同全米アルバム・セールス・チャート 最高位1位(2019.2.2付)

同全米ヴァイナル・アルバム・チャート 最高位1位(2019.2.2付)

同全米オルタナティヴ・アルバムチャート 最高位1位(2019.2.2付)

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【Boonzzy Grammy 2019】2年ぶりにやります。グラミー生ブログ #10
さていよいよ授賞式も終盤に近づき後はROY、そして最優秀アルバム部門を残すばかり。ここでジミー・ジャムが登場して、レコーディング・アカデミーの活動紹介と、様々なアーティスト達からの感謝の言葉を述べたビデオを紹介。続いて登場したレコーディング・アカデミー会長のニール・ボートナウの挨拶に続いてのセクションが物故者を偲ぶIn Memoriumのコーナー。思えばこの1年間も多くの素晴らしいパフォーマーがこの世を去りました。

ジェームス・イングラム、ナンシー・ウィルソン、シャルル・アズナブール、デニス・エドワーズ(テンプテーションズ)、レイ・ソイヤー(Dr.フック)、アヴィーチ、マーティ・バリン、トニー・ジョー・ホワイト、オーティス・ラッシュ、マック・ミラー、ロイ・ハーグローヴ、ジェフ・エメリック、ダリル・ドラゴン(キャプテン)、ミシェル・ルグラン、ノーマン・ギンベル…そして当然セグメントはアリサのトリビュートに入っていったのでした。
ヨランダ・アダムス、フェンテイジア、アンドラ・デイの3人による「You Make Me Feel Like A Natural Woman」の歌唱のすごかったこと。実力派の3人の素晴らしい歌唱を聞くと、本番のトリビュート・コンサートの映像も見たくなりますね。
Aretha Tribute

ここでアリシア登場、プロデューサー部門がファレル・ウィリアムスに与えられたことをアナウンスして、一気にレコード・オブ・ジ・イヤーの発表に。さあ、「Shallow」なのか、「This Is America」の2部門制覇なのか、それとも「The Middle」か?
ええええええええええええええええ!まさかのまさか、チャイルディッシュ・ガンビーノがROYも取っちゃった!これは凄い。これで僕の今年のグラミーのメインシナリオが見事に外れてしまったけど、この2部門受賞はグラミーにとっても歴史的な出来事であることは間違いないな。いやあ凄い
ROY.jpg
そして最終のアルバム部門の発表。こうなってくると今年のグラミー、何でもありのような気がしてきた。何かブランディ・カーライルH.E.R.が取ってもおかしくないような気がしてきたなあ。それとも「ブラック・パンサー」か?
おおおおおおお!何ともうないかも、と思ったケイシー・マスグレイヴスの『Golden Hour』が取ったよ!でもなぜか場内がシーンとしちゃったような気がするのは気のせいか?これが「ブラック・パンサー」やブランディ・カーライル、H.E.R.が取ったら会場の反応はだいぶ違ったのかもな。でもケイシーのこのアルバム、受賞はその価値があると思うね。いやあおめでとうケイシー!

Kacey Album of the year
WOWOWスタジオに戻って振り返りやってるけど、「This Is America」のPV監督をしたヒロ・ムライさんによるとチャイルディッシュ・ガンビーノは今年で音楽アーティストとしての活動は引退を表明してるらしい。何てカッコいいやつなんだ(笑)、引退直前に本命視されていなかったROYとSOYを持っていくなんて。しかしこの曲がこのようにレコーディング・アカデミーに支持されるということは、現トランプ政権への批判を顕にした楽曲のメッセージ性と俳優ドナルド・グローヴァーとしてもクオリティ高い活動を続けるアーティスト、チャイルディッシュ・ガンビーノの存在自体に支持が集まった、ということなのかもしれないな。決してこれでラップ・ジャンルが主要部門で認知された、というとはちょっと違う気が。それが証拠に今回もケンドリックドレイクカーディBも(ポスト・マローンもw)主要部門ではカスリもしなかったしね。

結局「Shallow」ナイトが起きるのでは、というのはやや穿ちすぎた読みだったのかもしれないけど、今年のグラミーは昨年の反動か、社会性や女性重視のメッセージが強くショーにも、そして受賞者の顔ぶれにも強く反映された回だったような気がします。予想結果については後ほどまとめのブログをアップしますが、今回はかなりボロボロな気が(笑)

ではライヴで見れなかった方、夜には編集・字幕版の放送がWOWOWで放映されますのでそちらをお楽しみに。では!

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【Boonzzy Grammy 2019】2年ぶりにやります。グラミー生ブログ #9
さて次は既にアメリカーナ部門3部門を受賞していて、主要3部門でのノミネートの行方が気になるブランディ・カーライルによる、SOY/ROYノミネート曲「The Joke」のパフォーマンス。これまでレッドカーペットなどで登場していた時のテンガロン・ハットをかぶったマッチョなイメージとはがらりと雰囲気を変えて、よりフェミニンな出で立ち(でも力強い感じ)でアコギをかき鳴らしながらパワフルにこのエモーショナルな楽曲を歌うブランディの姿は観衆の大きな喝采を浴びてました。彼女の場合LGBTの側面がとかくスポット当たるけど、純粋に素晴らしいシンガーソングライターだと思いますね。
そして、ライヴ映像にはサビ部分の歌詞がテロップで表示されるなど、楽曲・リリックの中身を重視するプロダクションにも、なかなかアカデミーの好意が感じられ「むっ、これは「Shallow」との争いは結構僅差になるのかも」と、ちょっと波乱の予感が
ポスト・マローンが観客席でうっとりと聞き惚れてる姿にはちょっとウケたけど(笑)
Brandi Carlile Performance

さて次はリオン・ブリッジズチャーリー・ウィルソンという新旧のメインストリームR&Bシンガーが、ダニー・ハサウェイの功労賞受賞を称えるコメントをして、それに客席のレイラがにっこり応えるという微笑ましい場面が。続いてこの二人の紹介で、新人賞にもノミネートされてるクロエ&ハリーの二人が歌う「Where Is The Love?」、言うまでもなくあのダニーロバータのデュエットによる名曲のカバー。こちらをほとんどアカペラ同様の音数の少ないバックに乗って達者に歌い上げる二人の才能は、確かにビヨンセが惚れ込むだけのことはあるな、と感心。続いてこの二人がラップ・アルバム部門を発表。さあ、トラヴィスが取るのか、それともここもドレイクか?

おおおおおおお!何とカーディBが取っちゃったよ!しかも別れたはずの元ダンナ、オフセットと手を繋いで登場するというサプライズ。そしてスピーチでは、彼女のイメージとは違う、完全にショックをウケてガクブル状態のカーディBが見れたのがレアだった(笑)。「落ち着くためにウィードを吸わなきゃ(笑)」と笑わせといて「妊娠してるのがわかった時、まだアルバムが終わってなくて3曲くらい終わらせなきゃなくて、しかもそれが終わったら今度はお腹が出てくる前にビデオも撮らなきゃいけなくて。とっても大変だったけど、みんなのおかげで乗り切れた。アルバムに参加したアーティスト達(ここですべての名前をちゃんと述べて)ありがとう!」となかなかいいスピーチを聞かせてくれました。
Cardi B Offset

さて続いては、新人賞部門ノミネートのデュア・リパと、既にロックソング部門受賞済アニー・クラークことセント・ヴィンセントのパフォーマンス。ステージでエレキギターをかき鳴らしながら、その受賞曲「Masseduction」を歌うセント・ヴィンセントの背後から近寄ってきたデュア・リパ二人とも短髪の似たようなヘアスタイルと衣装でまるで双子の姉妹がパフォーマンスしているかのような不思議な雰囲気を。曲はデュアの持ち歌「One Kiss」でエレクトロな感じになったところに再び「Masseduction」がマッシュアップ風にミックスされるというなかなかクールなステージでしたね。
Dua Lupa St Vincent

それに続いてプレゼンターで登場したのは、去年の新人賞受賞者、アレッシア・カーラと、1961年の第3回グラミーでアルバム部門を受賞したボブ・ニューハート(!)の年齢差何歳?という二人。「ボブさんのコメディ・レコード、うちのヒイおばあちゃんがファンなのよ」と言って笑わせるアレッシア(笑)。さて、注目の新人賞は?ええええええええええええええええ!何でデュア・リパなの?
うーん、パフォーマンスやったアーティストが受賞するの法則、しばらくグラミーではずれることが多かったけど、ここで復活するとは。これで彼女はダンス・レコーディング部門の「Electricity」と並んで2つ目のグラミーかあ。グレタ・ヴァン・フリートH.E.R.が2つくらいグラミー取ってもよかったと思うけどなあ。
Dua Lipa Wins

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【Boonzzy Grammy 2019】2年ぶりにやります。グラミー生ブログ #8
さてWOWOWスタジオでは、LAのゼッドの自宅(超豪邸!)を訪問した山下の突撃インタビューの状況をレポート。個人的にすごいと思ったのはスニーカー部屋(笑)。ざっと100足はあったんじゃないかな

さて続いては、ドレイクラップ・パフォーマンス部門を取られて客席でドレイクのメッセージにも下を向いていたトラヴィス・スコットのパフォーマンス。先日のスーパーボウルのハーフタイムショーにもマルーン5と共演者として登場、CGによる空から飛んできた火の玉に乗って登場したトラヴィス。今日はどういうパフォーマンスなのか、そして注目のラップ・アルバム部門は取れるのか?
登場したアリシアの旦那のスイズ・ビーツイヴが紹介して登場したトラヴィスいきなりあのジェイムス・ブレイクとのコラボで「Stop Trying To Be God」をあのアルバム『Astroworld』での再現のようなパフォーマンス。そしてそのバックでファルセットのコーラスをつけてるのが何とあのフィリップ・ベイリーとギターのヴァーダイン・ホワイトというアルバム通りのミニEW&Fな豪華なメンバー。次の曲「No Bystanders」ではステージ上のでっかい檻の中でパフォームするトラヴィスの周りに、会場から大勢の若い群衆がステージに駆け上がってきて、あるものは檻によじ登り、そっから落ちてモッシュを始めるという、いきなりステージ上はカオス状態。檻から出てきてステージ上の群衆の中心になって力強いフロウをきかせるトラヴィス、なかなか存在感十分のパフォーマンスでした。
Travis Scott 

さて次は最優秀R&Bアルバム部門の発表。個人的には本命◎H.E.R.、対抗◯リオン・ブリッジズなんだけど、H.E.R.取るかなあ。ステージにはおお、御大スモーキーが登場、アリシアとアカペラでスモーキーの名作「Tracks Of My Tears」を歌ってる。どうやら4月にCBSで放送予定の「Motown 60」スペシャル(60周年記念番組らしい。これは見たい!)の番宣も兼ねてるらしい。その二人の紹介で登場したのはJローことジェニファー・ロペスによるモータウンメドレー・パフォーマンス。あのジャクソン5の名曲「Dancing Machine」のイントロから「Dancing In The Street」になだれ込み、「Please Mr. Postman」からバレット・ストロングの名曲「Money (That's What I Want)」、コントーズの「Do You Love Me」、「ABC」と一気に演奏したところで、御大スモーキーが登場、全く年を感じさせない艶のある声でJローと「My Girl」を洒脱にパフォーマンス。ここから今度はテンプスの「Papa Was A Rolling Stone」、エドウィン・スターの「War」そして一気に時代が80年代に飛んでティーナ・マリーの「Sqaure Biz」(これは個人的に嬉しい選曲!)という息もつかせぬ展開。いやあいいなあこのメドレー。そしてJローのパフォーマンスはスティーヴィー・ワンダーの「Another Star」に移ったところでピアノについたニーヨ登場。ピアノの上に寝そべるJローとのコラボパフォーマンスという贅沢さでフィナーレとなったのでした。
JLo Motown 60 

お、そして登場したのはBTSのメンバー。彼らが最優秀R&Bアルバムの発表するみたいね。日本のアーティストでこういう役割が取れるようになるのはいつのことやら。そして発表されたのは…おおおお!やはりH.E.R.が取ったね!素晴らしい!これで彼女の新人賞も決まりかな。そしてこれでH.E.R.のアルバムのエンジニアを努めている日本人のツツミ・ミキさんも受賞!H.E.R.が「ここに来れたのは私だけでできたんじゃない、チームのメンバーの力でこれまで来れた。みんな上がって来て!」とステージに招いたチームのメンバーの間にツツミさんの顔もあったね。いやあ素晴らしい。このアルバム、H.E.R.の最初の2枚のEPをまとめたアルバムであり、彼女の素晴らしいエキスが詰まっているので、まだ聴いてない人はぜひ聴いてください(^^)
HER Best RB Album 

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